facciamo la musica!

作曲をするpocknが週1以上ペースで通っているコンサートの感想録を中心に、クラシック音楽を追求します。

ローマ街歩き(その1)ヴァチカン美術館、ジャニコロの丘、トラステヴェレ

2016年10月31日 | 夏のヨーロッパ家族旅行2014
2014年 8月19日(火)~21日(木)

ROMA

ヨーロッパ家族旅行も、いよいよ最後の訪問地ローマだ。

ヴィテルボ・ポルタ・ロマーナ駅からローマのテルミニ中央駅までは、ローマ・オスティエンゼ駅で乗り換えで、1時間半弱。ローマといえば「テルミニ」というイメージだったので、迷うことなくテルミニ駅まで行くつもりだったが、途中で「San Pietro」という駅に停車。「えっ?ここ、あのサン・ピエトロ寺院のあるとこ?」と思い、近くのおばちゃんに訊くと「そうだ」と言う。ホテルに近いし降りたかったが間に合わず、次の駅で降りる準備を始めた。降りる前に近くのおじさんが「タクシーに乗るんなら、次じゃなくて、もう一つ先のTrastevereで降りた方がいい」と教えてくれた。ローマの人は親切!おかげで電車を乗り換えることもなく、予定より早くホテルに着くことができる。

トラステヴェレで降りてすぐにタクシーをつかまえてホテルへ。タクシーの車窓からサンタンジェロ城が見えた。今までイタリアの小さな町の訪問が続いていたこともあり、ローマはやっぱり都会だな、と実感。

2泊するホテル"Anitahouse B&B"は、サンタンジェロ城からも近い便利なところ。この後訪れるヴァチカン美術館も歩いて行ける。ホテルのオーナーは陽気でフレンドリー。入口は3重扉で、開け方が結構複雑。「部屋の鍵はいつでも必ずかけてくださいね!」と念を押され、ソレントのアグリトゥーリズモで仲良くなったローマから来ていたロランドさん夫妻も、「ローマではいつも気を緩めないように!」と言われていたことを思い出し、ちょっと緊張。最後の訪問地での滞在、無事に楽しく終えたいものだ。

ヴァチカン美術館 Musei Vaticani
ローマを訪れるのは10年ぶり。大人になってから4度目の訪問になるが、そう言えば世界3大ミュージアムと言われるヴァチカン美術館へ行った記憶がないので、この機会に是非訪れたいと思った。

ローマには2泊するけれど、他の予定もあってローマ市内を見学できるのは実質1日程度。できるだけ時間を有効に使いたいので、長蛇の列になるというヴァチカン美術館はネットであらかじめ予約しておいた。予約手数料は一人4€と決して安くはないが、限られた時間のなかでの見学のためには必須とみた。

ホテルから徒歩で出発。途中で簡単にお昼を済ませてヴァチカン美術館へ近づくと、塀に沿って100m以上の列が出来ていた。但し僕たちはこの列をズンズンやり過ごして、予約者用のゲートへスッと入ることができた。やっぱり予約しておいてよかったー!

予約受付は時間帯ごとに設定されていて、既定の人数に達すると締め切られてしまう。予定が決まっていたら、早めに予約しておくのがおススメ。こちらのサイトに予約方法が詳しく書かれていて参考になる。

クロークで荷物を預けて見学開始。閉館まで3時間。いつもの調子で見ていては、最大のお目当てのラファエロやシスティーナ礼拝堂が見られなくなってしまうので、「地球の歩き方」を参考に予め回る部屋を決めておき、それ以外は飛ばして見学。それにしてもすごい人。自分のペースで進むことができないほど。そしてとにかく広い!


ピオ・クレメンティーノ美術館内 円形の間(システィーナ礼拝堂以外は撮影可)

ピオ・クレメンティーノ美術館、タペストリーのギャラリー、地図のギャラリーなど、精巧で美しく、目を見張る作品が目白押し。システィーナ礼拝堂以外はストロボなしなら撮影可で、写真もいろいろ撮ったが、作品の写真は他のサイトでいくらでも見られるのでここでは少しだけ載せる。

やってきた「ラファエッロの間」。ラファエッロの作品だと思って見るからかも知れないが、色もタッチも印象度が一際高い。そして教科書でもお馴染みの「アテネの学堂」を見たときはやっぱり感動が違った。プラトンやアリストテレス、ピタゴラスなど、ギリシャの有名な哲人や学者たちの表情や仕草をじっくりと拝んだ。


クリックで拡大

思わぬ収穫だったのは「マチスの部屋」。大きなデッサン画やタペストリー、彫刻も見ることができた。ヴァチカン美術館でマチスに出会えるなんてかなり嬉しい!


