金色の ちひさき鳥の かたちして
銀杏散るなり 夕日の岡に
与謝野晶子
近所の児童公園に、結構立派な公孫樹の木があって、目にも鮮やかな黄金色の肢体をしばらく前から楽しませてもらっています。
夕べからの風で、木々の葉っぱはずいぶん落ちてしましました。この風のせいであの公孫樹も葉を落としてしまうのでは、と危惧されて、買い物がてら公孫樹の木を撮ってこようと思い立ち・・・・
案の定、道路には一面金色のじゅうたんが敷き詰められていて・・・
にもかかわらず、公孫樹の木は、まだたっぷりと黄金の葉を蓄えていました。
「公孫樹」といって思い出すのは、冒頭の与謝野晶子の歌。
「金色の ちひさき鳥の形」とは、公孫樹の葉をなんと的確に表現しているのでありましょう。
夕日にきらきらと煌きながら、舞い踊る黄金の鳥。金の葉を鳥に見立てることで、それは意志を持ったものとして表現され、このうえもなくいとおしいものと感じている、そんな作者の思いが伝わってくるようであります。優しい秋の日が暮れようとしている一幕・・・