差し迫る危機、そなえよ

”世の中の危ない行動、事象、主張を 「
わたくし素人」 が警告し自分自身の欲求不満のはけ口とする勝手な言い分”

あすベトナム「サイゴン陥落」30年

2005年04月29日 | その他
ベトナム、いやベトナム共産党も苦悩しているようだ。情報を封鎖すれば、自国の発展は、望めない。かといって共産党が主張するマルクス主義(私はよく知らない)を否定することもできない。しかし現実として資本主義は、経済発展には極めて有益であるという認識になりつつあるようだ。事実、越僑(華僑のベトナム版)の帰還による経済の発展、世界から入ってくる情報、投資による経済発展、それによる情報の拡散は、民意をしだいに変えつつあるようだ。4/27/2005読売新聞の”サイゴン陥落30年 ベトナムの肖像4”にものっていたが ”表向きのマルクス主義” では、これまでの情報の拡散によって”マルクス主義が一番だ”という民意を保てないらしい。人(情報)の交流によっていろいろな知恵、価値、発展が生み出されると思う。今やインターネットで瞬時に情報がやりとりできるのであるから、個々人が膨大な情報を短期間に入手し比較、検討し判断できる時代になったと言ってよいのではないかと思う。そうなるとなにが個人によって有益か と考え出す。まあベトナムは、いやベトナム共産党は、方針として各国との関係改善に乗り出しているようなので今は、良性(実際はよくわからん)であると信じたいが、少なくとも汚職、詐欺、社会不公平を極力是正し、間違っても自国民に粛清、虐殺など行い、悪の枢軸と思われるような行為をしてもらいたくないものだ。もしそのようなことをしたら北朝鮮と同じようになってしまうと思うのは、私だけか。

--------------------------------------------------
あすベトナム「サイゴン陥落」30年 発展着々「戦後」と決別

越僑牽引、米と関係改善
 ベトナム戦争が終結した「サイゴン陥落」から三十日で三十年を迎える。終戦を機に社会主義国家として復興と発展を目指したベトナムは今、敵国だった米国との間でも関係改善を進め、「戦後」に別れを告げつつある。戦火や戦後の混乱を避けて米国など国外に脱出していた越僑たちの一部も帰国し、経済成長の牽引(けんいん)役となっている。(ベトナム・ホーチミン=旧サイゴン、岩田智雄)
 ホーチミン市内に、メコン・デルタのジャングルの村をそのまま移してきたような施設がある。
 竹編みの建物や小川を備えて、「私の村」と名づけられたこの施設は、帰国した同市の越僑たちから成る「海外ベトナム人(越僑)ビジネス協会」のファン・タイン会長(50)が作ったものだ。
 戦争中にベトナムを脱出したタイン氏は八五年にカナダから帰国した。現在は市内のホテル事業に投資しており、趣味はテニスとゴルフという。
 同協会によると、市内には帰国した越僑の会社が約千社あり、協会には百五十五人が加盟している。このうち五十人が米国からの帰還組だ。越僑たちは事業で次々に成功を収め、同市の経済発展の一翼を担ってきた。
 市の一人当たりの総所得は千八百ドルと全国平均の三倍で、今年の経済成長率目標も12%。台湾との合弁企業が開発した新興住宅地に五十万-百万ドルの豪邸が立ち並び、九十九世帯が購入した。
 経済発展の一方の牽引役が台湾、中国、シンガポール、韓国、日本などからの投資であり、ベトナムはそのために米国との関係強化を待ち望む。
 まだ上位十傑に入っていない米国からの投資を呼び込み、成長に弾みをつければ東南アジア諸国連合(ASEAN)の後発国から抜け出す道筋も見えてくる。今夏のファン・バン・カイ首相の初訪米を実現させ、その跳躍台にしたいところだ。ベトナム共産党序列四位のチェット同市党委員会書記は「過去は脇に置き、話し合いで対米関係を前進させたい」と“未来志向”を強調した。
 多くの米国人観光客も訪れるようになった。観光ガイド業者のグエン・バン・ホイさん(36)によると、贖罪の気持ちで訪越した米国人は住民の歓迎ぶりに驚くという。
 ホイさんは「わが国は中国、米国、フランス、日本など、多くの国々と戦争を繰り返してきた。過去の敵の名前を挙げ始めたら、友人はいなくなってしまう」と話す。
 戦争の遺恨が完全に消えたわけではない。
 タイン氏は「私の村」で、「米国人には見せない」と言う一室に案内してくれた。サイゴン陥落の日を再現した彫刻が壁いっぱいに施され、「米帝国主義は出ていけ」の横断幕が描かれていた。多くのベトナム人が戦争の痛みを心の奥にしまいこみ、戦後と決別しようとしているようである。
     ◇
 【戦後のベトナムの主な動き】
 1975年 4月 サイゴン陥落。ベトナム戦争終結
   76年 7月 南北統一
   77年 9月 国連加盟
   78年 6月 ソ連主導の経済相互援助会議(コメコン)加盟
      11月 ソ連との友好協力条約に調印
      12月 カンボジア侵攻開始
   79年 1月 ベトナム軍によりプノンペン陥落
       2月 中国がベトナム侵攻開始
   86年12月 ドイモイ(刷新)路線スタート
   89年 9月 ベトナム軍カンボジアから撤退完了
   91年11月 中国と国交正常化
   95年 7月 東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟
     同    米国と国交正常化
   98年11月 アジア太平洋経済協力会議(APEC)加盟
 2000年11月 クリントン米大統領が初訪問
   01年12月 米越通商協定発効
   02年 7月 ロシア軍がカムラン湾から撤退
   03年10月 鳥インフルエンザが流行し始める
      11月 米軍艦船が戦後初の寄港
   04年 1月 グエン・カオ・キ旧南ベトナム副大統領が帰国
   05年 4月 サイゴン陥落30周年
(産経新聞) - 4月29日2時55分更新

最新の画像もっと見る