プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

江藤正

2016-10-15 05:12:58 | 日記
1950年

昨年一年間。二軍の生活をしてきただけに、プロ選手としては十二分に慣れているが、それにしては成長の速度が速い。何故江藤が堂々とした歩みを続けているかというと、余りにピッチングフォームがなだらかで美しいからである。もちろん美しいといっても、江藤の場合は別な美しさである。つまりフォームの上で等速運動を繰り返しているからの美しさを指すのであって、ピッチングの内容からいうと、決してホメるべき美しさではない。これを悪くいうと、拘りのないピッチングフォームということが出来る。振り出しから投げ終わるまで同じような力の動きをみせているだけで、ここだという鋭さがみられない。従って球質そのものは非常にタチがよくなり、カーブのブレーキもスマートといっていよいほどのものである。だからよく打たれる。それにかんじんのシュートも余りきかない。ピッチングフォームというものは、きっとダイナミックな躍動的なものであることである。鋭角的な美しさがなければいけない。江藤に最もいい見本は巨人投手である。あの振り出しから球を離す瞬間における手首の使い方の何とはげしく美しいものであるか。これを江藤のそれと比較してごらんなさい非常な相違のあることが一目瞭然であろう。ことに江藤が注意しなければならない点は、あまりに上体の振動だけで球を投げようとするきらいのあることである。大洋の高野投手はややこの型に似ていると思われるが高野の場合はクロスファイア気味に踏み出されるので、球質に自ら違った味わいが出てくる。江藤にはそうした特徴もない。これでは平凡な投手になるだけである。この城を脱することが江藤にとって一番大事なことである。補助的な左腕を脇下いはげしく引き込むようにすることも、一つのフォームを変える方法である。またや振りかぶり気味に投球することも考えていい。とにかく現在のままのフォームでは同じような結果の繰り返しにすぎないのではないかと思うが、どうだろうか。
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