詩の自画像

昨日を書き、今日を書く。明日も書くことだろう。

数のてっぺんに立つ男

2016-12-04 06:20:12 | 

              

日本国憲法の九条の条文を

あなたは言えますか?

と 問われた

 

私は即座に

言えませんと答えた

 

それでも戦争放棄は知っています

三権分立も知っています

憲法を拡大解釈して戦争法案と言われながら

自衛隊を海外派遣し

駆けつけ警護をできるようにしたのも知っています

今の憲法を改正して

明治の時代に戻そうとするのも知っています

 

「沖縄を返せ!」という声が遠くから聴こえてきます

「沖縄を返せ!」という声が

国会の中に入れないでいるのも知っています

自衛隊員の家族が

隠れて戦争法案反対と叫んでいることも知っています

 

国民主権と言う国である事も知っています

基本的人権の尊重や国会、内閣、裁判所の三権分立も

知っています

 

数の論理と言う言葉を政治用語とした

政治は数であり

数は力であると語った田中角栄も知っています

今その時代に戻ろうとしているのです

 

私たちには生きる権利がありますが

憲法違反の戦争法案の中の

海外派遣で命を落とすという権利は存在しません

 

日本国憲法九条の条文を

あなたは言えますか

と 問われた

 

数のてっぺんに立っている一人の男が笑っている

憲法記念日と言うのが

何故あるのか分からない男だ

壊そうとするから良識者は守ろうとする

 

憲法の理念をこれ以上壊されてはならない

その問いに「言えます」

と 答えた


コメントを投稿