トップは日向見薬師堂。
群馬県内唯一の国の重要文化財の指定を受けている薬師堂。
質素な茅葺屋根がしっとりと朝日の中に。
この日は、四万からほど近い沢渡温泉へ移動することになっており
早めのチェックインができるので、欲張らずに行こうと思っておりました。
薬師堂隣接の「あづまや」で、モーニングコーヒーをいただいてから
さらに上流の奥四万湖の四万川ダムを目指します。
ここはそれほど期待していなかった(ダムでしょ?くらいに思っていた)のですが
とんでもない 自然の美しさに声を上げてはしゃいでしまうほど
素敵な場所だったんです。
つよいつよい紫外線をめいっぱい浴びながらも、湖を渡るとそこには
この碧さはなに?
バスクリン大瓶を投入した?
昨日訪れた渓流でも感じたことなのですが
ここの水は碧い。
それが湖の深さと相まって、青とも緑とも言い難い色合いに。
何度見てもその色のきれいさに、開いた口がふさがらない私。
湖の反対側には 箱庭のような遊歩道。
大半の観光客はここでUターンして山を降りていくのですが
駐車場で私たちの前をぶーんと一台の観光タクシーが登っていく…。
これは絶対何かあるに違いない、追いかけろ!と あわてて方向転換。
案の定、見事な滝と、橋の上から流れの止まった別世界のような光景が…。
強い日差しの中、この光景が目の前に広がったときは
大声で叫んでしまいました。
「あたし あそこに降りたいっ!」
夫も同じ思いだったようで(いえ 私以上に降りたかったにちがいない)
タクシーが山を降りていくにも関わらず、そのまま山道を登っていくことに。
もしUターンできる場所がなかったら、もしかしてひと山超えて草津まで抜けちゃうの?という不安も隠せなかったけれど
とりあえず行っちゃえ。
ああ この先は無理というところまで行くと、
なぜか 脇にだだっ広い草原がひろがっているのでございます。
ここはいったいなに?キャンプ場ではなかろうに。
そろそろお勤めも終わりに近づいている我が家の愛車。
雄大な風景の中で一枚記憶にとどめておこう。
広場の真ん中に車を止めて 渓流に降りられそうな場所を探すも無理でしたが
さわさわと吹く風の中で すべてから見放されたような開放感。
なんでこんな素敵な場所なのに 誰も来ないんだろう。
いや 知らなくていいや。内緒にしておこう。
……続きます。
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