

もはやスウェーデンミステリーの代表格とも言える「クルト・ヴァランダー」シリーズの第7作。それでも1997年作なので、とても新作とは言えない。現に、ANXミステリーでは英BBC版「刑事ヴァランダー」シリーズ第3話「友の足跡」(2008年製作)としてすでに放映済みである! 仕方がないので録画はしたものの、本作を読破するまで観ないでガマンしました。(結末はだいぶ違っておりましたが)
このシリーズは第5作「目くらましの道」で英国推理作家協会CWA賞ゴールド・ダガー賞を受賞して以来絶好調。いずれも連続殺人モノなのだが、それぞれがスウェーデン社会の病巣を背景としている。今回は同性愛とニート?
被害者は「楽しそうな若者たち」だが、彼らの失踪を単独で追跡していたらしいイースタ警察の同僚スヴェードベリ刑事も犠牲になってしまう。これまで主人公とともに活躍していたレギュラーが冒頭から殉職してしまうのだからかなりショッキングだ。まもなく五十歳をむかえるヴァランダーのくよくよ、イジイジはいつも以上。おまけにこれまでの不摂生がたたって糖尿病の症状が出てきて昏倒するありさま。みんなも気をつけてね〜。
例によってヴァランダーのぼわっとしたインスピレーションは、読者に対するヒントとしてもなかなか面白い。親友でもあったスヴェードベリ刑事の私生活の秘密、被害者である若者の親たちとの関わり、自己顕示欲の強い検事との確執など主人公とともにいろいろストレスを感じますが、なんと言っても今回の犯人は格別に異常ですな。










