国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測

対ロシア政策で欧州内部の対立が深化。JJ予知夢の「EU東西分裂」の前兆か?

2006年10月19日 | 欧州
◆今日の覚書、集めてみました:2006年10月19日
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/d/20061019


●フィンランド首相、ロシア民主主義を「別」に語る MosNews:18.10.2006

ロシアは他のヨーロッパ諸国と同種の民主主義を有しているのではない、とフィンランド首相のマッティ・ヴァンハネンが言った。
ロシアは民主主義的制度を有しているが、その動きは他の西欧諸国に於ける動きとは同じではない、と彼は語った。
ブリュッセルでの北欧の新聞三紙との共同インタビューの中で、ヴァンハネンはコメントした。

ロシアに機能しているような民主主義はあるのか、と訊ねられると
「彼等は自分達で、自分達は独自の民主主義を有している、と言っている。正確な定義は覚えていない」
とヴァンハネンは語った。

「他のヨーロッパ諸国と同じ種類の民主主義ではない。ロシアは民主主義的制度を有しているが、その機能の仕方は西欧で我々が有する(民主主義の)それとは同じではない」。

ロシアでの民主主義の発展に対する分析において、ヴァンハネンは慎重だった。

「民主主義的行動および政治政党モデルの発展に於ける我々の経験は100年前の事だ。また、それに関してアドバイスを与える事は簡単ではない。民主主義の発展への制約を守る事が、ロシアにとって大切なのだ」。

金曜日にラハティで行われる、非公式EUサミット中のディナーへの、ロシアのプーチン大統領招待に関する批判を、ヴァンハネンは再び却下した。

この訪問はデリケートな時期に行われる。
ポリトコフスカヤ記者殺害事件に加え、ロシアは隣国グルジアに対する扱いに関して、西側から益々批判を加えられている。

ヴァンハネンは、プーチンと話し合われる予定の主題は、パートナーシップとエネルギーについてだとしても、刺々しい課題もラハティでは話題に上るだろう、と述べた。

「これらの疑問が話し合われるならば、唯一の方法は話し合いの機会を作ることだ」
と彼は言った。



●市民的自由制限後、EU、プーチンとの対決に備える The Independent:19 October 2006

昨日数十のNGOのロシア国内での活動停止を強制して、市民的自由の関する敵意をつのらせた、ロシアのプーチン大統領との緊迫した会議に先駆けて、ヨーロッパはお互いの溝を埋めようとしている。

運動を行っていたアンナ・ポリトコフスカヤ記者殺害事件の後、ロシア国内のあらゆる海外NGOに連邦当局へ文書提出を要求する、ロシアの新法は基本的自由に関する懸念を高めた。

この法律が施行された昨日、最大500と言われるロシア国内で活動中のNGOから、登録が承認された80のNGOを示したリストが、連邦登録局によって公開された。

ロシア政府は、この取締りはテロ、マネーロンダリング、そして海外情報帰還がNGOを隠れ蓑にする事を防止する、と言っているが、批判者達は批判的な人権団体に嫌がらせを行う為の自由裁量権を政府に与える事を恐れている。

この騒動のタイミングは、EUにとってこれ異常ないほど最悪だった。
フィンランドのラハティで開催される非公式サミットで、明日の夜プーチン氏がディナーに出席するのだ。

エネルギーが最優先事項だが、EU議長国であるフィンランドは昨日、エネルギー用パイプライン網をヨーロッパ企業に解放する、迅速な合意をロシア政府と行うチャンスはゼロだ、と認めた。

25の加盟国があり、幅広い意見があるEUは、統一戦線をはるにあたって、困難な問題に直面している事を知っている。昨日欧州委員会議長ホセ・マヌエル・バロッソは、EU加盟国首脳陣に、プーチン氏と会談する際は「不協和音ではなく声を一つにして」語るよう訴えた。

ロシア政府は25カ国ブロック内に存在する亀裂の利用には熟練しており、また、高騰を続けるエネルギー価格や石油ガス需要によって、その立場は強化されている。

今週先にEU加盟国は、スパイ容疑で短期間逮捕されたロシア人4名についての諍いにおける、グルジアへの圧力を緩和させるようロシアに強く要請する声明に合意した。
マッティ・ヴァンハネン首相はまた、ポリトコフスカヤ女史殺害事件についても言及すると約束した。

