退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

非西洋的論理について

2010-06-23 03:31:00 | Weblog
くもりときどき晴れ。深夜に雨。

中村元「龍樹」読了。

「空」というのはどうやら「~でない」という否定が基本で
二項対立をとにかく避ける思想のよう。

「これだ!」と思って何かを目指すことは間違っていて
たとえその対象が「涅槃」であっても「空」であってもいけないらしい。

ただし「これだ!」というものがないと
理解がある種の神秘体験のようになってしまったりすることもあるので微妙。

ある考え方について語る膨大な資料があれば
読み取り方次第でいろんなものが出てくるのは必至。

ではそれほどの解釈をさせた魅力とはなにか。
純粋に知的な興味もあるけれど、実は「正解」を求める気持ちが大きいのではないか。

とはいえ「正解」が出た途端に
おそらくその「正解」は誤解されて違うものになっていくのだろう。

だから敢えて「正解」を語らず
「人を見て法を説く」ことになる。

語るに足る人がそもそもいなければ
何も語られないままに終わる。

それでいいのか。
それでいいのだ。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする