詩の自画像

昨日を書き、今日を書く。明日も書くことだろう。

2017-04-24 10:49:50 | 

 

夕陽のお風呂に入る

桜が散り始めているから

まだ肩の辺りに寒さが寄ってくる

 

山の奥へと沈んで行く

その奥には桜が眠る場所があるが

行ったことはない

 

夕陽はすべり始めると速い

一つの迷いもなく

桜が眠る場所を越えて明日へと向かう

 

桜は想像することで二度も三度も

北上する先々で

観賞することができる

 

散って眠る桜もあれば

これから妖艶に舞う桜も北にはある

細長い南北の時間差

 

夕陽のお風呂をかき混ぜると

その桜が風に揺れて次々と浮いてくる

桜の春の無駄のない動き

 

桜は待つ事に長い時間を置くから

咲いて散り始める時間は短い

この二つを足し算して観賞するのだ

 

夕陽のお風呂に入っている

北の大地や山々に咲き始めた桜と

何気なく口笛を吹いている

 

静かな夕暮れ時だ

鼓動の音が規則正しく聴こえてくる

原発震災があったことを忘れている

 

慌ててお風呂の桜をすくい上げて

北へと戻す

六年目の春の桜に少し酔ってしまった

 

 

 

 

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