思いつくまま

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菊間千乃著『私が弁護士になるまで』(文芸春秋)を読む。

2012年02月23日 21時50分00秒 | 読書
フジテレビのアナウンサーだった菊間千乃(キク・マッチーノにあらず、ゆきの)さん。

データ捏造で番組打ち切りになってしまったが、彼女の出ていた「発掘!あるある大事典」はよく見た。
早稲田大学法学部卒業ということで、才女で司法試験も簡単に受かってしまうのかと思いきや、さにあらず。
学生時代はほとんど授業に出ずに試験の前だけ現れるというダメ学生、それでもフジテレビに入社して女子アナ稼業、5階建てのビルから転落して河合奈保子さんと同じように腰椎圧迫骨折の重傷を負ったり、未成年者との飲酒問題で謹慎して叩かれもした。
東京キー局の女子アナとして活躍していた彼女が、30代半ばから新しい司法試験合格を目指して大宮ロースクールに入学して、2007年12月にはテレビ局を退社、退路を絶って司法試験に挑戦、ロースクール卒業後、5年以内に3度しかチャンスのないこの制度で、1度目は不合格になるも2度目に合格し、最終的には弁護士になるまでのことが綴られている。

ロースクール=法科大学院について
司法制度改革の一環として誕生、法学部の学生だけではなく、様々な経験を積んだ社会人を広く法曹界に取り込み、専門性を持った優秀な法律家を生み出すことを目的として設立された。
彼女の通っていた大宮法科大学院大学は、第2東京弁護士会と学校法人佐藤学園が協力して設立、法学部を併設しない唯一のロースクールで、弁護士自らが教員となっている。

新司法試験制度について
ロースクールを卒業した者しか受験できない。ロースクール卒業年から5年以内に3回しか受験できない。
願書は出しても受け控えをする者もいる。
試験は5月に5日間、初日に民事系(民法、商法、民事訴訟法)、公法系(憲法、行政法)、刑事系(刑法、刑事訴訟法)のマークシートの択一式(短答)試験、150分+90分+90分=5時間30分、翌日から公法系2科目、民事系3科目、刑事系2科目、選択科目(8科目の中から選択)の論文試験、1科目2時間×7科目+選択科目3時間=17時間
旧試験(平成22年度で終了)と違い、択一式と論文式を一度に行い、口述試験は無くなった。
6月上旬に択一式の各科目ごとの足切りがあり、これに引っかかると論文は採点してもらえず、9月に合格発表、合格率は25%、東大・京大・一橋大で合格者の7割を占める。

彼女の勉強時間と言ったらものすごい。すべてを絶って(断って)ひたすら勉強、あとは「淡々と」という姿勢、試験だからと言って緊張してしまって頭が真っ白ということではダメ。

試験に合格しても、それで終わりではない。1年間の司法修習所での研修+卒業試験があり、それを終えて初めて裁判官・検察官・弁護士のいずれかになれる。

この本は読み始めたら、彼女の頑張りと内容の面白さで一気に読めてしまう。
自分を省みてみれば、まだまだ相当に甘っちょろい!ということを痛感させられた。
ちょっとくらい仕事が大変だからって、弱音や愚痴ばかり吐いていないで、ともかく頑張ろうそうすれば道は開けるって気になれた。
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