このタペストリーも天井高まである大きな作品。


その他、ルオーやシャガール、クレーなどの作品もあって、これもじっくり見ておきたいが、まだシスティーナ礼拝堂に行ってないので、急ぎ気味で回った。

更に注目すべき作品はコレ!"goccia d'acqua, ciclo della vita"(水滴、命の循環)と書かれたキャプションに、Kengiro Azuma と日本人の名前が。世界3大ミュージアムに日本人の作品が展示されているとやっぱり誇らしい。後で調べたところ、吾妻兼治郎は山形出身でイタリア在住の彫刻家とのこと。




入口付近や有名な部屋はスゴイ人だったが、美術館の総延長距離は7キロもあるというから、中へ進むにつれてさすがに徐々に人は分散されて空いてくる。

ヴァチカン美術館は、14世紀のアヴィニョン捕囚の後、ヴァチカンに教皇庁が置かれたとき、ローマ法王が居住する宮殿として建てられ、現在に至っている。このため、展示作品だけでなく、部屋の装飾やフレスコ画なども鑑賞する価値がある。

でもそれをゆっくり見ていたら時間がなくなってしまう。システィーナ礼拝堂はどこだ~?
美術館内の通路には度々システィーナ礼拝堂(Cappella Sistina)の案内を見ても、なかなか辿り着かなかったが、とうとうヴァチカン美術館で最大の見どころ、というか世界屈指の見どころであるシスティーナ礼拝堂へやって来た。

フロアは見学者でひしめき合うほどの混雑。実際は結構ざわついているのだが、何か厳粛な空気で支配されているのを感じた。ここは「美術館」というよりは、ローマ法皇の公的礼拝堂として使われ、今朝までいたヴィテルボで「コンクラーベ」という呼び名がついたと言われる教皇選挙も行われる神聖な場所なのだ。ここは撮影も禁止だし、ちょっと大きな声でおしゃべりしていると、すかさず監視員から注意を受ける。


Wikipediaより

ミケランジェロの天井画はまさに圧巻!「アダムの創造」「イヴの創造」「楽園追放」といった旧約聖書の物語、そして祭壇奥の「最後の審判」… 有名な絵のホンモノが天井を覆い尽くしている。ミケランジェロがこの天井にへばりつくようにして描いたことを思うと、また新たな感慨が沸いてくる。近年、20年近くの歳月をかけた大修復が行われ、鮮やかに蘇ったというフレスコ画は、圧倒的な存在感で全身に降り注いできた。


Wikipediaより(クリックで拡大)

システィーナ礼拝堂には、ミケランジェロの天井画だけでなく、ボッティチェッリが側壁に描いたフレスコ画やラファエッロ作のタペストリー等々、どこを見ても重要な作品だらけ。「地球の歩き方」の説明がとても役に立った。壁側に腰かけられるスペースを見つけ、世界遺産の名作をずーっと眺めていた。

いつまでも見ていたかったが、まだピナコテカやバチカン図書館など、見たいところもあるのでそちらへ向かった。それなのに…
ピナコテカも図書館も、どっちも"CHIUSA"(閉館中)の表示が。。。 残念~。。。
残しておいた時間で他の部屋を見て、閉館時刻が近づいた頃に長い螺旋階段を下りて出口へ。約3時間のヴァチカン美術館訪問はあっという間だった。


見応えあり過ぎ、というか、美術館の全容は殆どつかめなかったが、その一端にでも触れることができた貴重で有意義な時間だった。

ヴァチカン美術館を出た後は、同じヴァチカン市国内にあるローマ・カトリックの総本山、サン・ピエトロ寺院を訪れた。

サン・ピエトロ大聖堂 Basilica di San Pietro
サン・ピエトロ広場に建つ大聖堂に入るための長い行列が出来ていたが、覚悟したほどは待つことなく中に入れた。入口では荷物のセキュリティーチェックが行われ、何だか物々しい雰囲気。


大聖堂内には見るべきものがたくさんある。中でも最大の見ものはミケランジェロ作のピエタ像だ。頑丈そうなガラスで覆われていたが、前回見たときは(もう30年以上前)ガラスはなかったように思う。

それでも大理石の暖かみのある質感に、繊細さと強さを具えたピエタ像からは、母、マリアの嘆きがリアルに伝わってきた。


聖堂内の柱の一つに刻まれた可愛らしい鳩のレリーフ。くわえているのはオリーヴの枝。旧約聖書のノアの箱舟の物語で、鳩が洪水が引いたことをこれで知らせる場面をモチーフにしている。大理石の色の対比がしっくりくる。


サン・ピエトロ大聖堂は世界最大級の宗教建築物というだけあって、とにかくでかい。高さ120メートル、奥行きは211メートルというから、東京ドームの倍以上の高さと、東京ドームにほぼ匹敵する奥行きがある。巨大なヴァチカン美術館のあとに、またこうした巨大な建築物が続いたこともあってか、ローマ・カトリックの威信をかけたとはいっても、なにもここまでデカくしなくてもいいのでは?と思ってしまった。


いかにもイタリアン・ファッションの粋といった感じの制服を着て、ローマ教皇庁を警護する衛兵さん。ここの衛兵隊は、16世紀の創設当初から、ヨーロッパで最強と言われたスイス傭兵隊が当たっている。そして、制服はミケランジェロのデザインが使われているそうだ。


