MMRの「知ったかぶり」音楽ブログ

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スラットキン×小曽根真 ~デトロイト交響楽団来日公演

2017-07-17 22:07:10 | コンサート

毎年7月恒例のコンサート3連チャン。最終日はデトロイト交響楽団の公演へ。

文京シビックホール。初めて来ました。東京ドームのすぐ近くなんですね。東京散歩もしてきたので、汗だく。

「スラットキン指揮 デトロイト交響楽団 feat. 小曽根真」と題されたコンサート。そのプログラムは、

  1. バーンスタイン「キャンディード」序曲
  2. バーバー弦楽のためのアダージョ
  3. ガーシュウィンラプソディ・イン・ブルー
  4. コープランド交響曲第3番
指揮:レナード・スラットキン/ピアノ:小曽根真

という、。スラットキンさんの指揮ぶりを目にしっかりと焼き付けるために、絶対眠れない。リベンジですから。


プログラムノートより、

スラットキン曰く、現在のデトロイト交響楽団は「じつに瑞々しい演奏を聴かせる弦楽器セクションは、驚くべき感性と、幅広い強弱表現を持ち味としています。一方、木管・金管セクションは若手とベテランの奏者がバランスよく揃っており、際立ったソロの腕前と、音色のニュアンスの絶妙なコントロールが強みです。打楽器セクションにはただただ圧倒されます」

2013年に財政破綻したデトロイト。それでもこの街を愛し、オーケストラを守り続けてきたスラットキン。果たして、どういう演奏を聞かせてくれるのでしょうか。

プログラムも買って、いざ客席へ。

     

会場内に入ると、デトロイト交響楽団のメンバーは舞台上で各々練習中。日本国内のオーケストラでは見られません。開演近くになると、ほぼ全員登場。コンサートマスターは黒髪の中国系?の女性の方でした。そして、指揮者のレナード・スラットキンが登場。大きな拍手が鳴り響きます。

1曲目は、バーンスタインの「キャンディード」序曲。来年生誕100年を迎えるバーンスタイン。つい最近「ウェスト・サイド・ストーリー」を見に行ったばかりですが、このミュージカル「キャンディード」は「ウェスト・サイド・ストーリー」とほぼ同時期の作品。18世紀の哲学者で詩人のヴォルテールの風刺小説に基づく物語。楽天的なキャンディードが恋人クネゴンデを探して、世界中を遍歴する破天荒なもの。

ミュージカル上演は、なかなか接する機会はありませんが(CDは何種類か出ています)、序曲だけはよく演奏されます。コンサートの開始で演奏されることもあれば、アンコールで演奏されることもあるほど人気曲です。ファンファーレ風の開始で始まり、劇中の旋律を用いて曲が進みます。

オーケストラが14型(?)の大編成で、さらにスラットキンの重心の重いテンポ設定もあって、豪快な演奏で楽しめました。

     

弦楽器奏者以外が舞台袖にはけて、2曲目のバーバーの「弦楽のためのアダージョ」。元々は弦楽四重奏曲第1番の第2楽章ですが、トスカニーニが気に入り、バーバーが弦楽合奏用に編曲。トスカニーニの指揮で初演が行われました。映画「プラトーン」などに使われていますね。

スラットキンが絶賛している弦楽器セクション。最初の一音からじつに透明感のある美しい響きに魅了されます。葬送や追悼の音楽としても扱われますが、今日の演奏を聴いているとバーバーのロマンティックな雰囲気に重点を置いた感じで、実に美しい演奏。最後のあの不安定な和音も、会場内の空間にスッと消えていく感じで、しばしの静寂が感動を物語っていました。

     

ピアノが中央に運ばれ、3曲目。ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」。小曽根さんは何かやらかすだろうと思ったら、予想を裏切らず、楽しいものでした。何がすごいって、ソロの部分のアドリブと即興演奏が多々盛り込まれておりました。自分の席からは、スラットキンさんとアイコンタクトをとる小曽根さんの姿を見ることができ、なぜか微笑ましい。

相当前になりますが、テレビで、山下洋輔さんの弾く「ラプソディ・イン・ブルー」を見たことがありました。山下さんは拳や肘を使って演奏してました。小曽根さんは、そういう派手なパフォーマンスはないですが、テクニシャンですね。時々会場に顔を向けたりして、聴く人を楽しませてくれます。もちろんオーケストラのメンバーもスラットキンさんも楽しそう。

この「ラプソディ・イン・ブルー」は、元々ジャズ・バンドで初演が行われたので、最近ではジャズ・バンドに倣って小編成での演奏も見られますが、今回の大編成の「ラプソディ」も、豪快で良いですね。


演奏が終わると、小曽根さんは、オーケストラのメンバー全員が見えるようにピアノのふたを閉めます。5月のノット&東響の演奏会でも閉めてましたね。

何度かのカーテンコールのあと、スラットキンと小曽根さんが二人そろって登場。スラットキンがピアノのふたを開けて、スラットキンがおどけてピアノを弾く素振りをして、小曽根さんにアンコールを促します。

アンコールは、小曽根真さん作曲の「エイジアン・ドリーム」。先程の曲とは違った、しっとりとした雰囲気の曲。スラットキンさんは指揮台に座って聞いてました。

     

15分間の休憩があり、後半戦。メイン・ディッシュのコープランドの交響曲第3番。自分はこの曲をバーンスタインの新旧2つの演奏でCDを持っていて、何度も聞いてきました。が、プログラムノートを読むと、「私たちが演奏するのは『オリジナル版』です。つまり、バーンスタインが導入したカットは採用せず、全曲をお届けします」だそうです。バーンスタイン盤はカットの箇所があったんだ、と初めて知りました。でもバーンスタインらしい。

このコープランドの第3交響曲は、アメリカ人の書いた交響曲の中で、最もアメリカを感じさせる交響曲だと自分では思っています。第1楽章の出だしはアメリカの広大な風景を思い出させます。第3楽章は高層ビルの立ちならむ大都会の中の孤独。なんて思ったりしてます。実際は、そうゆうことを想像して書かれていないです。きっと。

第3楽章からアタッカで第4楽章へ。開始の部分は「市民のためのファンファーレ」そのまま。この部分の金管セクションの壮大な響きが素晴らしい。そして、打楽器もうまい。


アンコールは2曲。まず始めは、菅野よう子作曲の「花は咲く」。先程までの豪快な演奏と対照的に、しっとりと歌い上げます。

そして、もう1曲。今回の指揮者レナード・スラットキンの父親、フェリックス・スラットキン作曲の「悪魔の夢」。賑やかな、ごちゃごちゃする愉快な曲。スラットキンさんは、拍手を会場に求めて、大盛り上がり。終わり方がコープランドの「ロデオ」そっくり。

     

最後の最後まで、楽しませてくれました。結果、眠気は吹っ飛びました。リベンジ成功。

スラットキンとデトロイト交響楽団の相性の良さも、見て聴いてよく分かりました。ネット配信で、このコンビの演奏を聴くことができるようなので、是非地元での演奏を聞いてみたいです。


終演後、サイン会がありまして。もちもん、もらってきました。

小曽根さんは、プログラムにサインしてもらいました。「5月のモーツァルト、良かったです」と伝えました。


スラットキンさんは、CDジャケットに。そして何とっっっ!スラットキンさんから手を差し出され、握手してもらいました。感動、感激。




というわけで、今年の三連チャンは、あっという間に過ぎ去りました。明日から仕事かぁぁ。

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