スターシードシンドローム ~月光、銀河を照らすとき~

セーラームーン(90年代)に関する研究等あれこれと。特に200話=スターズ最終話の話ならいくらでも話せる性分です。

セーラームーンシリーズの時系列に関する考察

2014-02-21 21:44:34 | プレビュー
 セーラームーンシリーズは5年間に渡って放送された作品ですが時系列に関してはシリーズが変わる毎に、シリーズを重ねる毎に上書きされていった背景があります。

これはシリーズ物の宿命でもあるのですが、当初はなかった設定や後に追加された設定が増えたため生じる矛盾も少なくありません。
今回はセーラームーンシリーズの時系列をまとめてみたいと思います。
※尚、当ブログでは主にアニメ版準拠のお話を展開するため、原作をよくご存知の方にとって大幅に矛盾が生じる恐れがあることをご了承下さい。

1)敵組織の変遷
無印の敵 ダーク・キングダムは大昔の地球の預言者、クイン・ベリルに太陽黒点から生まれたクイン・メタリアが憑依して地球の人々を洗脳しシルバーミレニアムに宣戦布告して、セレニティとエンディミオン共々亡き者にした後クイーン・セレニティによって封印されました。
その後、現代に転生したセレニティ=うさぎによって再び封印されます。

無印の時点での戦いは「前世から繰り返された因縁に決着を付ける」意味合いが大きかったと言えます。

R編はアニメオリジナルのエイルとアン、ブラック・ムーン一族という2つの組織と戦う流れでしたがエイル&アンとの戦いは生まれ変わったうさぎが衛と再び巡り会い、その過程でエイル&アンが愛することの大切さを知ることで地球への干渉を止めて銀河へ旅立つのが大まかなあらすじ。

ブラック・ムーン一族との抗争は30世紀でちびうさがうさぎの銀水晶を持ち出してしまい、そのためにブラック・ムーンの奇襲に対応しきれず大きな痛手を被る格好になります。その後、すぐクリスタル・トーキョーが巻き返したことでこれ以上攻め入ることが出来ず、またちびうさが過去の20世紀にいることが分かったことでワイズマンの策略により20世紀も侵略することになります。

当初、うさぎもちびうさもお互いの素性を知らず名前が同じもの同士ということでひとつ屋根の下で居候することになります。ブラック・ムーンの狙いが幻の銀水晶とちびうさにあることが分かってからはセーラー戦士はちびうさを守りながらブラック・ムーンの侵攻に対応することになりますが終盤においてセーラー戦士がクリスタル・トーキョーへ行ったことでちびうさがうさぎと衛の娘だと判明、この時点でうさぎ達を初めとしたセーラー戦士、ひいては1000年後の未来について既定路線が生じたことになります。

S編の敵 デス・バスターズはタウ星系から飛来したファラオ90とミストレス9を中心とする外敵に当たります。ブラック・ムーンはアニメ版において地球を離れた犯罪者の子孫達という扱いのため、原作設定を無視すればシリーズ初の地球外からの敵組織になります。
(エイル&アンはあくまで2人が魔界樹のためにエナジーを欲したため組織だった行動は一切見せておらず、『組織』として扱うかどうかは判断が難しいところですが)

S劇中でうさぎが「救世主(メシア)」ではないか、と言われたのは恐らく30世紀における彼女の立ち位置=クリスタル・トーキョーを中心とした世界を治める者としての視点を引き継いだのではないか、というのがぼくの考察です。

SuperSの敵 デッド・ムーンはペガサス並びにゴールデン・クリスタルを狙う敵として現れましたがネヘレニア自身が永遠の美しさを求める小惑星の女王であったためか、不老不死のうさぎ=セレニティから憐れみの目で見られることを極度に嫌がる描写が終盤で見受けられました。

一度は逃亡するもののスターズ序盤でエターナルセーラームーンの力を得たうさぎによって悪しき心を浄化されたことでかつての優しい女王に戻りました。

スターズの敵 シャドウ・ギャラクティカは数多くの銀河を滅ぼしたシリーズでも屈指の戦力を誇る組織という位置付でした。
スターズ劇中で火球皇女によって語られたのが全銀河を巡って繰り広げられた「セーラーウォーズ」の存在・・・但し、それがいつ、どの時期に行われたのかは言及されていませんでした。

