まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

弾丸今治 ラヂウム温泉の中へ入る!

2017-08-16 23:24:54 | 建物・まちなみ
今治の続き。

さてさてやって来ました、今治ラヂウム温泉


昨日の夕方いったん午前中10:00からのコースで予約していたのだけれど、新居浜から特急に乗らず
各駅停車で今治まで来たものだから間に合わず、朝電話を入れて午後に変更してもらったのだった。


15:30よりちょっと早めに着いたらまだ子供の水遊びイベントをやっていると言うので、待っていると
子供たちがしずくを垂らしながら出てきた。浴槽に水を少し溜めてバチャバチャしているらしい。
あぁうらやましい~~(笑)


同じく見学のお客がやって来た。あれ?見たことある、、、Uさん?うわぁ、奇遇ですねぇ!(笑)
今日の参加者はふたりらしい。時間になったのでスペシャルツアースタート!
案内は、電話でも応対してくれた若いお姉ちゃん。


今治ラヂウム温泉の創業者の村上寛造は、海賊で有名な村上水軍の流れを汲む一族の出身であり、
もともと材木商を営んでいた。今の共栄町一帯は木場があるような湿地帯で、そこを埋め立てて
土地開発をすると同時に、お風呂と映画館からなる複合施設を作ったのだ!
新地開発したところの地盤を固めるために遊興施設を作るという手法は大阪でもあった。
今は小さな飲屋街になっている向かいの敷地に、共楽館という映画館が建っていたという。
地方の民間人が、まだそれほど一般に普及していないコンクリート造2階建て陸屋根+塔という
斬新なフォルムの建物を建てるとは、この人はかなりのチャレンジャーだったに違いない。


設計者や施工者は明らかでなく、建築年も、これまで昭和2年と言われていたのが直近になって
大正12年であるという証拠が見つかったのだとか。
資料としてもらった「愛媛県の近代化遺産」の調査報告書のコピーの説明書きでは、大阪築港にあった
千人風呂に着想を得て建てたとの話であるが、それが市岡パラダイスの千人風呂のことだとすると
あちらは1925(大正14)年完成であり、ラヂウム温泉の方が早いのでちょっとおかしい。


いちばん上の写真で言うと、手前の白いサイディングの部分と、小さな三角屋根が並ぶ3階から上は
1967(昭和42)年の増築である。すでに隠れてしまっているが、鋭角に張り出したひさしが連続する
風変わりなファサードのデザインは、オランダのベルラーヘという建築家の建築と似ているとの説もあり、
脱衣所に説明のパネルが展示されていたが、真偽のほどは分からず・・・謎めいている。


このドーム天井!!見上げると、うぉ~~~っ、と吠えてしまう(笑)


建物の柱や幅木部分は元々マーブル模様のモルタル塗りだったというが、ほとんどの部分はペンキで塗り
潰されてしまっており、オリジナルの色が認められるのはわずかに男性用脱衣所の柱の下部の一部だけ。


なるほど、これはかなりレベルの高い技術のようだ。大理石の透明感まで感じられて確かに本物の
石に見えるな!青森の盛美館の擬石風ペイントとは比べ物にならない(笑)
浴室の周りの柱も全部このようなマーブル模様だったといい、宮殿のような雰囲気だったに違いない。

元々は普通のお風呂屋さんと同じように玄関に靴脱ぎスペースがあり中央に男女の仕切りがあったらしいが
途中で改修して今のような広いホールから左右に分かれるスタイルになったとか。

ひとしきり浴場を見たあとは外へ出て裏へ回る。今では周りに建物がぎっしり建ったので
2つのドームをきれいに眺められるアングルはなかなかない。ここがギリギリか。
さて、この右下のシャッターの中へ・・・


ここはボイラーやパイプなどのあるお風呂のバックヤード。ここも鉄筋コンクリートでやたら天井が高い。
萌える~~~(笑)


ここで初めて聞いたのだが、ラヂウム温泉は廃業でなく「休業」なのだそうだ。
えっ、そうだったの!?じゃあ復活もあり得るわけだ!!色めきたつ私たち。しかし閉めて数年で
完全に錆びついたボイラーを入れ替え、再びお客を迎えられるようにするためには膨大な費用がかかり、
収益が見込めない中では難しいとのこと。そりゃそうだわな・・・
今流行のクラウドファンディングでお金を集めたら!?結構集まると思うけどな!


さぁ次は、ベールに包まれたホテル・喫茶エリアへ突入。まさに未開の地へ踏み込む探検家気分(笑)。
う~ん、ワクワク!!昭和42年に3階を増築してホテルを開業、今の姿になった。


ちょうどお風呂の玄関の上に増築された中2階の喫茶ブルースカイ。カウンターのある店内は
喫茶というよりはちょっと一杯ひっかけるラウンジという印象。


おや、カウンターの中の壁にぽっかりと穴が・・・なんじゃこりゃ!?
滑り止めの溝付クリンカータイルがいちめんに貼られた壁に、にじり口のような小さなアーチ型の
開口部があって、その奥にはちらりと・・・階段が見える!


お姉ちゃんのあとについて入ってみると、、、うわ~、狭くて天井が低くて、これは隠し部屋か!?
そして階段がまた謎めいている。これはいったいどこから来てどこへ行くためのもの!?
今は上を板でふさいであるが、元は1階のロビーあたりから階段があり、ここを通って2階の休憩室へ
上がっていたと考えられているのだが、1階には階段の痕跡もなく謎に包まれているのだとか。
それにしてもこの階段も妙な角度じゃない!?


もう一つ珍妙なのは、この手すりの終わりの何ともいえない曲線。フリーハンドでかたどったのかと
思うような、円弧でも放物線でもなくこんな微妙な曲線は見たことがない。変で面白いなぁ!!

実はカウンター裏からの開口部はブルースカイができたときに開けられたもので、それまでこの壁は
外壁だった。・・・!?・・・何だかどこがどこだかこんがらがってきた(汗)

さて、さらに上ってホテル青雲閣へ。


続く
『愛媛県』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 弾丸今治 大黒湯に入る | トップ | 弾丸今治 ラヂウム温泉の上... »

コメントを投稿

建物・まちなみ」カテゴリの最新記事