日経新聞 国際「サイバー戦争 迫る危機」=ウクライナに攻撃集中=

2017年09月25日 08時59分21秒 | 国際
日経新聞 2017年9月24日(土) P.1
『サイバー戦争 迫る危機』=ウクライナに攻撃集中=

『インフラに打撃 問われる備え』

 ネット空間を利用して政府機関やインフラの機能をまひさせる「サイバー攻撃」の危機が現実のものになりつつある。

ウクライナで頻発するサイバー攻撃による被害は電力供給の停止にまで及び、ロシアによる軍事侵攻と並行して引き起こされている。

ミサイル・核実験を繰り返す北朝鮮の脅威に直面する日本にとっても対岸の火事ではない。


 6月27日、ウクライナ大統領府で安全保障を担う副長官ディミトロ・シムキフの元に報告が入った。

「国中の公共機関でコンピューターのウイルス感染が広がっている」。

直ちに各省庁のIT(情報技術)専門部隊に警戒を発し、感染拡大の阻止に動いた。

 当初は5月に150カ国を混乱に陥れたウイルス「ワナクライ」のような世界規模の攻撃が想起された。

欧米やロシアでも被害が報告されたためだ。

だが、ふたを開けると被害の大半がウクライナに集中し、同国政府が想像した規模をはるかに超えることが分かってきた。

『銀行3000店が閉鎖』

初期の段階で政府・企業のコンピューターの10%が感染し、空港から電力会社、携帯電話会社まで社会インフラが打撃を受けた。

一部でクレジットカード決済が不能になり、3千の銀行店舗が閉鎖。

1986年に大事故が起きたチェルノブイリ原子力発電所の放射線監視システムの一部も停止する事態に発展した。

 調査で浮かんだのは同国の40万の政府機関・企業と税務当局を結ぶ会計紙捨て雨「M・E・DOC」を起点としたハッキングだ。

4月からネットワークが不正侵入され、データが盗まれたうえでウイルスが仕掛けられた。
他国には仮想プライベートネットワーク(VPN)を通じてウイルスが及んだとみられる。

 ウクライナ政府は被害の規模を掌握し切れていない。

民間企業ではコンピューター基盤の8割超が失われたところもあり、1カ月以上にわたりペーパーワークを強いられた。

政府機関でも復旧に2~3週間を要したという。

 「ウクライナの経済情報の取得やインフラの破壊に関心がある国がどれだけあるだろう」。

攻撃の発信元が特定できないなかでシムキフは慎重に語る。
「敵対的な国はロシアしかない」。

ウクライナで親ロ派政権が崩壊した2014年、ロシアはクリミア半島を併合し、東部への軍事介入に踏み込んだ。

同じ時期にサイバー攻撃が活発になった。

 ウクライナの変電所では15年と16年の暮れにシステム障害が発生し、首都キエフなどへの電力供給が停止した。

米ファイア・アイは一連の攻撃に使われたサーバーを特定し、ロシア政府傘下とされるハッカー集団「サンドワームチーム」が実行したと指摘する。

同社の分析官は「電力会社へのサイバー攻撃は一線を越えるものだ」と話す。

 断続的にサイバー攻撃が続くなか、ウクライナ政府は7月、エネルギーインフラ防衛をになる専門機関の創設を決めた。

英米もウクライナ支援に乗り出している。
14年まで米国家安全保障局(NSA)長官を務めたキース・アレキサンダーは言う。

「ウクライナだけの問題ではない。 多くの国で備えができていない」

『日本でも現実味』

 ドイツの情報機関(BfV)が7月に発表した年次報告はロシア、中国、イランの活動を挙げ、基幹インフラが破壊されかねないと警戒をあらわにした。

ロシアを批判する米国もネット空間で同盟国を含む各国の秘密情報を収集していたことが発覚した。

そして、北朝鮮。

ここ数年、サイバー攻撃を繰り返し、5月の「ワククライ」も北朝鮮部隊が仕掛けたとの見方もある。

 サイバー攻撃は犯罪者が個人情報を闇市場で売りさばく金銭目的から、インフラをダウンさせて国家機能をまひさせる軍事攻撃と同じような効果を狙う手段になった。

日米間を威嚇する北朝鮮が仮にミサイルを使うなら、サイバー攻撃を絡めることは想像に難(かた)くない。

軍事防衛網でミサイルを迎撃できたとしてもサイバー攻撃に対処できるのか。

 北大西洋条約機構(NATO)は16年の首脳会議でサイバー空間を「防衛の領域」と位置づけた。

欧州連合(EU)は今月7日、共同のサイバー防衛演習を実施している。

暴発しかけない北朝鮮と対峙する日本は、安全保障上の新たな脅威に備えを固めねばならない。

(キエフで、
吉川英治記者、吉野次郎記者)


