いいゲームでした。
負けはしたけれど、ブラジルに勝つのか?って夢も見させてもらったし・・・
日本が不甲斐なくて負けたのではなく、今持っているものを全て出して、それでも負けてしまった。
これは本来持っている力の差なのだから、仕方ないかな。
もちろん勝つチャンスはあったし、それだけの力をつけてきたわけだけど、でも地力ではまだ少し差がありますね。
なんといっても一番の差は、ブロック力。
日本はワンタッチしてレシーブするのが精一杯なブロックをするのに対して、ブラジルはきっちりとブロックポイントにしている。
この差は大きいです。
それと、圧倒的なパワーの差。
打ち込まれるアタックのパワーの差。
その圧倒的なパワーで打ち込まれるアタックを、あの小さな体で拾う
佐野選手
佐野選手。
それもただ拾うだけでなく、セッターがトスを上げやすいボールにするために、レシーブする瞬間に体のいろんなところの力を抜いてボールを殺しています。
どれだけの反射神経なんだろうと、感心してしまいます。
そういう技術も含め、まさに世界一のリベロなのです。
ただ、全て統計でベストポジションをたたき出すシステム。
だから、他の国の選手がベストリベロ賞を取ることが多いのには、ちょっと納得できません。
そのベストリベロ賞を取った選手に、一度、日本のコートに立ってもらいたいものです。
佐野選手の守備範囲がいかに広いか。
低いブッロクから抜けてくるアタックをどれだけ拾わないといけないか。
後、以前にも書きましたが、バレーボールも、プロテニスのように『チャレンジシステム』の導入をしてほしいものです。
完全にワンタッチしていても、主審が「ノー」と言えばノーだし、逆も然り。
おまけに場内のワイドスクリーンに日本の選手が全く触っていないことが映し出された後の、主審のオーバータイムスを示すあのジェスチャー。あれは、何なんだ?
ブラジルの攻撃時に、どうやって日本がオーバータイムスなのよ。
あーゆーのは、抗議できないとおかしいですよね。
ただ、あの時は日本に波が来ている時だったので、1本で切ったのがすごかったです。
このゲームで日本が世界と戦うためにするべきことが、明確になりました。
やはり日本の伝統である拾って拾って拾いまくるバレー。
東洋の魔女の再来。
体格が違うのだから、日本にあれだけのパワーを求めるのは無理です。
でも粘り強く拾い続けるというのは、欧米の選手には性格的にも向いてることではありません。
佐野選手を中心に、どれだけ拾えるか。
そのためには、何度もいいますが、竹下選手の上を抜かれては困ります。
このゲーム、竹下選手も上を抜かれるアタックに、ネッとからかなり離れて飛びつつ、自分のコートにきちんと上がるような腕の形を工夫されてましたが・・・
私が作る(笑)チームの構想は、
栗原選手
栗原選手がレフトポジションに復帰し、
木村選手
木村選手がセッター対角。
これで攻撃力は、かなり上がると思うのです。
スピードで相手を翻弄するのは、センター陣の役目です。
山本選手 井上選手
この2人には、そのスピードも十分あります。
そして、チームのムードを変えたいときに、
迫田選手 山口選手
迫田選手や山口選手のようなスピードで翻弄するサイドアタッカーが必要になります。
ベンチに、レギュラーと同じタイプの選手を置く必要はないのです。
怪我した時の代用と思うのならそれでいいでしょう。
でも、そんな可能性より、流れを変えたい時に、ベンチに入っている選手をレギュラーメンバーと交代させることの方が多いわけですから、タイプの全く違う選手を用意するべきです。
レギュラーメンバー以外の残る5人に、どういった人材を選ぶか。
そして、その5人がレギュラーメンバーを脅かすくらい切磋琢磨して、自分のできること、やるべきことを、ゲーム中、最大集中(懐かしい言葉だ)でやれるようになれば。
ずっと、日本の勝敗のいかんは、木村選手の出来いかんだと思っていましたが、ブラジル戦のようにゲームを通して、あれだけの集中力を発揮できれば、本当にいいチームに仕上がっています。
ただ、妹タイプの木村選手、今は自分がなんとかしなければ・・・という気持ちがとても強いけど、栗原選手が復帰すれば、人に頼れるという気の弛みがでるのかも・・・
いや、木村選手はその弱さを乗り越えたと信じましょう。