プロ野球 OB投手資料ブログ

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高橋重行

2016-09-18 14:32:29 | 日記
1965年

試合前、とてもうれしいことがあった。食堂で仲間と雑談をしていると「高橋さん、Aさんという人が面会にきています」と球場の従業員が伝えにやってきた。「Aさん?知らないな。だれだろう」首をひねった。その人はB放送局のプロデューサーで、毎年年末に行うプロ野球選手紅白歌合戦に出場してほしいということを申し入れにきたのだった。この歌合戦に出場する選手は各チームのスターばかり。高橋は自分にそんな声がかかったのがひじょうにうれしかった。形式的に一応辞退したが、秋山、近藤和、桑田もいっしょにでると聞いて、申し出を承諾した。マウンドへあがるとなにかものすごい自信がわいてきたような気がしたそうだ。「きょうはカンがすごくさえており、やることがすべてうまくいきました。四球は1個もなかったでしょう。試合前から完封とまではいかなくても、完投できそうな気がしていました」七月三日の中日戦以来、百二日ぶりの完封勝ちなのでことばは勇ましかった。「これで19勝。残りゲームもまだけっこうあるし、20勝はいけますね」自分でそういってニコニコ笑った。王と首位打者争いをつづけている江藤には四打数二安打。意義したかという声に「いや、別に。ただ、一生懸命投げました。しかし、江藤さんはうまい。最初のはカーブ、二本目は内角ベルト辺のストレート。一、二塁間へもっていきましたが、あれなどはもう完全にこうです」と帽子を脱ぐマネをした。「巨人戦に全力を出し切ったあとの中日だけにつぶしやすかったんですよ」そういってフロへとび込んだ。おけの響く音にまじって、ハナ歌が聞こえた。心は歌合戦にとんでいるようだ。
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