久しぶりに蕎麦の旨いお店を発見しました。
山形県尾花沢市と最上郡舟形町との間にある「猿羽根峠(さばねとうげ)」の地蔵堂の傍にあります。
この峠には古い歴史があるのですがそれはあとにして、まずはお店に入ってみましょう。
天井が高く開放的で古民家風のこぢゃれた雰囲気。
なんでも店主が自ら建物を改装するという、思い入れのお店です。
窓際の席からは雑木林の向こうに山の稜線がぼんやりと見えました。
風を伝って流れてくる山の、緑の香りに癒され、時間がゆっくり流れるような気がしました。
隣の地蔵堂の線香の香りがほのかに香ってくるたび、この地がとても特別の場所のような思いがしてきました。
蕎麦を待っている間に、揚げ蕎麦とおかずが運ばれてきました~。
トロトロの新鮮なぬめりの蕨とシソの実をまとった胡瓜の浅漬け・・・ひとくちごとに思わず笑みがこぼれ・・・♪
このおかずは、ざるそば(800円)についているサービスです。
相方は、さらにおかずが3品にデザートがつく、さばね山そば(1200円)をチョィス。
ついつい生酒もオーダーしていまいましたが、このおかずを頂きながらのお酒は格別だったようです。
その日は、身欠き鰊煮と山菜の煮物、定義山の縮み豆腐の煮物でした。
どれもとってもやさしい味わいで、心をこめて丁寧に調理されているのが解るおかずです。
手打ち蕎麦がいよいよ運ばれてきました~♪
この薬味皿は、店主の作品なのだそうです。
おろしたての本わさびと大根おろし、長葱と三品そろった贅沢な薬味です。
雪室そばを使った蕎麦は、十割ならではのコシと風味に加えて、蕎麦の甘味がほんわかと香ります。
甘すぎず、しっかりと寝かしてマイルドになったつゆとの相性も良いです。
ともかく「蕎麦」と「おかず」と「この自然のなかの雰囲気」が互いに引き立て合い、三位一体となって、この時間を生きる喜びを与えてくれるのでした。
食べることとは身も心も満たすものだと、ふいにそんな気分になった私でした。
黒七味で頂くお蕎麦はなかなか色香があって、その残りつゆで蕎麦湯を飲めば、今まで 頂いたことがないようなえもいえぬ味わいなのでした。
最後に「さばね山そば」につくデザートを頂いたら、心から充実感に満たされたのでした。(写真:その日は梅酒の梅ゼリー)
このお店は、6月20日にオープンした新店ですが、味の完成度は高いと思います。
ご馳走様でした!
■さばねやまそば
住所 山形県最上郡舟形町字堺の峰2981
時間 11-14時
TEL 0233‐32‐2792
*店主さんのお仕事の都合によっては、不定休になるそうですので、事前にお問い合わせをお勧めします*
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