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映画・演劇のレビュー

唐組『ビンローの封印』

2017-05-03 18:43:50 | 演劇

 

唐組は唐十郎が唐十郎を演じるセルフコピーだった。しかし、唐十郎が抜けてしまった今、唐十郎を演じるのは久保井研となり、彼が演出も兼ね、唐組の屋台骨を支える。しかし、そこには確かに今も本家本元の唐十郎がいる。幻の唐十郎を背負って、今年も唐組が大阪にやってきた。ここをスタートにして花園神社を経て全国を巡る。

 

25年ぶりとなる『ビンローの封印』はとてもシンプルな幻想劇で、唐十郎のエッセンスがぎゅっと詰まった秀作だ。いつものように笑いながら見ているうちに、徐々にその幻想世界に誘い込まれていく。台湾沖で海賊に襲われたアマダイ漁の漁船の生き残りが、東京から、「台湾、日本、アメリカ」をつないで、犯人である台湾人の海賊ヤンと対面し、ふたりで幻想の海を渡っていく。

 

いつものようにここではストーリーはさほど重要ではない。本物とバッタ物の違い。偽ブランド品の売買をする地下組織のボスのところまでたどり着いたとき、もちろん久保井研(の唐十郎)が登場する。彼を観客は拍手で迎える。

 

休憩を挟んで2時間。あっという間の出来事だ.今もこういう【元祖】アングラ芝居が昔と変わることなく上演され、しっかり受け入れられている。幸福なことだ。

 

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