KEEP ROCKIN’

社会人バンド『Precious Time』のメンバーによる支離滅裂な音楽日記

素晴らしいミュージシャン キングスX

2005-02-02 21:43:18 | ベーシスト-FUKUのコラム
キングスXはヴォーカル&ベースのダグ・ピニック、ヴォーカル&ギターのタイ・テイバー、ドラムのジェリー・ガスギルによって結成され88年にデビューしたバンド。

トリオ編成であることやグルーブを重視した曲調などの個性的な音楽が、当時華やかだったLAメタルやハードロックの中で、リビィングカラーとともに異色な存在として注目を集め、多くの同業プロミュージシャンからも高い評価を得ました。

デビュー後5作目あたりから、ダウンチューニングを取り入れ、へヴィグルーブな曲調が多くなるとともにサウンドも華美なエフェクトを廃した生々しい音が主体となり、ヴォーカルであるダグのブラックソウルフルな歌と相俟ってエクスペリエンスの現代版のような雰囲気に。また、タイ・テイバーがリードヴォーカルの曲では、ビートルズのようなハーモニーの美しい曲も多い。

自分は、昔ギターも弾いていたのですが、タイ・テイバーのギタースタイルから多くのことを学びました。ソロはあまり弾かないし、弾いても凄い技が飛び出すわけでもなく、全体的に楽譜を見ればそんなに難しい演奏ではありません。が、単にヘヴィコードを鳴らしている場合でもアップストロークとダウンストロークの弦の鳴る順番をうまく利用してサウンドに変化をつけリフに面白みを出しいていたり、アルペジオでのアレンジは、知的センスの高いアレンジを繰り出していたり、と非常に勉強になる。「Looing For Love」や「Over My Head」、「Groove Machine」のこれでもかと迫ってくるグルーブ感や「Summer Land」や「Cigarets」の空間に奥行きを与える広がりと音の間は絶品です。

ベースのダグも音の長短だけで重さをうまくコントロールしており、これまた絶妙なタイミングで叩くジェリーガスギルと合わさって、バンドのアンサンブルはブルージーでグルーヴィーな絶妙な感じを生み出している。「Lost In Germany」、「Sometime」や「Picture」のバンドのアレンジは秀逸です。

過密なアレンジでなく派手なインタープレイやユニゾンもないので、演奏者としての技量の高さを求める人にはちょっと物足りないのかもしれませんが、そんな人たちにも70年代の音楽が持っていたグルーブのカッコ良さが如何にいいものかわかると思います。是非聞いてもらいたいです。


ダグピニックは、ソロ作も発表、タイテイバーは2つのソロ作ほか、ドリームシアターのメンバー及びロッドモーゲンシュタインとで結成されたスーパーバンド「プラティマス」でもアルバムを発表している。

バンドは現在まで通算12枚のアルバムを発表。昨年US盤で新作と2枚組みライブアルバムも発表した模様(自分はまだ聴いていない)。いまだ一枚足りともビッグヒットしたものはないため、いまだ来日公演は実現せず。音楽雑誌主催のイベントでショーケースライブを行うために一度来日したのみぐらいか。
一度実物を見てみたい。

そんな彼らのCDのおすすめは、『イヤーキャンディ』ですが、『プリーズ カム ホーム・・・ミスターブルボス』(写真)も良いです。1曲目の超重低音リフは衝撃的で、他を寄せ付けません。

エフェクター  Digitech Crossroad

2005-02-01 22:52:47 | ベーシスト-FUKUのコラム
こんなエフェクターが出ているよう。

DigiTechよりエリック・クラプトンのモデリングエフェクターが発売されたらしい。
これは、クラプトンの曲の音そのものをモデリングしているエフェクターのようです。
多分、レイラだとかサンシャイン オブ ユア ラブの音をモデリングしているんでしょうね。

この分だと、エディーとか、インギーとか、ヴァイとか、ザックとか・・・出てくるのも時間の問題かも。


我がアンプ i-amp350

2005-01-31 23:18:25 | ベーシスト-FUKUのコラム
これ、私のアンプEUPHONIC AUDIOのi-amp350です。知名度はあまりないかも。ですが、性能はいいです。異なるキャラのサウンドが4つプリセットされていて瞬時に切り換えられるEQ機能により多彩な音作りが出来ます。4Ω350wでパワーも十分、重さもヘッド8kg、軽いです。デカい音でもニュアンスを鮮明にするピュアなベースサウンドが特徴です。歪ませずにデカく良い音出せるところが売りのアンプ。とても、気に入っています。

が、一つだけ弱点が。歪まない…。アクティブベースをパッシブインプットに突っ込めば、それなりにブーストしますが、どうがんばっても歪まない。へヴィな曲では歪みが足りない・・・。
今やっている音楽にはあまり合わないかも。

好きなミュージシャン マイケルヘッジス

2005-01-30 21:14:32 | ベーシスト-FUKUのコラム
さて、開設したものの何か書かなきゃ始まらない。とはいうものの何から書くか・・・。

先日、本屋で見かけたAcoustic Guitar Magazineの表紙がマイケル・ヘッジスだったので、まずこの人の話から。いきなりコアでマニアックな・・・。しかも、ギタリストの話だし。まあ、いいや(笑)。


マイケル・ヘッジスの音楽は、素晴らしいアコースティックギターサウンドだけど、変なチョップの音だとか、左右の手のタッピングで複数の音や和音を同時に出したりとか・・・テクニック的に?!なことばかりで、とてつもなく凄いことをやっている。勿論、自分には演奏を真似ることなど出来るはずもなく、音楽を楽しむだけですが。

ヘッジスというと、ついド派手なテクニックに目が行きがちですが、どの曲においてもそれらの凄い技が違和感なく曲にフィットしていて「こういう音が頭の中で鳴っているから、どうやったらその音が出せるか」という研究の末に身に着けたテクニックだということが良くわかる。それに、複雑なことをやっている割には、すんなりと耳に入ってくるPOP性があり、景色や感情が自然と湧き上がってくる感じで、作曲者として非凡なイメージを常に持っていたということが曲から伝わってくる。
曲がとても魅力的なので、今の自分のやっている音楽とか楽器とは全く無縁のジャンルながら、つい聞き返してしまう。

そんな彼も10代のころは、ツェッペリンをコピーする普通の若者だったらしい・・・なんだか信じられない話。

97年に突然、自動車事故で亡くなってしまったのが、残念でならない。ヘッジスの代表作は、やはり2ndの『Aerial Boundaries』(写真)でしょう。1曲目からジャケットのイメージどおりの壮大で幽玄な響きが広がります。
疲れた時・気持ちよく眠りたい時、是非お勧めです。