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映画・演劇のレビュー

オリゴ党『エクスカリバーズ』

2017-09-12 22:07:38 | 演劇

 

25周年記念作品。(3弾、だけど) 今回の作品が記念作品としては最大の大作で、なんとキャストも25人集めた。(もちろん、たぶん、わざと)2時間10分の大作。見る前には、ド派手で、剣劇シーン満載のアーサー王伝説を描くアクション大作だろう、と勝手に決めつけていたら、なんと暗黒の中学時代を描く重くて、キツくて、暗い作品で驚く。

 

葬儀のシーンから始まる。主人公の男(有馬ハル)は、たまたま帰郷していたとき、中学の担任だった先生の葬式に行き当たり、通夜に参列したら、葬儀の司会を頼まれる。25年前卒業した32組のメンバーが中心になり、葬儀を執り行うことになったらしい。悪夢のような中学時代。クラス間のヒエラルキー。スクールカーストに苦しまされ、みんながそれぞれ、ビクビクしながら過ごした1年間。

 

あの時代がよみがえる。文化祭の出し物の選ばれたのはエクスカリバーを巡る物語だ。そこで描かれるアーサー王を巡る内紛がクラスの内紛とオーバーラップしていく。芝居全体が重苦しいタッチで、25周年のお祭り的な雰囲気からは程遠い。岩橋さんはこの黒歴史を通して、目を背けたいところから目を逸らさない。

 

25人の交通整理だけでも大変だったと思うけど、これはただのお祭り気分の芝居ではない。今、オリゴ党として、やるべきことをこの1作の中に込めた。岩橋さんの想いはしっかりと伝わってくる。25年という歳月。人生にとってひとつの区切りとなる40歳(この芝居はオリゴ党の第40回公演)という時間。もう一度、改めて逃げることなく今ここから冒険を始めよう。そんな覚悟がここにはしっかり描かれてある。

 

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