活字デジカメ

益なし,根拠なし,言いっ放しの電脳写真機机上妄想コラム。できれば毎日更新したい。

お師匠さまは本当にデジカメを活かせるお人ですの。

2012-03-31 11:43:00 | Weblog
文月涼さんといえばデジカメ黎明期の2000年代前半頃に辛口のレビューで大変有名だったメカライターさん。
デジカメでの水中撮影にも熱心に取り組まれていたと記憶しています。
当時、私は大ファンで、文月さんのレポートを読むのが愉しみでした。
しかし、辛辣過ぎて業界から干されたのか、あるいはデジカメの方向性に思うところがあってか、自ら廃業のような形でフェードアウトされてしまいました。
そして、お弟子さんのゆきぴゅーさんによる動静報告以来、ふっつりとウワサを聞くこともなかったのですが・・・

女川町へカメラ80台寄贈、現地目線で被災地記録した写真展開催/川崎
被災地で暮らしてきた人々にしかすくい取れない情景が、きっとある―。そんな発想から、宮城県女川町にデジタルカメラを贈り始めて約8カ月。保有していたものと買い足したものを合わせて、これまでに約80台を贈った。
被災地の情景はあくまで「非日常」だが、日常に身を置く、無垢(むく)な視線で伝える方法があってもいい―素晴らしい発想と行動です。
「写真を見る人が、わがことのように感じられる。被災地とこちらの距離感を縮めることにもなるのでは」
企画したのは誰あろう神奈川県内のボランティアで立ち上げた「手をつなごう・かながわの会」の代表でプロカメラマン・文月涼さん。
(;∀;) イイハナシダナー

有史以来、人知の及ばない自然の脅威は数限りなく人々の営みを壊してきたことでしょう。
しかし、今は、より多くの映像や記録が残せる。「忘れないこと」こそ天災に対する最大の武器であり、死者を二度死なせない大事なことだと思うのです。

パノラマで行くぞー! 3、2、1、ハッセルハッセル!

2012-03-29 22:07:57 | Weblog
今思い出しても恥ずかしい・・・パノラマ写真のこと。
いえいえ、パノンとかホリゾントとかの正しいパノラマではなくて、20年ほど前に大流行した35ミリ判の上下をマスクして横長にしただけの「パノラマモード」のことです。
一時期はコンパクトカメラの全機種がパノラマ対応だったんじゃなかろうか。高級コンパクト機のコンタックスTVSにもこれがあって、がっかりでした。
のみならず、アッパークラスの一眼レフ、ミノルタα-7とかペンタックスZ-1にもパノラマモードが入っていたんですよ。
部分伸ばしで画質がいまひとつな「パノラマ写真」。アルバムに収まらなくて困った人も多かった。
これって全く貴重な金属銀資源の無駄使いに他なりませんでしたね。
で、あっという間に下火になりましたけどね。

デジタルになって、写真は自在にトリミングしてプリントできるようになったし、何よりも簡単に画像を繋いでパノラマ写真を作成できるようになりました。
特殊な用途を除いて「パノラマモード」(単に横長フォーマット)なカメラはもう出ないだろうと思っていたのですが、今年のフォトキナに向けて、ハッセルブラッドがXpanのデジタル版の開発を考えているとのウワサがあるとか。

確かにブローニーの6×17判や35ミリフィルムでもハッセルブラッドXpan(フジのTX-1のOEM)のような横長フォーマットのパノラマカメラは、画質面でのプライオリティがありましたが、それは銀塩時代の話。
今、例えば、APS-Cのセンサー2枚を横に並べてパノラマフォーマットのカメラを作ることは比較的容易のように思われますが、サイババショットで簡単にできるパノラマがある中、果たして製品開発費に見合うだけの需要があるかどうか・・・。
パノラマ党の忌憚のないご意見を伺いたい。

