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天皇御退位後の呼称と敬称

2017-04-06 | Weblog
平成の本音―天皇御退位後の呼称と敬称
 天皇陛下のご退位に向けて、有識者と事務当局による詰めが進んでいる。ご退位後は、東宮御所に移られ、皇太子、同妃両殿下が皇居に入られる方向のようだ。
 問題となる呼称については、1月の段階では、‘上皇が天皇より上位’にあるかの印象を与え、問題がある等として、「前天皇」や「元天皇」とすることが検討されていた趣だ。しかしこのところ一部保守系紙が、退位後、天皇が‘上皇’、皇后が‘上皇后’とすることが検討されているかのように報じている。保守勢力の巻き返しがあったものと思われるが、‘上皇’、皇后が‘上皇后’とすることには大きな問題がある。
 有識者会議でも指摘されているとおり、‘上皇が天皇より上位’にあるかの印象を与える。憲法上、象徴となるべき天皇は1人であり、また実態上も国民の統合の象徴となるのは天皇1人であるべきであり、その上位にあるような印象を与える‘上皇’を置くことは不適切であろう。歴史上、上皇が上位として権力を振るったことがある。今日では、天皇は象徴であり、権力は有していないので嘗てのようなことは起こらないであろうが、国民や周辺の取り巻きたちが、上皇支持派と新天皇支持派に分かれ、対抗し合うことは目に見えており、そうなれば天皇は国民統合の象徴ではなく、対立の象徴になる恐れがある。
 そもそも憲法上、天皇を置くことにはなっているが、‘上皇’などそれ以外の新たなポストや称号を置くことにはなっていないので、このような紛らわしい称号を与えることは不適当であろう。「前天皇」、「前皇后」としてゆったりとお過ごし頂ければというのが、多くの国民の願いであろう。
 更に、敬称について「陛下」とする旨保守系紙が報じているが、これも陛下が復数存在することになり、紛らわしい上、憲法で禁じている華族・貴族制度の復活を思わせるので、他の皇族同様、殿下とするのが望ましいのではないだろうか。
 なお、陛下の「ご公務」については、憲法(第4条)で「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、」と規定し、「天皇の行為」として第7条で、憲法改正、法令及び条約の公布、国会の召集など、10項目が明記されているので、憲法に沿って厳にこの10項目に限定し、「ご公務」の負担を軽減すべきであろう。(2017.4.6.)
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