明日のEU首脳会議は、彼らがディナーの席で、プーチン氏から取り付けようとする約束をひねり出すランチで始まる。この中には、ロシアにおけるより良い投資条件や、司法制度の強化が含まれそうだ。

或る外交官はこう言った。
「沢山の地雷がある…身内にも、プーチンともね」。
別の外交官がこう付け加えた。
「EUがいつも首尾一貫した統一メッセージをロシアに送っていない、というのは本当だ」。

トニー・ブレアは、サハリン2開発が環境基準を違反していると非難されているロイヤル・ダッチ・シェルの件を持ち出す、と予測されている。これは、西側企業の間で経済的脅迫と見做されている。また、ロシアの国営ガスプロムが巨大なShtokmanガス田から外資系協力会社を締め出さない、という保証も求めるかもしれない。

しかしヴァンハネン氏は、外資系企業による利用の為にパイプラインを解放せよ、とのEUのロシアに対する要求は後回しである、と示した。ヴァンハネン氏は、その代りに、再交渉が予定されているEU・ロシア有効協力協定に代わるものの中で、自由化の原則を正式に述べる方が良いだろう、と語った。

EU外交官等は、ロシア政府が要望する新EU・ロシア有効協力協定を、自分達が所有する数少ない切り札の一つとしたい、と考えている。

協議ポイント

エネルギー:欧州石油ガス企業の待遇改善とロシアのパイプライン網解放をEUは求めている。エネルギー価格・需要が高く、ロシアは妥協の必要性を殆ど見出していない。

グルジア:ポーランドといった国々によって強く要請され、EUはグルジア苛めを止めるよう要求。プーチン氏は全ての措置は合法だと主張すると予測される。

アンナ・ポリトコフスカヤ:欧州勢は運動家ジャーナリストの殺害を、ロシアにおける脆弱な表現の自由の例として見做している。プーチン氏は犯人逮捕の為にありとあらゆる事をしている、と言いそう。

NGO:海外NGOに対する新法は、人権欠如に関して欧州勢からの批判を引き起こすかもしれない。やはり、プーチン氏は譲歩しなさそうだ。




【私のコメント】
 10月18日の英インディペンデント紙の「EU、プーチンとの対決に備える」と銘打った記事は、題名とは裏腹にEU内部での対立を示している。英国政府はユダヤ金融資本の利益を代表してロシアのガスパイプラインの解放と欧州石油ガス企業のロシア国内利権維持を主張しているが、ドイツ・ロシアと協力してバルト海に海底ガスパイプラインを建設中のフィンランドは事実上それに反対している。ユダヤ金融資本は米英両国の支配を通じて石油の貿易を支配してきたが、安価な石油の時代が終了して天然ガスや原子力(核変換による高レベル放射性物質処理でコストが低下する)、常温核融合等に今後エネルギー源が移行していくことは確実である。液化天然ガスはコストが高いことを考えると、ユダヤ金融資本が石油を通じて20世紀に維持してきた世界覇権が失われ、ロシアが天然ガスパイプライン網を通じて世界覇権を握ることになるだろう。それは、大航海時代以来五世紀に渡るユダヤ金融資本の世界支配の終焉をも意味するだろう。

 欧州内部ではかつてソ連と戦い国連の敵国条項の対象になったドイツ・フィンランドが、今やロシアの最大の味方になっている。ユダヤ金融資本はチェチェン問題や人権問題を利用してロシアを国際的に非難して追い込み、ロシアの資源を支配しようとしている。ドイツのホロコースト、日本の南京大虐殺や朝鮮人差別問題に相当するものがロシアのチェチェン問題や人権問題であると考えればよいだろう。フィンランドはこの問題でユダヤ金融資本と決別してロシアの側に立っている。ドイツも恐らく同様だろう。私はフランスの動向に注目しているが、フランスは国益を重視して英オランダスペインと共に反ロシア陣営に廻る可能性がある。その場合、欧州共同体はJJ予知夢の通りに東西に分裂することになるだろう。そして、東西分裂後のローマ帝国と同様に、西EUは衰退し東EUは繁栄を続けることになるだろう。

 

【関連情報】
●国際情勢の分析と予測:独仏露日四カ国の反ユダヤ金融資本連合の中のトロイの木馬であるフランスが負け組に転落か?
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/2563d5a7e2c9a6f8c41e23d624af182f
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