年老いた親のこと

実の親の様子です。
母は2014年末死去。父は要介護5の92歳でした。2020年1月逝去。

ばあさんのスイッチ

2009年02月04日 | Weblog

 

 もうこうなったら 2歳児が思い通りにゆかないから

 ダダをこねて 泣き喚くのと同じである。

 子どもなら叱責するか無視するかが出来る。

 そしてこれから生きる道理を学ぶ機会ともとらえられるが

 

 年寄りの場合は 無理である。

 今までの道理が自分のしがらみになり

 それが凝縮されたのが 噴出す。

 

 悪くとらえれば 年寄りのひがみ。

 病気ととらえれば 被害妄想。

 

 

 勝手口のドアが 閉めたつもりが きちんとしまらなかった。

 ↓

 よく 小さい頃から しかられたら反抗的にドアを バタンとしめていた孫がいる。

 その バタンをいまでもしている

 ↓

 孫が悪い

 ↓

 私が建てた家なのに(倹約して始末して お金をためて)

 孫が壊す。

 ↓

 注意したのに また反抗的に応えた。

   仕事から帰って やれやれとご飯を食べているときに

   延々 小言をいうので これは誰でも参ってしまうのですが。

 

 そこで スイッチがはいってしまったばあさん。

 椅子を振り回し

 全身を震わせ

 体力があるばあさんなら 投げつけているが

 さすがに破壊はしない。

 

 それから気が治まらないのか

 2時間後 私の寝室まできて

 (寝たふりをしていた)私を起こしてまで

 まだ 震えながら訴える。

 ひたすら 話を聞くしかない。

 

 しかし 罵詈雑言である。

 ばあさんは 若くして家を建てた

 わたしら そんなお金ないくせに

 ドアが壊れても お金ないんやろ

 この歳になってなんでこんな思いをしなきゃならないのか

 我慢して 我慢して言いたいことも言ってないのに。

 

 

 矛盾だらけである  言いたいことは言っている

 

 家族には 自分が我が家の六法全書のごとく振舞ってきたのだ

 「家を建てる家を守る」

 戦中 戦後を不自由しながら生きてきたのが

 ここに来て凝縮されて 出てくる。

 

 孫よ (娘よ)

 ばあさんには 逆らうな。

 

 ボケて徘徊しているわけでなく

 寝たきりで介護がいるわけでなく

 

 しばらく がまんしろ  長くて10年だから