プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

久保田治

2016-11-12 10:30:55 | 日記
1963年

「シュートがよかったね。このくらい落ちた」両手で50㌢ほどの間隔を示して捕手の安藤(順)はひょうきんに笑った。50㌢はオーバーだが、よく落ちた証拠はスコア・ブックにも正直に現れた。五本の安打を除けば外野飛球はたった三本。「当たりは本物だ」と試合前、本堂監督が太鼓判を押した大毎打線もほとんどが内野ゴロ。いつもはロッカーにはいって汗をぬぐってからインタビューに応ずる久保田が、この夜は珍しくすぐ話しだした。「オールスター前に10勝ライン」という目標を達成したのでそのサービス?かもしれない。「シュートがよかったですね。カーブはこの前の西鉄戦の方が切れた。捕手もそれを知っていて、スライダーのサインは一本も出なかったな」久保田は十一日の南海戦に投げる予定だった。「どうせ10勝あげるならぜひ南海戦でやろうとコンディションを調整した。前の日ブルペンで投げたらすごく調子がいい。これなら南海にお返しできるとひそかに祝福をあげていたら雨さ」大毎を完封しておきながら久保田は南海戦の雨のことばかり話した。「大毎は投げやすいかって?そうですね。田宮さんのところへくるとシュートが低目によく落ちたがあれで助かった」ボールがよく落ちたのは六日間も休養したため。「中二日の休みではよく落ちない。そのかわり休養十分のときはシュート一点張りですよ」南海と二ケタのゲーム差をつけられたことを久保田はズバリいった。「打ってくれなきゃね。防御率がウチで一番いい石川だって打たれちゃうんだから。それ以上打ち返してくれなきゃあ」だが南海とまだ十五ゲーム残っているのがいくらかの救いだという。ひまなときは父親ゆずりの墨絵をかき、ことしもコンブのだしで作った冷水を栄養剤にして、久保田は南海戦での腕だめしを楽しみにしている。
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