同人系カメラメーカー安原製作所の次のレンズはこれだ。

2012-03-27 22:41:21 | Weblog
いつの間に復活していた安原製作所
安原一式のサポートを放棄して一方的に閉鎖した時は非難ゴウゴウで、その経緯から再開はないものと思っていましたが、どっこい生きてるネットの中。
今度はレンズで行くようで、第一弾は超マクロレンズ「NANOHA」、第二弾は全周魚眼レンズ「MADOKA」、そして第三弾はソフトフォーカスレンズ「MOMO」・・・
NANOHAはナノメートルから、MADOKAは円周から、MOMOは百年前のべス単レンズにちなんで命名しました・・・って誰もそんなこと信じるかあ。
NANOHAは「魔法少女リリカルなのは」、MADOKAは「魔法少女まどか☆マギカ」、そしてMOMOは「魔法のプリンセス ミンキーモモ」じゃあ、あーりませんか(チャーリー浜風に)。
あらためて調べてみると、安原さんはそっち系の方だったんですねえ。
自主制作映画「明治天皇宇宙の旅」はかなり以前に観たのですが、安原さんが監督だったとは知らなかったなあ。

カメラボディはメンテ等いろいろあるし、機械式はまだしもデジタルでは“たったひとりのカメラメーカー”での仕切りは難しいでしょう。
その点、マニュアルで連動機能の要らないミラーレス用のレンズは良い選択と集中なのでは。
そして個人的に第四弾として期待したいのは、トリプレットでぐるぐるボケが美しい35mm F2.8レンズ。
命名「SAKURA」です。レリーズ!

フレーミングの勝手の法則。

2012-03-25 22:08:51 | Weblog
ここまでやるか、どこまでやるの、と言いたいソニーα57「オートポートレートフレーミング」機能。
カメラが画像を判断して適切なトリミングを行い、見栄えの良いポートレートに仕上げて保存するというもの。
しかも、超解像技術で元画像と同じ画素数に補完するという念の良さです。
元画像も保存されると言うものの、これって何か違和感あるなあ、自分で撮ったんじゃないみたいで。
プロ並みの構図に仕上げる、というのが謳い文句ですが、これまでの写真のデータ解析から最大公約数を割り出したものだろうから、要は月並みな構図に仕上がると言うことでしょ。
エントリーユーザー向けでしょうけど、それでいいのか。
かつて、ミノルタやペンタックスが一眼レフにパワーズームによるオートフレーミング機能を組み込んだ時は、そんな勝手な自動化いらんわと総スカンでしたが、時代は変わって、こういうのも受け入れられるでしょうか。

どこぞのテスト企画で、山岸伸さんが撮ったポートレイトをα57はこうトリミングした、というのをやって欲しい。
もちろん撮影時には山岸さんには内緒にしておき、あとで結果を公開で晒す、というドッキリカメラ形式がいいな。

チャイナアレンジの謎。

2012-03-23 23:59:41 | Weblog
大変。スタパさんのNEX-7からバッテリーが抜けなくなっちゃった。
中華バッテリーがデテコナーイ!!
お値段控えめの中国製互換バッテリーが微妙なサイズの違いからバッテリー室から出てこなくなったが、なんとかピンセットで取り出し、以後はフィルムを引けば取り出せるように工夫しているとのこと。
いかにもありそうな話。熱で膨張するというのもあるのかも知れません。
ハートのエースならまだしも、電池が出てこないのは困っチャイナ。
私もRowaの中華バッテリーを愛用しておりますが、今のところ、こういうことは起こっていません。
なお、Rowaはこの辺、妙に親切で、サイトで各互換バッテリーのChina製/Tiwan製/日本メーカー製を明示していますし、以前はChina製にはリスクがあることも掲載されていました。

ところで、「中華」。
スタパさんは意識して使っているのかどうか判りませんが、中国を中国と呼んでいるのは日本だけとか。
じゃあ、他国ではどう呼んでいるかと言うと、チャイナ、つまりシナです。
今日またぞろ石原閣下がシナ発言をして物議を引き起こしていますが、シナを問題にする「言葉狩り」というかマスコミ洗脳が怖いように思っています。
シナも中国も中華もややこしいんで、ま、チャイナで良いと思うんですがね。