大聖堂を出て、太い柱が林立する回廊を歩く。この巨大な柱はサン・ピエトロ広場を囲むように4列で並び、全部で372本ある。広場を設計したバロック建築の巨匠ベルニーニは、古代ローマの闘技場コロッセオからインスピレーションを受けたという。


コロッセオをイメージした柱廊と、コロッセオが建設された時代に出来たオベリスクの背後に見える緑の丘は、ジャニコロの丘。これからあそこへ行ってみよう。


ジャニコロの丘へ通じるジャニコロ通り(Via dei Gianicolo)へ入るため、テヴェレ川方面へ歩いていたら台湾の国旗(青天白日満地紅旗)が掲げられている建物があった!そうか、今歩いている場所はイタリアではなく、台湾と国交があるヴァチカン市国なのだ、と気づいた。ヴァチカンは台湾をちゃんと国と認めていることを実感。でも中国の圧力が強まるなか、ヴァチカンはいつまで持ちこたえてくれるだろうか… がんばれ、ヴァチカン!


テヴェレ川に沿った道(Lungotevere in Sassia)に出る。この辺りで大きく蛇行している川の対岸にはサン・ジョヴァンニ・デイ・フィオレンティーニ教会が見え…


左を見ると、サンタンジェロ城がヴィットーリオ・エマヌエーレ2世橋と共に、絵のようないいアングルに収まる。


ジャニコロの丘 Colle del Gianicolo
ジャニコロ通りを歩いて行くとやがて坂道になり、そのまま「ジャニコロの散歩道」(Passegiata del Gianicolo)へ入る。緑が多く、明るくて広々とした気持ちのいい散歩道だ。丘の上に来るにつれて、ローマ市街の眺めがどんどん開けてきた。


(クリックで拡大)

良い眺めを楽しみながら、丘の上を散歩する。「ジャニコロの丘」と言えば、レスピーギが作曲した組曲「ローマの松」の「ジャニコロの丘の松」を思い出す。優美でファンタジックな曲想から、ナイチンゲールの鳴き声が聞こえてくる音楽。レスピーギは、ここに写っているのと同じ松を見て、ナイチンゲールの声を聴いて、曲想を思い浮かべたかも…


(クリックでパノラマ写真を見る)

夕暮れ時が近づいてきて、どこからかナイチンゲールの声がしてきそう。


(クリックで拡大)
散歩道で出会った家族連れのお父さんにシャッターを押してもらった。フランスからのツーリストだった。


丘の上の散歩道はこんな素敵な並木道になっているところもある。屋台が出ている広場もあったりしていい匂いに引かれるが、晩ご飯のためにお腹は空かしておかなければ!


ジャニコロの散歩道を経由してローマの下町、トラステヴェレ地区へ下り、そこで晩ご飯を食べることにしていたのだが、この散歩道は予想以上に長く、トラステヴェレはまだかなり先だ。散歩道からはいつもローマ市街が見渡せる。画面中央に見える大きなツインの白い建物はヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂。


(クリックで拡大)

歩き始めて約1時間、ようやくトラステヴェレの飲食店が並ぶ賑やかな界隈へやって来た。前回ローマに来たときもトラステヴェレに来たが、あの時は日中だった。ここが賑わうのはやっぱり夜なんだな。


ソレントで知り合ったローマ出身のロランドさんが教えてくれたおススメのお店に行こうと思っていたのだが、まだ遠そうだし、家族みんなの「疲れたー。。腹減った-。。」コールに押されて、この辺りにあった"Cacio e Pepe"というお店の、道路に並ぶテーブル席に着いた。


ピザ(Margherita)もうまいし、たくさん歩いて疲れた後のビールがまたうまい! Buono buono!!


娘はV.I.P.という名のピザを頼んだ。

デザートには、お隣のジェラッテリアでアイスを食べて満足!辺りには更に人がたくさんやってきて、トラステヴェレの夜はいつまでも賑わっていた。



帰りはテヴェレ川に沿った道を辿った。ジャニコロの丘経由に比べて歩行距離は遥かに短かった。来るときに見たサンタンジェロ城とヴィットーリオ・エマヌエーレ2世橋もライトアップで夜空に浮かび上がっていた。この美しい夜景を見て、ローマに来たことを改めて実感…


(クリックで拡大)

柔らかにライトアップされ、光のグラデーションで彩られたサン・ピエトロ大聖堂の丸屋根。


夜のローマをゆっくり楽しみながらホテルに戻ったのは10時半。明日は実質ヨーロッパ家族旅行最後の一日となる。

ローマ街歩き(その2)ナヴォナ広場~パンテオン周辺~トレヴィの泉~スペイン階段
エステ家別荘の庭園 ~噴水が織り成す壮麗なハーモニー~(ティヴォリ)
ヴィテルボ ~エトルリアの息吹が伝わる鳩の町~
オルヴィエート ~美しすぎるドゥオーモのある中世の町~
レモンが実るリゾートの町、ソレントでアグリトゥーリズモ初体験

ヨーロッパ家族旅行2014

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