PRESSMAN GOGO

ディレクター生野涼介が日々の気がついた事、取材した時の思いなど、日常のブログです。

2017年全日本トライアル第4戦 中国大会

2017-06-16 12:18:06 | トライアル
まさか毛ニーズの河村オヤジに神(髪)のご加護があろうとは!

曇のち雨という天気予報は外れて、朝はまだ少し雲も残ったものの、やがて快晴のHiroスポーツパーク。
土曜日夜に降った雨は急速に乾いて、セクションはそこそこのグリップとなりました。

九州大会では4戦ぶりに優勝をのがした、黒山健一選手。

その第3戦ではテープを伸ばして5点の判定が1点に変わり、次のラップの最中にまたまた5点に戻されたり、審判が2点で出たと言っているセクションで3点をパンチされそうになり、理由を聞いているうちにタイムオーバー5点と変わったり、チームにとっては不本意な判定が連続した結果でした。

でも黒山選手は今、新しいマシンでのトライが今は楽しくて仕方ない、とのこと。

世界戦日本大会の怪我も問題なく、気力体力技術も充実。
昨年は圧勝した会場で今季3勝目を上げ、タイトル争いにリーチをかける可能性は非常に高く思えました。


対する小川友幸選手。
第1戦で傷めた左足首靭帯が治っておらず、なにやかにやと忙しく練習不足もそのまま。
世界戦で苦しめられた腰痛も改善せずで、うーん、これは厳しいかなあ・・・


案の定、スタート直後の第1セクションでは難しいポイントはクリアしたのに、出口直前の何でもないステアで2点を着いてしまいます。


難しいポイントとは、多くの選手が滑り落ちたこの岩。(ライダーは野本佳章選手)


この第1セクションに、友幸選手の2点の直後に入った黒山選手。
問題の岩を一気に登ります。

ところが勢い良すぎたのか、着地で足着き。
前輪が杭に接触してしまい5点の笛が鳴ります。

黒山選手は笛を無視してセクション完走。アウト後「接触しただけなので問題はない」と言います。


映像でこのトライを確認すると、前輪が杭に当たったのは見えますが、それによって修正が必要なほど杭が動いたかどうかはわかりません。

しかし審判は、杭を一旦抜いて再設置の工事。セクション破壊があったことをアピールします。

ところがここまでやっておきながら、リザルトでは判定が1点になっているのです。

この大会は去年もおかしな判定がありましたが、最近の全日本トライアルでは他でもよくわからない判定がいくつも見られます。
非常に困ったことです。

また客が見てわからない判定があった時、審判ははっきり点数やその理由を告げてくれません。
この場面においてもヤマハチームから「今のは何点?」と大きな声で質問があったのですが、審判は点数札も指による表示も示すことはありませんでした。
決して安くはない入場料をとっているのですから、運営側は公正な審判はもちろんのこと、お客さんに見られている、見ていただいている、という意識をしっかり持ち、自分の思い込みではないレギュレーションに沿った行動をしてほしいものです。

この際なのでもうひとつお伝えいたしますが、今年の第1戦関東大会。
2ラップ目の第8セクションで友幸選手は2点を着いていますが、リザルトはクリーンになっています。



この試合、友幸選手は1点差で小川毅士選手をかわして2位を獲得していますが、本当は1点追いつかず3位だった可能性が大きい訳です。
大会の順位はもちろん、もしかしたら年間チャンピオン争いにも影響するかもしれない深刻なミスジャッジです。
選手たちはそれこそ人生を賭けたトライをしているわけですが、運営側にはそれを真剣に受け止める覚悟があるのでしょうか。
「やるのなら、きちんとやろうよ、オブザーバー」と、一句詠んでみます。

さて試合に戻りましょう。
黒山選手は友幸選手が1点で抜けた第2で5点。


第6セクション。
長い斜面の登り降りで、多くの選手はタイムオーバーになったり焦って転倒したり。(ライダーは柴田暁選手)

しかし友幸選手はここをクリーン。

後から入った黒山選手は2回足を着いてアウトを目指しますが、寸前でタイムオーバー。

試合前の目標「オールクリーンは無理ですが、ラップ一桁減点で」は、早くも崩れてしまいます。

でも友幸選手も、まだ本来の調子は出せてはいなかったようです。
第7セクション。毅士選手はこの岩を登れません。


友幸選手はここは登ったものの、そのすぐあとに後輪を振った時テープを巻き込み、切断。

際どい攻めはせずに正確なマシンコントロールで中央突破、が身上の友幸選手には珍しい失敗です。

ミスをする2人に対し、出だしから好調だったのが、野崎史高選手です。
第1から第3をクリーン。第7セクションでは友幸選手と同じところでテープを切ってしまいますが、そこまでは非常にアグレッシブな走り。

