私は詩を書く人

昨日を書き、今日を書く。明日も書くことだろう。

秋の美術展で

2016-10-19 06:15:37 | 

秋の美術展で

 

 

秋の収穫は終わった

何処かに忘れられているものはないか

忘れ物があれば

上手に冬の風には乗れない

 

秋と冬のはざまには

それぞれの季節が同居している時がある

だから無理に区切ることは無い

少しずつなのだろうが

冬へとすべり落ちていくから

 

冬の絵画を美術展で鑑賞している

難しい冬もあれば

すっと心に入ってくる冬もある

冬一つとっても

幾つかの困惑が混じり合っているのだ

 

少し絵画から離れるようにして観る

メガネの視野に合わせるように

ピタッと合う場所があればそこが

この絵の中心点なのだろう

難しいテーマでも捉え方があるのだ

 

秋の収穫後の曲がった腰が哀愁を誘う

収獲を終えたという

ほっとした安心とその喜びを

冬へと渡していく

その一瞬の時間を描いたものなのだろう

 

絵画を鑑賞しながら

いつしか絵画の中に入りこんでいる

寒さに少し厚手の服装で歩いているのだ

どこからか犬が走り寄ってくる

一本の木はまだ秋の服装のままだ

 

それでも秋の収穫は終わった

と いう喜びが絵画からも伝わってくる

その喜びには金の色が付いている

画家は色付けするとき躊躇したのだろう

黄金の秋はもうすぐ終わるのだ

 

それでも絵の一角に

スッと一本の線を引くように流れている

黄金の稲穂の波

原発震災後の希望の線のように

私には見えた

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