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映画・演劇のレビュー

佐藤多佳子『明るい夜に出かけて』

2017-05-09 22:32:17 | その他

 

深夜のコンビニ。そこで働く人たちと客。深夜放送のラジオ。「オールナイトニッポン」のリスナー。生きていくためには何が必要なのか。ほんのささやかな喜びが、生きていく糧となり、人と人とをつなぎ、もう光なんか射さないと思っていたのに、そこから未来が見えてくる。明るい夜ってコンビニのことだったと後で気付く。

 

夜が明るいのではない。コンビニの明かりが、その光が明るくしているのだ。そこでの一瞬の出会いが彼らをつないでいく。人と上手くつきあえないから、ひとりぼっちで生きるのがつらい。もう人とはつながれないと思っていたひとりひとりが、ゆっくりと時間をかけて、つながっていく。あわてることはない。

 

1年間という時間を通して、回復して、でも、この先まだもとに戻るかもしれないけど、でも、一歩踏み出せたのは事実で、それがこんなにも胸を熱くする。

 

 

ジャンル:
小説
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