ソニーの四角い頂上作戦。

2012-03-22 20:47:52 | Weblog
6×6のハッセルやブロニカは特有のキューブフォルムやウエストレベルファインダー、前面シャッターボタン、トリミングを前提に縦横で構え直す必要は無いことなど、独特の操作感・安定感がありました。デジタルでは失われた様式かと。
ハッセル用デジタルバックはあるけれど、一般人の買えるような代物でもないし、デジタルな取り回しも不便です。

そこで、かどうか知りませんが、ソニーが正方形センサーを採用したフルサイズ機「A1S」を開発中?
うーむ、36×36mmセンサーのデジタル一眼レフがあれば・・・これは今様ハッセルとなりえるでしょうね。
Aレンズもそのまま使えるし、グッドアイディアです(イメージサークル的には30×30mmくらいのカバーになるらしい)。
いや待てよ。一眼レフではなく、ノンレフであったら・・・
古今東西の35ミリ一眼レフの交換レンズを縦横に使用できる最強のカメラになるのではないか。これはいいぞ。

ソニーはαでこの分野に参入した時から、ニコン・キヤノンの牙城を崩す野望を持っていると思いますね。
確かにα900は意欲作でしたが、二強のフラッグシップに迫ることはできませんでした。
であれば、違うアプローチから「プロ用」に切り込むことはできないか。
ソニーならやりかねない。いや、そう期待させるソニーであって欲しいですね。

スイバル式アジアの夜明け。

2012-03-20 15:11:47 | Weblog
こういうこともあるんやねえ。
カシオの不人気デジカメが台湾や中国で大ブレイクした理由
香港在住の人気モデルが、自身で購入したEX-TR100で自分撮りした姿をたまたまSNSで公開した。それを見た若者たちの間で、『こんなきれいな自分撮りは見たことがない』『どんなカメラを使っているのか』とSNSで話題になった。
あちらの方は「セルフ写真」が好きですからねえ。韓国にも飛び火するだろうなあ。
でも自分撮りはバリアングル液晶モニターでも可能なのに、パワーショットG12が大人気と言う話は聞いたことがない。
要は若者のサブカルチャー的な嗜好の要素が大きいんだと思います。
ロモみたいなものかも。カシオとしても、果たして喜んでヨイのかどうか。
だから、「こういう売れ方をしたのことにメーカー自身が「意外」とコメントしているから、 マーケティングやリサーチが機能していない証拠」という批判は見当違いだと思います。

TR-100はカシオ久々のスイバル機かつ21mm相当の超広角専用機ということで注目されましたが、国内市場ではあっと言う間にディスコンで明らかに失敗。
事実、二軸式のスイバルが使いづらいし、画質もちょっと残念な部類でした。
正直、“もうひとひねり”が欲しかったところです。

しかし売れることこそ正義には違いない。今やアジアのニーズが日本を左右する時代。
すでに後継機のTR-150が発表されており、自分撮りとデコレーション機能を前面に押し出していますね。その他のスペックはTR-100とほぼ同じのようです。
その次が出るんだったら、外フレームを着脱可能にするのと、レンズを28mm相当にして欲しいな。
その前にサムスンやaigoから、TRシリーズに空似なモデルがちゃっかり出ているかも知れませんが。

たづばあちゃんと孫にデジカメを。

2012-03-16 20:21:26 | Weblog
ニコンからお子様向けデジカメ、クールピクスS30が発表されました。
子供が両手で持てる配置の丸みのあるフォルムで、メニューも「続けてとる」「アップでとる」と分かりやすく、防水&耐衝撃設計だそうだ。しかも、バッテリーは単三電池使用。
これはヨイ。
大体、トイカメラが大人のおもちゃになっている昨今、本格的(?)に子供の「映育」用のデジカメがあって然るべき。
というか、「女子供」の女の方はすでに各社参入済みだから、次は子供市場という狙いもあるでしょうねえ。

ところで、サイトによっては子供用に特化されたわけではなく、ファミリー向けともある。ニコンの製品紹介でも、大人から子供まで簡単に使えます、とある。
ファミリーはパパママ子供だけじゃないぞ。ジジババはどうしてくれる。
いや、これは「女子供年寄り」のエルダーマーケットも狙っているのでは。いやいや、是非、そう願いたい。
ニコンからお年寄り向けデジカメ・・・ではアレなので、まあ今回は許す。

