波の中へ

連続HC戯曲、歌詞対訳、クラストコア、ノイズコア、USコア、ジャパコアなど、なんでもかんでもな内容のブログです!

「塹壕からの電信:A.O.A編」その10

2017-05-22 00:41:19 | 塹壕からの電信:A.O.A編

とある病室の白い壁 【その9からの続き】

 

「うううぅぅ、、、、ここは、どこだ!? 

白い天井!? 

病院のベッドか!? 

痛ててて、、、、

あっ! 

隣のベッドにいる顔中包帯だらけは、、、

もしかしてケンジか!? 

ネームプレートにその文字が見えるぜ。

点滴なんかして、まだ眠ったままなのか、、、

 

あの時、中学校の体育館地下用具室に避難してから、ケンジとカセットを聴いていて、

いきなり爆音がして何かが身体にぶつかってきて、、、、そこからは記憶がなくなってる。

ここにいるってことは、つまり、死なずに助かったのだろうな。

ここは4人部屋で、ケンジ以外の二人は知らない人で、みんな腕とか足や頭に包帯が巻かれたまま眠っている。

ということは、オレの頭も、、、ははっ、やっぱぐるぐる巻きにされてぐるぐるカーテン状態だぜ! 

顔にはそれらしき帯の感触がないけど、両手にはあちこちにでかい絆創膏が貼られている。

どれくらいここで眠っていたんだ!? 

病室のドアは閉まっているけど、廊下の方からは騒々しい音が聞こえてくる。

だいたい今何時なんだよ。

部屋のどこにも時計が見当たらない。

とにかく今の状況を知りたいし、誰でもいいから話をしたくなってきたぜ!

こういう時は、’呼び出しブザー’を押した方がいいってもんさ!」

 

“ガチャッ”

 

「なんだ!? ドアが開いて誰か入ってくるぞ!、、、」

 

(、、、続く、、、)

 



A white wall of a sickroom 

 

“Uuuuuu..., where is here?

White ceiling?

Hospital's bed?

It hurts!...

Ah!

There are all the bandages in the face in the next bed....

Maybe Kenzi?

I can see his name on the patient nameplate.

He is getting an intravenous drip and is still kept asleep…

 

At that time, I evacuated to the underground equipment storage room

in the gymnasium at the junior high school, listening to Kenzi and cassette,

suddenly an explosion sounded and something hit the body…There was no memory from that.

I mean, being here, that I was saved without dying.

This is a quadruple room, two people other than Kenzi has unknown,

everyone sleeps with bandages wrapped around their arms, feet and head.

So that means my head is also rolling around, haha, after all, it's a "Guru-Guru Curtain" state!

There is no feeling of a band like that on the face, but both hands are sticking a big bandage plaster here and there.

How long have I been asleep here?

The door of the hospital room is closed, but from the corridor a noisy sound is heard.

What time is it almost now?

I cannot find a clock anywhere in my room.

Anyway, I want to know the current situation and I want to talk to everyone!

In such a case, it would be better to push ‘call buzzer’!"

 

’GACHACH’

 

“What? The door will open and someone will come in!... "

 

(,,,To Be Continue,,,)

 

 


※ 前回その9 “地下へと続く古い階段”は、【英語版】を追加しています。

  尚、本文(その9)に、秘密(CRASS)の暗号(天マーク)が隠されているというわけではありません。

  正解の方にカセットをプレゼント、

  というわけでも決してありませんので、ご了承下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

NO-ONE IS LAUGHING

『声をたてて誰も笑えず』

 

目下検討中で山積みとなった北アイルランド政策。英国政府はいくつかの重大な局面に立たされる。

街路では、市民が不服の意思表明をしたり、断固とした揺さぶりをかけたりしている。

どうやって止めさせるかは、政府にとって面倒な問題の一つに過ぎなかった。

外部的な力で押さえつけて処理するのが英国の典型的な決め手であるが、アイルランドはそれを失政とみなした。

英国政府はそういう暴動に対し、相当な数の手立てを講じて継続的に解決しようとしたが、

それらの試みが意識を持った市民の抵抗にはまったく歯が立たない、と分かっていく。

 

1971年、繰り返し慌てて対応した試行段階の次に、英国政府は暴動鎮圧用の「ゴム銃弾」を披露するに至る。

これは、最小の労力で目的達成を期待できる非致命的な暴動制御武器として、熱烈な支持を受ける。

しかし一方ではまた、催涙ガスや高圧放水砲に対する代替装備として問題視され、

さらに後には(この文明の利器なるゴム銃弾の登場回が増えるあまり)、

人を追いやるこの弾丸の他に取り得る道はないのか、と討議が重ねられていく。

 

結果的には、これまでのところ、15名もの住民があの「非致死性兵器」で殺されるか、

もしくは意図的に殺害されてしまうことになる。

しかも、それらのうちの7名が学童であった。

あの銃により、何百もの住民がさらにひどい障害を残すような重傷を負わされていく。

ところがこの殺人兵器について、英国社会責任政府はこう説明している。

「非常に物騒な非軍事的(?)暴力沙汰は、国家安全保障事業の貢献においてこの銃があれば、世界中どんなところでも防ぐことができる」と。

この大勢の死者が取り沙汰された真相はこうである。

社会秩序を乱すような行為への関与や法律違反が、犠牲者たちには一切認められなかったのだ。

いや、それどころか、それらの大部分の惨事では、暴動になぞらえるようなことは何ひとつ発生していなかったのである。

このようにして、犯罪撲滅が狙いのはずの国連軍メンバーにより、罪のない男、女、子供たちが撃ち殺され、計画的な死人が続出する。

 

考慮に入れたことがあるか、プラスチック弾丸/ゴム銃弾による殺害や傷害の事故が起こる局面を。

民間人との衝突時、実際には厳重な規則に従ってこの武器が使用されるという事実。

挙句のはてに、その誤用に対しては法の庇護をも求める始末。

そんな現実をよく考えてみるんだ。

まったく驚くしかない。

国連軍の一員がこの戦闘器具の使用や誤用に関する犯行で、いまだに有罪と宣告されたことがないとは。

 

プラスチック弾丸とは、長さ4インチ、直径1.5インチの円柱に形成された発射体のことである。

それは中身の詰まったポリ塩化ビニル製で、重さ4.75オンス、時速130〜170マイルの速さで火を吹く。

その弾は、クリケットボールとおよそ同じ重みだが、より硬くできており、

この伝統球技での最速球よりも約2倍のスピードで標的に撃ち込まれる。

「ゴム銃弾/プラスチック弾丸」とは、英国政府による1970年の造語である。

それは、こんなイメージを植え付けるために組み合わされた複合語であるらしい。

〈人体に傷害を与えることのない装備、軽妙なしゃれのきいた道具〉

 

15人もの遺体が出た後で、陽気に笑えるわけねぇだろうが。




では、Cheers!



 

 

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