被災地支援プロジェクトチームEn

東北の中長期的な復興を目的としたボランティア任意団体です。活動のご報告をしていきます。

【学びの機会】 Save the ChildrenとのコラボでPFA for Children研修を実施しました <成果編>

2017-06-07 01:25:16 | 日記
今回の研修のねらいは、受講者が研修を受けてPFA for Childrenを「分かったつもり」にならずに、PFA for Childrenを必要としたときに、状況に合わせて自分で考えて正しく実行できるまでに理解を深めることにありました。

受講者はEnが力を入れているESDの観点から、PFA for Children研修をアンケート形式で振り返りました。その結果として、以下の回答と考察が得られました。

1.今回のラーニングガイドは、PFAを理解する上で役立つものでしたか?どういった点で、どのように役に立ちましたか?
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[結果]
「知識・要点を振り返ることができた」「自分の理解度を把握できた」という意見が多数。ほか、「基礎内容から実践の想定までできた」「講義のみならず書面で学べた」「知識のみならず考え方も学べた」などの意見あり。

[考察]
回答者が、ラーニングガイドを通して研修で学んだ内容を振り返ったことにより、PFA for Childrenのポイントで分かるところとまだ分からないところを明確にできたと考えられる。まだ分からないことを明確にすることでPFA for Childrenを理解するための課題を把握し、より深い理解につなげることができる。研修の前半では知識・思考面の学習を、研修の後半では実践面の学習を行った。それに加えて、研修の最後にラーニングガイドによる振り返りをすることで、改めて知識・思考面の学習も深まりよりよい実践面の学習にもつながったと考えられる。

2.今回のPFA研修で印象に残っている学びを3つ上げてください。
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[結果]
「傾聴」「子どもの年齢・文化・地域ごとの反応の違い」「PFA for Childrenの全体・流れ」についての言及が多数。ほか、「自助力を支える」「すべての子どもに必要ではない」「トライアンギュレ―ション」などへの言及あり。

[考察]
回答者が、PFA for Childrenの全体を把握すると共に、見る・聴く・つなぐにそれぞれ対応するポイントを学びとして得たと考えられる。これまでの災害支援の反省が活かされている支援の基本的な考え方を理解し、その上で支援の知識・技術を身に付けたと考えられる。

3.今回の研修で新しい考え方を知ることができましたか?できたとしたら、それはどのようなものですか?
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[結果]
「支援者が勝手な支援をしてはいけない」「被災者の自助力を支える」「誰にでもできる方法である」「トライアンギュレ―ション」への言及が多数。ほか、「他者との連携による支援」「心の応急処置という発想」などへの言及あり。

[考察]
回答者が、被災者に寄り添った支援のあり方に考えを改めると共に、それに対して自分にもできることがあると気付きを得たと考えられる。被災者が必要とするものに自らの力でつながる手助けをすることで、専門家でなくとも被災者の心の回復のサポートができることを理解したと考えられる。

4.もう少し深く考えていきたいと思ったことはありますか?そう思ったのはどうしてですか?
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[結果]
「実際の支援ではどうすればよいか」「○○の場合はどのようにすればよいか」という意見が多数。ほか、「自助力を支えることを他にも活かしたい」「傾聴・共感について考えたい」などの意見あり。

[考察]
回答者が、実際にPFA for Childrenを用いる場面を想像しており、自分なりのPFA for Childrenの実践に落とし込もうとしていると考えられる。学びをさらに理解・応用したいという意見が挙がっており、研修に留まらず今後も自ら学びを深めようとしていると考えられる。

5.今回の研修から、子どもたちのために平時からどのようなことをしておくことが有効だと思いますか?自分にはどのようなことができると思いますか?
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[結果]
「子どもの反応・心情を理解しようとする」「PFA for Childrenを多くの人が知る」という意見が多数。ほか、「子どもの自立をサポートする」「子どもとのコミュニケーションを身に付ける」などの意見あり。

[考察]
回答者が、災害時に特別なニーズのある子どもへの支援をより多くの人が知ることで、より多くの子どもを救える可能性があることを理解したと考えられる。PFA for Childrenでポイントとなる要素を抽出して、それを平時から子どもに対して主体的に実践しようとしていると考えられる。

6.あなたが感じたPFAの必要性はどこにありますか?
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[結果]
PFA for Childrenが必要な理由として、「誰にでもできる方法である」「『つなぐ』ことで子どものストレスを軽減させる」という意見が多数。また、PFA for Childrenが必要とされる場面について、「災害時に加えて日常でも」「子どもにだけではなく大人にも」「災害の多い日本から世界へ広める」という意見あり。

[考察]
回答者が、災害時の支援としてPFA for Childrenが必要な理由を、誰にでもできるケアの方法をより多くの人が身に付けることで、災害時により多くの人を救える可能性があるためであると理解したと考えられる。また、災害時の子どものストレスを軽減させるために、周囲と連携して『つなぐ』重要性も理解したと考えられる。PFA for Childrenの必要性を理解したことで、「災害時」「子ども」に限らずにより広く実践していこうとしていると考えられる。

引き続いて、今回の研修で提供したEnのESDについて、その詳細を<ESD編>でご紹介いたします。





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