四駒笑劇漫画

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Gyaoって素晴しい!!「ブラック・ハンター」の魅力に迫ら....ない

2006年01月27日 | 誰も知らないZ級映画評
最近、このブログでZ級シネマを紹介させていただいてますが、「その作品、ビデオ屋さんで探しています」「ウチの近所のビデオ屋さんには置いてない」等のメールやコメントをいただく事がある。
そこで今回はなるべく誰でも観れる作品も紹介させてもらおうと思い、探したところ...「Gyao」を思いついたのであります!
「Gyao(ギャオ)」はインターネットの完全無料動画配信サイトでTVコマーシャルもよくかかっていたので、ご存知の方も多いと思います。(一応、最後にリンク貼ってます)
Gyaoのメニューに「映画」というのがあり、その下の方に『世界Z級洋画劇場』サイトと提携した映画を配信しているコーナーがあります。
今回はその中からご紹介する『ブラック・ハンター』である。
期間は限定されるが、やはり無料なので、気が向いたら是非、ご覧いただきたい。
ちなみに本作は2006年2月2日の正午まで無料で観れるそうだ。

本作は同タイトルでアイザック・ヘイズ主演の「ブラック・ハンター」とは全く関係なく、間違えて観たのは何を隠そう筆者の私である...。

さて、内容は実際に起きた事件で1972年から1975年の3年間に渡って特定郵便局ばかりを狙う連続強盗犯の話である。
もっとも、映像を見る限りでは、イギリスの特定郵便局はコンビニしか見えないので、後で解説を読んで知った次第である。
とにかく、このコンビニ風の特定郵便局は個人経営らしく、たいていの場合、老夫婦が経営しているらしい。
そこを襲うワケだが、この主人公の強盗犯は(これまた、解説を読んでわかったのだが・・・)元イギリス軍ブラック・パンサー隊員という立派な経歴の持ち主。
更に解説ではこう書かれている「綿密かつ周到な計画、準備、実地訓練で、完全犯罪が成立していた」
しかし、この解説には少々異論がある。
まず、結構、犯人は極めてマヌケである。
綿密かつ周到な計画と云うが、映画を観る限りでは結構、行き当たりばったりで、夜中に忍び込んでは家中の人を叩き起こす。
そして、抵抗すると至近距離からライフルを老人めがけてぶっ放す!!
もちろん、家中大騒ぎ!!大きな音を起てたのであわてて逃げる始末。
綿密かつ周到な計画や完全犯罪の臭いはまったく感じないのである。
こんな犯人だから、もちろん稼ぎはよくない。
それで家に帰って、気の弱い妻が「あの~お金が~ないんですが・・・」なんて言おうものなら、大激怒!!
娘は「パパ大嫌い」なんて思うが怖くて口には出せない。
そんな、まったく無意味な家族描写はあるが、警察の捜査の描写はまったくない。
普通、この手の作品は警察(特に敏腕の刑事)が捜査をし、犯人をジリジリ追いつめ、包囲網を固めるのが見所のはず...。
いくら実話とは言え、まったく警察は犯人に興味がないように見える。
1シーンだけ警察が出て来る。犯人がいつものように郵便局を襲った処に、これまた、いつものように大失敗。
(映画を見る限りでは成功例はないような気がする)そこでまたまた、大惨劇を起こして逃走。
警察に囲まれてしまう。警察は「犯人は小銭や荷物を大量に持ってる絶対、車で逃げるはずだ」と言って道路を封鎖。
しかし、その土手(といっても広大な平野)の下をリュックを担いで真夜中にマラソンいや、逃亡する犯人がいる。
『そりゃ、普通気づくよ』と皆、思うかもしれませんが、これは実話なんです。
もう、この時点でまったく緊迫感がないので呆れてしまう。
唯一、緊迫感のあるシーンは犯人が秘密基地として森の中にアジトを作っているのだが(この辺はさすがブラック・パンサー)そこにアベックがHな事をしにやって来た。
犯人は二人を望遠レンズ付きの銃で狙う。
この時点で、きっと、犯人が目撃され、二人が下半身裸のまま撃たれるのか....と緊迫。
しかし、何もしない........私は心の中で叫んだ!!
「覗いてただけかい!!」
まあ、そんなお色気シーン(?)を挟みながら、犯人には前から様子を伺っている女の子がいる。
きっと、ブラック・パンサー時代の友達の娘さんか、何かで、稼いだお金をこっそり送っている足長おじさん...それが、映画の主人公のもう一つの顔なのかな。
と、思っていたら、大間違い。後半はこの娘の家に入り、娘を誘拐。
家族に身代金を要求する始末である。
この後の展開については、是非、自分で確かめていただきたい。
この映画の唯一、観れるところなので...。
ちなみにこの映画の正式タイトルは「ブラック・ハンター/16歳少女戦慄の全裸死体」なのですが、全裸の死体シーンはありません。が、しかし、さらっていくときに、なぜか少女が裸で寝てますので、ロリマニアの方はご安心を...(なんのこっちゃ?)
ただ、最後に犯人がまったく別の事件を起こして逮捕されるのですが、そのシーンの喚き方が、これまた大袈裟。
いくらラストだからって、そんなに泣かなくても、あんなに人殺す時は無表情なのに....。
全体的にこの作品は無表情な作品なのかもしれない。しかし、無表情をカバーするには気の利いた音楽やワキ役の存在はずだが、この映画にはそんな気の利いたものは何一つない。
TV映画という事もあるのだろうが、あまりにも酷く単調で、睡魔との戦いを強いられる事は云うまでもない作品です。

最後に少し、作品の解説を入れると主役のドナルド・サンプターはゲイリー・オールドマン(レオンの悪役の渋い俳優)の「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ(1990)」にも出演している。
また、脚本のマイケル・アームストロングは後に「魔人館<未>(1983)」「恐怖の殺人ビデオ<未>(1983)」等のZ級のカルト作品を発表している。中でも「悪魔のサンタクロース2<未>(1987」では音楽を担当しているがこの作品では活かされていないようだ....。

監督・製作:イアン・メーリック 脚本:マイケル・アームストロング
出演:ドナルド・サンプター、デビー・ファーリントン、マージョリー・イエテス、シルビア・オドンネル 他
1976年 / イギリス

ここで観れます。↓
完全無料GyaO (www.gyao.jp)
ギャオ。無料会員制のブロードバンド放送。映画、ドラマ、ニュース、音楽等。

次回は月曜日にお会いしましょう。


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1 コメント

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Unknown (ロンリーボーイ)
2006-01-29 19:43:27
うはっWWWWW

映画好きにはたまりません。っか、Z級って。。。

デッドヒートっう馬鹿映画はおもしろいですよ。