詩の自画像

昨日を書き、今日を書く。明日も書くことだろう。

2017-03-15 16:56:22 | 

 

牛は乾燥した草や

大地の草を食べて大きくなる

母牛になると乳をだす

 

その乳が

一Fのメルトダウンにより

出荷停止となった

泣きながら乳を大地に流した

 

あれから六年が過ぎて

古里の避難区域が解除される

 

大地の草を餌にするのはまだ早い

除染により

放射線量は下がったが

まだ高いところもある

 

周りの山々には

除染の手が入っていない

帰還しても

古里の風評被害は残っている

 

雪が深い三月

荒れ果てた牧舎を見ながら

帰還しない決断した

今の場所で酪業を続ける

牛の餌は

県外産を使用することにした

 

牛のブランド名は

長く浸透してきた

古里の名前を思い切って外した

 

牛は乾燥した草や

大地の草を食べて大きくなる

懐かしい月日が足下に降りてくる

 

荒れ果てた牧舎の前に立つと

三月の雪は沈黙したままだ

 

 

 

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