SPIDERS IN LOVIN' COOL

ケロロ軍曹(主にクルドロ)や、名探偵コナン(主に平和)の小説。
毎週土曜日は「今週のクルドロ萌え」を予定。

12.クルルズラボ(ケロロ軍曹【クルル×ドロロ】)

2008-02-10 16:57:34 | クルドロ50のお題
相変わらず此処は薄暗い。
自分だったら、数時間いるだけでおかしくなってしまいそうだ。
もしかしたら、この主に頼みごとなんて初めてかもしれない。
クルル殿、僕のこと嫌ってるみたいだし…。
僕は別に嫌いではないんだけど…
なんとなく…お互い苦手っていうのかな?
誰かいないと喋れない相手だ。

「失礼いたす」
「……?」
「今日は、クルル殿に頼みごとが…」
「ほぅ。あんたが俺に頼みごとなんて珍しいじゃねぇの
んで何だい、その頼みごとってのは」
「隊長殿に、お米の大切さを実感して欲しいのでござる」

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ったく、この人の言うことは理解不能だ。
だいたい、そんなことして何がおもしろいってんだよ。
先輩、俺のことよく思ってないみたいだし。
俺は先輩のこと…嫌いじゃねぇけど苦手だ。

「やなこった、そんなの、面白くねぇし」
「えっ……」

おっと、動揺してるぜ。
なんか…焦らされてるって感じの表情に…
不覚にも…その…萌えちまった。

「でも、米粒あってのカレーライスだからなぁ。ク~ックックック~」
「では……」
「あぁ、協力してやるよ。
もちろんタダって訳にはいかねぇけどな」

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「いくら払えばいいでござる?」
「金なんていらねぇよ」
「えっ…?」

おかしい、クルル殿なら絶対に金銭を請求してくるはずだと思って、
多めに手持ちを用意したのに、
肩すかしをくらったみたいだ。

「せんぱ~い、俺のこと嫌いか?」
「きっ…嫌いではないでござる。
嫌いだったらクルル殿を頼ったりしないし。」
「じゃあ、好きか?」
「…………」
「……好きでもねぇ…って感じだな」

僕は答えられなかった。
嫌いじゃないのは嘘じゃない。
だけど、好きかと言われると…

「判らない。」
「なんで?世の中には好きか嫌いしかねぇんだよ」
「その…“好き”って思えるほど、
クルル殿のこと、そんなに知ってるわけじゃないし…」
「クーックックック~よく出来ました~」

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全ては俺の計算通りだった。

「じゃあ、俺のこと、好きって思えるまでここから出るんじゃねえ。
それがあんたの頼みを聞く交換条件だぜぇ」


続く


【あとがき】
アニケロ「ケロロ たかが一粒されど一粒」が元。
あれはアニケロ史上最高のクルドロでした。
だってツーショットすよ?
他に誰もいないラボですよ?
そりゃあ過ちが起きても…(以下略)。
続き物だけど、続き考えてねぇ(爆)
たぶん「13.閉じこめる」に続きます。