結果1ラップ目終了時点で、友幸選手と同点クリーン差ながらトップに立ちます。

試合は2ラップ目。
友幸選手は一人早廻りを始めます。
自分のペースで走った結果だそうですが、それだけ集中力を発揮していたということなのでしょう。

テープを切り1ラップ目に唯一の5点となった第7は、今度は2点で通過。

「2ラップ目はラップオールクリーンを目指しましたが、達成できず残念」という友幸選手。
1ラップ目の10点に対し、2ラップ目は合計6点にまとめてきます。


一方3位での折り返しとなった黒山選手は、2ラップ目に第1から第7までを合計2点と、追い上げモードに入ります。


5点は当たり前、3点で抜ければ御の字。(ライダーは斎藤晶夫選手)
友幸選手も3点だった第4セクション。

黒山選手はここをただ一人クリーンして、ついに友幸選手を1点差にまで追い上げたのです。




一方2位で折り返した野崎選手は、第2で後輪がテープから出てしまい5点。
この時点で黒山選手に逆転され3位に後退してしまいます。


ところが黒山選手は第8セクションで、丸太ステアから転落。

野崎選手は2点で抜け、ここまでの減点は黒山選手の21点に対し野崎選手は19点。
再び2位に浮上した野崎選手は、16点の友幸選手を追いかけます。


このあとのセクションはそれほど難しくなく、野崎選手が黒山選手を押さえて2位を獲得するのか?
と思った2ラップ目の終盤第10セクション。
なんでもないところで野崎選手は5点をとってしまったのです。

「あれで本日終了、になりました」という野崎選手。
最後のSSふたつは2点とクリーンで終わるものの、もう目の前にあった2位の座を奪うことは出来ませんでした。

黒山選手は2ラップ目の終盤をクリーンするものの、SSを残して友幸選手との差は5点。
SSを待つパドックでは笑顔も見せますが、それはすでに優勝を諦めていたためでした。


一方友幸選手は腰痛のため立つこともできず、トランポで横になってSSを待ちます。



わずかな望みを残して、黒山選手のSS 。
逆転のためにはとにかく減点はとれない立場ですが、黒山選手はSSの第1で2点を着いてしまいます。




最後を走る友幸選手はここを1点で走破し、この時点で差を6点とし優勝を決定します。


SS第2は黒山選手クリーンの後にトライ。
友幸選手はここで三角岩から滑り落ち、5点になってしまいます。

リザルトだけ見るとこの大会、友幸選手がからくも1点差で逃げ切ったようにも見えます。
でも実はすでに優勝が決まっていた友幸選手は、最後に観客サービスをしようとして失敗した結果だったそうです。






これで2勝2敗。振り出しに戻ってしまった、小川友幸vs黒山健一のチャンピオン争い。
次は友幸選手が得意だと言い、実際昨年は完璧なトライを見せた北海道大会。
こりゃ友幸選手が有利かな?

でも今回も事前の予想を外したわたくし。本当にトライアルは何が起こるかわかりません。
何が起こってもドラマだけど、判定ミスだけは起こらないことを願いましょう(-人-)

優勝 小川友幸 減点22c16
2位 黒山健一 23c17
3位 野崎史高 26c16
 もし黒山選手のL1:S1が最初の判定通り5点なら、2位だった可能性があります。
4位 小川毅士 41c12
5位 柴田 暁 54c9
6位 斎藤晶夫 73c6
7位 野本佳章 82c3
8位 成田 亮 87c4
9位 久岡孝二 93c4
10位 吉良祐哉 95c5
-------------
11位 加賀国光 96c3 
 今シーズン初めてのJTR出場となった加賀選手。マシンはガスガスです。
 まったく練習なしでの挑戦は11位でSSには出られませんでしたが、楽しく走ることは出来たとのこと。
 「まるで存在しなかったように編集して下さい」と言われちゃいました(笑)
 次回は中部大会に出られるかも、だそうです。

12位 砂田真彦 99c2
13位 磯崎 玲 101c3
14位 藤原慎也 106c0
15位 岡村将敏 108c0





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2 コメント

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鳥取のヒロスポーツに自分も居たような臨場感を頂きました (星山 文治)
2017-06-17 00:07:38
お疲れ様でした。時々はレポートを拝見させて頂いています。
トライアルから離れて10年になりますが、上位陣の顔ぶれが変わりませんね。
その事がよいのやら悪い事やらよく分かりませんが。。。
オブザーバーの判定も最近はどうしちゃったんでしょうかねえ。ボランティアとはいえ質の向上を願いたいものです。。
生野さんには益々のご活躍を祈念します。また、良い記事を期待しております。
高齢化 (生野涼介)
2017-06-17 08:30:21
星山さん、ご高評のコメントをありがとうございます。

>上位陣の顔ぶれが変わりませんね。
選手の少子高齢化はオートバイのどのカテゴリーでも起こっている事ですね。
でもこれは運営側も同じで、新しい血は入らず昔の人がずーっと続けています。こりゃモチベーションを見失い惰性の運営になるのも無理はない?
老眼も進み足腰も弱り、判定ミスも出やすくなるのでしょうか。

そして実は最も高齢化が激しく後継者不足なのが、ジャーナリストです。ホントに数年後には山奥でこっそりやる誰も知らないスポーツになっているかも。

僕もあとどのくらいもつことやら?ですが、「やるのなら、きちんとやろうよ、ディレクター」でも少し頑張ってみます。
これからもよろしくお願い致します。

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