そう考えると、センサー1/3型はちょっと物足りないなあ。
せめて1/2.3型で、出来うる範囲で低画素数で高感度にして欲しい。
液晶モニターも2.7型といわず、老眼にやさしく、3型にして下され。
あと、手が震えるから、電子式ではなく光学式の手振れ補正をお願い。
ちなみに面倒なズームは要らん。出来るだけ大口径の短焦点でよいのじゃ。
年寄りはうるさい。→たづばあちゃんシリーズへw

インドの山奥で修行して。

2012-03-14 23:10:23 | Weblog
インドと言えば、個人的には①カレー、②ガンジス川の沐浴、③タイガー・ジェット・シンのイメージです。あと、④アガスティアの葉、⑤マハラジャ映画くらいかな。
行ったことがないのでアレですが、行った人によると、ハマる人と二度と行きたくない人の二通りらしいです。自分の場合、後者になりそうかも。

経済成長著しく、IT産業も盛んなインドですが、カメラ普及率はわずか6%であり、今後の大幅な成長が見込めるという、カメラ業界にとって狙い目の国でもあります。
なにしろ、コンデジは前年比40%増、一眼レフは毎年比ほぼ100%増のハイペースであり、12年の一眼レフの販売台数は450万台(!)に達することが予想されているとか。
これは指をくわえて見ている訳にはいかない。
ところが、インドの現状の一眼レフはシェアは、ニコン55%、キヤノン44%と2社で完全独占。インド人は一眼レフメーカーは世界にこの二つしかないと思っているのかしら。

一方、インド人の「大事なのは見た目より機能!」という選択基準は、見栄えを重視する中国と異なり、実用主義で購入するモデルを選んでいるようであるとか。
日本の

38mm F2.8の新世界。

2012-03-10 23:18:56 | Weblog
今は昔の銀塩時代、コンパクトカメラのレンズは、おしなべて38mm F2.8だった時代がありました。2焦点やズームになる前あたりですね。
コニカC35かミノルタハイマチックFあたりから始まったと思うのですが、ピッカリコニカもそうだったし、その後の高級コンパクトの走りのコンタックスT2もそう。フジクラッセもそうだったな。
広角35mmよりほんの僅か狭いが、準標準の40mmより心持ち広い。微妙に中途半端な焦点距離。
50mmレンズは人生論、28mmは存在論、という高梨豊さんの有名な言葉がありますが、じゃあ、40mmはと言えば、人生よりもちょっと広く、存在よりも狭い「運命論」かと思っています。
38mmはいわば“誤差範囲の運命論”、凡庸こそ目指すべき幸福、というところかな。

でも、38mmの交換レンズというとキヤノン初期一眼レフの変種ペリックス専用のFLP 38mm F2.8しかないんじゃなかろうか(旧オリンパスペンにD.Zuiko 38mm F2.8があったけどハーフ判なので画角が違う)。特徴はパンケーキな薄さのみで、画角的には魅力ありませんもんね。

それが出ました、このご時勢に。シグマ19mm F2.8 EX DN。マイクロフォーサーズ用で35ミリ判換算38mm相当となります。
といっても、それを狙ったわけではなく、ソニーNEX用なんだけど、ついでだから座金だけ付け替えて、ま一応マイクロフォーサーズでも出しておこうか、というもんでしょ。
それがNEX用は発売未定で、M4/3用が先行発売になるのは、何か大人のアレなのかしら。
E16mm F2.8が不評なので、結構需要は高いと思うのですが。

一方M4/3には、評価の高いLumx G 20mm F1.7やうすうすM.Zuiko 17mm F2.8があるので、明るくもなく薄くもない19mm F2.8 EX DNが売れるわきゃないだろう、「38mm」に反応するごく一部の好事家以外には。
と、思っていたのですが、このレンズはシグマのDPメリルシリーズのレンズと共通の設計思想だとか。
そう聞くと、ひょっとしてスーパーな性能だったりするのかもと思われてきます。
“平凡な日常にこそ価値がある”的なレンズだったらいいかな、と一抹の期待です。