猛暑で、体調がすぐれず、夏風邪をひいて、十日ほどぐずぐずとしていた。
ときどき、猫の吾輩が庭に遊びに来てくれるのが、唯一の慰めになった。
９月を迎えるにあたって、整理整頓を月末の仕事にし、カレンダーを９月にして、気分一新する。
「暑さ寒さも、彼岸まで」と言うから、来月は凌ぎやすくなるだろうか。
雨上がり、少し小雨も降っている。
いつもの、千両の樹の下はまだ湿っぽい。
そこで、濡れ縁の簾の影が、風通しがいい。
我輩のゆっくり出来るところは、ここが一番だ。
８月２３日の 処暑 過ぎて、今日２５日は２５度、涼しくなったものだ。
９月の準備をしなくては。
昨日は、まだ暑くて３４度だった。
猫の吾輩が、濡れ縁の簾の影で休んでいたのに。
７０年ほど前、出征兵士を、送るのに、街頭で婦人会の人たちが、白い木綿の布に、赤い糸で、千人になるほどに、一針ずつ刺してもらって、戦地で兵隊さんが無事であるように祈った千人針は、お守りだった。
敗戦時には、軍民３百万人の人たちが亡くなった。
千人針の布を身につけて、戦地に赴いた兵隊さんの多くは帰らぬ人となった。
そして今、慰霊のための、千羽鶴が、全国各地で何百万と飾られていることだろう。
そんな戦争は、弐度と繰り返してはならない。
図書館のロビーで、広島長崎の原爆写真展と、千羽鶴の束が下がっている。
朝から、この家に出勤して、駐車場でリフレシュ。
日中の暑いときは、ここの庭の千両の茂みで夕方まで涼を取る。
水撒きが始まると、飼い主のＮ家に、引き上げ餌をもらう。
Ｎ家は、老犬と、良く吠える番犬のような犬に、猫３匹が、飼われている。
犬猫のシェアハウスだ。
彼らとは、あまり係わりたくないので、昼間はここが吾輩のセカンドハウスだ。
夏の終わりに、そして哀れ。
いろいろなアゲハが、舞い飛ぶ姿が見られた。
もう８月７日は、立秋。
でも、残暑は、厳しいという。
オスプレーの操縦士、君は知らない。原爆ののキノコ雲。
終戦の日の、セミの鳴き声が、今も耳に残る。