2)セーラーウォーズについて考える
では、「セーラーウォーズ」がいつ、どの時期に繰り広げられたのかについて考察してみたいと思います。
194話において火球皇女がうさぎ達に「セーラーウォーズ」のことを説明した際、それが全銀河を巻き込む規模の争いだったことが明かされます。
ところが、うさぎはおろかルナやアルテミスですら「セーラーウォーズ」に関して口を開くことはありませんでした。

ぼく自身、この件が長きにわたって引っかかっていた疑問だったのですがある仮説に行き着いた時、漸く納得出来る回答に辿り着けました。
『実はシルバー・ミレニアムにはセーラーウォーズに関わる文書や資料は実在した。
ところが、シルバー・ミレニアム時代にセーラーウォーズ発生が起こった後、間を置かずしてダーク・キングダムの蜂起によって崩壊した際、それらの文書や資料はその殆どが失われてしまった。』

そう考えてみると外部戦士が火球皇女を警戒していたのも自然と説明が付くのです。
外部戦士にしてみれば無用な争いを太陽系内に持ち込まれてしまう恐れがあったわけですから、警戒したのも分かりますがかと言って太陽系内さえ平穏ならばそれでいいのか?と言えなくもありません。

3)タイムパラドックス
話は変わって過去・現在・未来、一つの長い時間軸を扱う作品でよくあるのがある時点で生じた出来事によって予め定められていた未来が改変されてしまう、所謂タイムパラドックスが生じることです。

セーラームーンにおいてもタイムパラドックスと思われる状況がいくつか考えられまして・・・まず1つ目はちびうさがセーラー戦士の正体を知ること、に当たります。
詳しい過程は劇中で一切明かされなかったのですが、恐らくセーラー戦士の正体を知る者は30世紀の時点では極わずかに限られていたのではないか?と妄想します。

また、30世紀のセーラー戦士は伝説として語り継がれるほどの戦闘能力を有していると言われており、4戦士の力とクリスタル・ポイントの加護により最初の奇襲を除いてはブラック・ムーンの驚異を完全に防いでいたことが分かります。

・・・というのがRまでの時間軸で話した時に言われていたこと。
後に制作されたS・SuperS・スターズでもうさぎはパワーアップしていき最終的にはエターナルセーラームーンにまで進化しますがここでもまた
タイムパラドックスが発生しています。

Rで語られる「大変動」によってそれまでの世界が全て崩壊し、うさぎがネオ・クイーン・セレニティに即位して地球を統治するようになったことが明らかになりますが何故うさぎだったのか?

ここでうさぎと衛の前世からの間柄が生きてきます。20世紀に存在した政治・経済の骨格が「大変動」によって完全に機能しなくなった後、紆余曲折を経て銀水晶を持つうさぎの力で世界は救われることになります。

これは図らずも前世からの宿命で結ばれた月の女王・うさぎと、地球の王子・衛の2人でなければ実現出来なかったことだと言えます。

そして、人々はうさぎを救世主と崇めうさぎ自身も世界を救ったという揺るぎない事実のために否が応でも「大変動」後の世界を束ねる象徴へと祭り上げられるのです。その後はクリスタル・トーキョーを中心に世界を復興させ、銀水晶により不老不死となった人々とともに30世紀の世界が形成されました。

仮に、うさぎが「大変動」後もエターナルセーラームーンの力を維持したままブラック・ムーンと対峙したらどうあがいてもブラック・ムーンに勝ち目はなかったでしょう。
とはいえ、S以降の世界観は30世紀につながっているとはうさぎと衛が結ばれる路線以外は間違いなくRまでで語られていた30世紀とは全く別の未来になっているでしょう。

ところが、「大変動」で被った地球の被害は計り知れないものであった可能性が高くうさぎ自身もエターナルの力を失うほどの消耗を強いられたのではないか?というのがシリーズ全部をひっくるめて考えた妄想だったりします・・・

オマケ)
もうひとつ、夢小説を読みあさった経験がある方なら納得していただける仮説なのですがもし仮にスターズでうさぎが星矢と恋に落ち、そのまま結ばれたならちびうさは生まれただろうか?ってことはよく考えられるタイムパラドックスの最たる例です。

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いや~、時間軸を考えて考察するのってかなり大変ですよね・・・(汗)
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