KUMIKOのブログ

ボビンレースとバイオリンの日々…

キツネと星の王子様

2012年04月26日 04時49分32秒 | 日記・エッセイ・コラム

やっと仕事が一段落したので、

KANT(レースセンター)の今の様子をお知らせします。

前のデイレクターにめちゃめちゃにされた後、かなり落ち着きを取り戻しつつありますが、まだまだ問題は山積みです。

財政問題は、ともかくとして、レースの世界全体にいえることは、「どこに向かうのか?」

ということだと思います。個人としてはそれぞれがそれぞれの道へ向かえばいいのですが、センターとしては、方向性を問われるのだということです。

差し迫った問題を、一つ一つかたずけているときは、そんなことは言ってられないので、ともかく私たち歩兵としては、できることをするしかないのですが、これから先のことを考えると、なかなか難しいです。

つい先日、ある日本の方が、教師コースのことを問い合わせてきていました。

私も人のことは言えないのですが、日本のフランス語なもんで、事務の人が意味が分からないからと、ヘルプしてくれというので、訳して???あげたのですが。

4,5年に一度くらいの割合で、こういう方が現れます。すなわち「伝統を継ぎたい。」

はあ~~~?

フランスで宿無しの人たちのためにコンサートの収益を分けている大好きなヴァイオリニストが、TVのインタビューで、「どうやって、彼らの中に入って行ったのか?」と質問されて、「そうではない。星の王子様と同じで、少しずつ受け入れてもらったのだ。」と答えていたのが印象的でしたが、レースの世界も同じことがいえると思うのです。

伝統の技術を、ここの人たちは、自分たちで守ることはあっても、ほかの人に守って引き継いでくれとは、思っていない。レースそのものも、できることなら、ほかの国の人に買われて、どこかに行ってしまうのではなく、ここに残しておきたいと思っているのです。

商売をしている人たちは、別ですが、、、。

私が、ここでしていることは、ご恩返しです。

「あれをして、これをして」と頼まれることは、すなわち受け入れてもらえたのだと、思っているのですが、それには、時間が必要です。

3年の教師コースや、夏のコースは、その世界で、孤立していて、町の人間とのつながりが生まれません。頭でっかちの、見てくれの技術しか身につかない。

自分が持っている昔の古いパターンをくれたり、書いたパターンを編みたいと言ってくれたり、それこそ落ち込んでいるときに慰めてもらったり、元気づけられたりしながら、23年が過ぎました。

この頃は、自分が編みたい、作りたいというものだけではなく、作りやすいものを、考えるようになりましたが、それにつけても、レースの世界全体の程度の低下が、問題です。原因の第一は「高齢化」

もちろんこんなことは、自分のしたいことの一つとして、レースがあって、その技術を勉強したいという人にとっては本当にどうでもいいことで、別に議論する必要はありませんん。

人それぞれ、好きにすればいいのです。あれやこれやを勉強して、楽しめばいいことです。

自分のアートとして、レースをするのももちろん大切でしょうし。

legacyというタイトルのCD をこれまた、好きなヴァイオリニストが出したんですが!

なーるほど!

贈り物をどうやって受け取るのか、、、。

しかも今この現代で、古臭い、古物としてではなく、かけがえのない、大切なものを、受け取るには、こちらもそれなりの努力が必要ということ位でしょう。

本日は、自己訓示も含めて、きわめて、真面目な話でした、、、、、。

その話に合わせて、アンテイークレースから起して、生徒が編んでくれたレースの写真にします。Photo


チューリップの1週間

2012年04月22日 03時00分21秒 | 日記・エッセイ・コラム

今日は、どうしているのか心配してくださっている方に近況報告です。

ものすごく忙しくって、あんまりまともなことが書けません。

背中が痛くなってきたので、そろそろ仕事は少し抑えないと、ぎっくり腰にまたなったら大変と思いつつ、ついついやれるときにやっておかないと、とやりすぎております。

好きに仕事ができる時間というのは、それでも幸せな時間で、仕事といっても、楽しくやっておりますので、これは、遊びと言い換えてもいいものなのかもしれません。

今年はなかなか暖かくならないので、暖房はまだ欠かせません。

霰は降ってくるは、雷は鳴るは、めちゃくちゃな天気です。

まあそんなのはこちらでは慣れっこなんで、あんまり驚きはしませんが。

それでもさすが春なんで、公園はチューリップできれいでしたが、写真の撮り方が悪くって、まあ、お天気も悪いんですが。こんな色の組み合わせが映えるのは、やはり周りに何にもないからなんでしょうね。20124_024_2

絵葉書みたいですが、ベギン会修道院の水仙の花も撮ってきました。
20124_026

ともかくこの町はなんでも歩いて行かないと用が済まないところなので、こんな写真も用事を済ませる傍らに撮っております。

つくづく、この町は美しいなと思うのは、何気ない通りを歩いているときですが、傾いた、建物が絶妙なバランスで支えあっているのと、建物が、同じものがない。

当たり前といえば当たり前なんですが、日本では「耐震構造」とかで、こんなもんみんな壊されてしまうんじゃあないかと思いますが、待てよ、それぞれの建物が壁を共有しているので、これ、意外と倒れないのではないかと思ったり、、、。

市場で買ったチューリップの花束の1週間

          20124_021

いただいたミニカトレア。大きさ比べてください。

          20124_027
一番美しいとき、

そして、、、、、、002

あらま!

カトレアのほうはたくさん鼻をつけているんで、まだまだ花盛り。

スイスに行くときは誰かに預かってもらおうと思っています。

今日はこんなくだらないことで、すみません。元気です、というお知らせまで、、、。KUMIKO