pure's movie review

鑑賞した映画の感想です。

パーフェクト・ワールド

2009-04-18 20:51:32 | アメリカ映画(は行)


1993年 アメリカ作品 138分 ワーナー・ブラザース配給
原題:A PERFECT WORLD
STAFF
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ジョン・リー・ハンコック
CAST
ケヴィン・コスナー クリント・イーストウッド T・J・ローサー ローラ・ダーン


チェンジリングでイーストウッドの作品はやっぱりいい!と再認識し、迷い婚でケヴィン・コスナー、セクシーだなぁ~と思ったので、二人の共演作品を久々に観てみました。やっぱりいい映画だな、これ。でも、イーストウッドの作品は必ず両手を挙げて万々歳のハッピーエンドではなく、余韻を残す終わり方。続けて観る気力はやっぱりありません
彼の作品って、善悪・敵味方で分けられない不条理さがあるんだよね。それが切なさや、やるせなさとなって余韻になるんだと思う。これだけ頑張ってるんだから報われたっていいじゃないか、こんなに信じてるのに裏切られるのか、と、現実世界にはありふれてることでも、娯楽を求めた映画鑑賞ではあまり見たくない現実を叩きつけられる。でも、やはり無駄の無い良質な彼の作品をたまに観たくなる。観て、「うーん。」と考え込みたくなる時があるのです。
この作品もやっぱりまた考え込んでしまった。善悪で分ければ、犯罪を起こして脱獄までしたブッチは間違いなく悪。でも、フィリップの自尊心をくすぐり、一人前の男として接して彼に自由を教えたブッチは、フィリップにとっては他の誰よりも大切な人になったはず。それなのにあのラストはあまりにも切ない イーストウッドが発砲した警官を殴り飛ばしたのが、少しスカッとしたかな。そんな切ないラストしか許されない世界がパーフェクト・ワールドなのかな?タイトルすら切なく見えてくる…。

【字幕翻訳:戸田奈津子】

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