大連よ。今、僕の疲れた魂がお前の顔を思い出す。そして失われてしまった僕の豊かな「詩人の辞書」を懐しむのだ。今の弱気な僕の手に月並みな泣き言以外に何が書けるだろうか。
かつてあらゆる「比喩」と「まね言」を軽蔑した僕、あの時の僕はどこへ行ったのだろう。
表現を破壊した僕に、表現が戻ってくるわけはない。
原口統三 『二十歳のエチュード』より
二十歳のエチュード (1952年) (角川文庫〈第414〉) | |
クリエーター情報なし | |
角川書店 |
初期詩篇 | |
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メーカー情報なし |
大連よ。今、僕の疲れた魂がお前の顔を思い出す。そして失われてしまった僕の豊かな「詩人の辞書」を懐しむのだ。今の弱気な僕の手に月並みな泣き言以外に何が書けるだろうか。
かつてあらゆる「比喩」と「まね言」を軽蔑した僕、あの時の僕はどこへ行ったのだろう。
表現を破壊した僕に、表現が戻ってくるわけはない。
原口統三 『二十歳のエチュード』より
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