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今日はちょっと真面目な話。
AHRの本拠地がある横浜から、伊豆への移住を決めたとき
預かりボランティアをやめる、という選択肢は一切考えなかったのですが
一時預かりの「かたち」を変える必要が、今後出てくるかもしれない
ということを、うっすら考えるようになりました。
その「かたち」として、一番先に考えたのが
「看取りボランティア」です。
AHRでは、若い健康な犬ばかりレスキューするわけではありません。
遺伝的、慢性的な疾患を抱えた犬や、足のない犬、片方の目がない犬
そして明らかにシニア期の犬も、状況に応じてレスキューしています。
たとえば、このお方↑のように、ね。
そりゃ、譲渡率って部分だけ考えれば
若くて健康で、できれば純血種、さらに大型犬よりも小型犬のほうが
サクッと譲渡されるってことくらい、レスキューにかかわる人ならみんな知っています。
だけど
たくさんレスキューして次々と譲渡すりゃいいのか？ っていうと、ちょっと違う。
譲渡率のことだけ考えて、世間一般に受け入れられやすい犬ばかりをレスキューしたら
じゃあ、それ以外の犬たちにはチャンスすら与えられないことになってしまう。
それってやっぱり不公平だな、と思うんです。
レスキューしたところで、里親さんが見つかる可能性は限りなく低い。
それがわかっていても、センターの冷たいコンクリートの上で数日過ごし
誰にも看取られないまま、酸欠でもがきながら死んでいくなんて許せないから・・・
そうやって連れ帰ってきた「譲渡対象外」な犬が、AHRにはたくさんいます。
三郎も、そのうちの1頭。
希望だけは捨てずに、今でも里親募集は続けていますが
心臓疾患持ちの老犬を喜んで引き取ってくれる人ってのは、そうそういませんからね。
だから、三郎を連れて帰ると決めたときに
このままご縁が見つからなかったとしても
私がこのコの「看取りボランティア」になればいいや、と思いました。
この先、サブがどのくらい生きるかわからないけれど
ふかふかのお布団と、おいしいごはんと、気持ちのよいお散歩のある生活をしながら
最後のお別れのときには、一番近くで見送ってやろう、と。
「死」が目の前にちらついている犬を預かるなんて耐えられない、という人もいるでしょう。
すぐにお別れが来ることがわかっているのに、なんでわざわざ？ って思う人もいるかもしれません。
確かに「死」はいつも意識してるし、残された時間はどう考えても短いけど
だからといって、特別なことは何ひとつしていません。
ごく普通の家庭で、ごく普通の生活を一緒に過ごしているだけです。
ときどき悪態ついたり、老犬ならではのボケっぷりにツッコミ入れたりしながら、ね。
生きとし生ける者なら、みんないつか迎える最後のときを
生きることの延長として普通に受け入れて、安らかに穏やかに迎えられるように。
私が心がけているのは、本当にそれだけ。
だから私は今日も
1日、1日を淡々と生きる三郎を見守っています。
最後に・・・
レスキューしたからには、それぞれに合ったご家庭に「譲渡」できるのが一番ですが
そうでなくても、「一時預かり」として家庭に入ることで幸せになる犬もいます。
シェルターに通い、お散歩に連れ出してくれる人に救われる犬もいます。
募金や支援物資に支えられて、不自由なく生活できる犬もいます。
「ボランティア」とひとくくりにするのは勿体ないほど、いろいろなかたちでの支援が可能です。
興味のある方は、ぜひ一度、里親会でスタッフの話を聞いてみてください。
悲壮感とか、使命感とか一切持ち合わせていない、ゆる～く構えたスタッフ（笑）が
あなたにできることを、一緒に考えてくれると思いますよ。
下宿犬に関するお問い合わせや里親希望のお申し込みは
アニマル・ハート・レスキューまでお願いします。
なお、犬猫の譲渡を希望される方は、定期的に開かれる
アニマル・ハート・レスキュー里親会へのご参加が譲渡の必須条件となります。
その他、応募の際の注意事項をご確認の上で、ぜひ会場へ足をお運びください。
7月5日（土）13時～15時 アニマル・ハート・レスキューの里親会を開催します。
梓咲や三郎だけでなく、元下宿犬の小春、T家に下宿中の虎丸など
たくさんの犬・猫が、新たな一歩を踏み出すチャンスを求めています。
ぜひご家族そろって会いに来てくださいね。