●関連日経記事:2016年10月10日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット『サイバー攻撃「ロシア指揮」=米、異例の名指し非難=』(2016年10月9日付)

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日経新聞 安心・安全『北朝鮮が「電磁パルス攻撃」言及』=通信や電力などインフラまひ=

2017年09月25日 07時01分46秒 | 安心・安全
日経新聞 2017年9月22日(金) P.31 ニュースな科学面
連載『ニュースな科学』=北朝鮮が「電磁パルス攻撃」言及=

『高空核爆発 インフラまひ』=通信や電力、対策進まず=

高空での核爆発でつくり出す強力な電磁波で通信や電力などインフラを破壊する「電磁パルス攻撃」。

北朝鮮が声明で言及したのを機に注目を集める。
情報通信技術(ICT)に依存する今の社会は電磁波による攻撃に脆弱(ぜいじゃく)だ。

実際に使われると広い範囲で長期間影響が及ぶ危険があり、対策が求められる。


 高度40キロメートルを超える高空で核爆発が起きると、放射線の影響で電磁パルスと呼ばれる強力な電磁波が生じる。

この電磁パルスが地上に到達すると、コンピューターなど電子機器を誤作動させ電子回路を壊し使えなくする。

日常生活でも病院や航空機の中では、計器に影響が出ないよう電波を発する携帯電話などの使用を控える。

核爆発では、携帯電話とは比べ物にならないほど強力な電波が上空から降り注ぐ。

 また爆発で生じた電気エネルギーの作用で、電線や通信ケーブルなどに通常の限度を上回る大きな電流が発生する。

過大な電流で変圧器や中継装置などが壊され停電が起きたり通信が途絶したりする。
原子力発電所も東京電力福島第1原発の事故の時のように外部電源を失う。

 核爆弾は十分高い場所で爆発させれば、放射線や爆風による直接的な生命の危険はないとされる。

しかし電力と通信が失われ鉄道や航空、道路交通、医療、水道、放送など社会基盤がまひし、2次的に深刻な社会・経済的被害がもたらされる恐れが大きい。

「核実験で電話障害」
 あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の時代になればなおさらだ。

工場や物流もネットによる監視や制御に依存する。
停電ではエレベーターも街灯も使えない。

通信と電力なしでは生活が立ちゆかない。

 電磁パルスではなくサイバー攻撃を想定した試算だが、英ロイズ保険組合とケンブリッジ大学はニューヨークを含む米東部の15州(人口約9300万人)で停電が起きた場合の影響を見積もっている。

2週間の停電で約2430億ドル(約27兆円)の経済的損失が生ずるという。

 電磁パルスの効果は、1960年代に米国や旧ソ連が大気圏内で核実験を実施した際に確認された。

米国が太平洋上空で行った核実験で約1400キロメートル離れたハワイの電話局などに障害が発生した。

 米議会調査局(CRS)の報告書によると、高度約480キロメートルで爆発が起きた場合、半径2300キロメートルの範囲に影響が及ぶ。

米国の真ん中にあるカンザス州上空で爆発するとアラスカなどを除き北米大陸のほぼ全域に被害が広がる。

日本ならば、全国が被害を受けることになる。

 冷戦時代は米ソの相互核抑止力が働き、核兵器が使用されることはなかった。

しかし21世紀に入ってテロリストが使用するリスクが指摘されるようになり、米国でも電磁パルス攻撃への対策を急ぐべきだとする声が議会などから上がっていた。

米軍はある程度の備えがあるとみられるが、電力など民間のインフラが損なわれると軍も大きな制約を受けるからだ。

「防護策、効果は不明」
 北朝鮮の声明を受け、官房長官の菅義偉さんは「万が一の事態の備えとして国民生活への影響を最小限にするための努力が必要だ」と話し、関係省庁による対策会議を設ける方針だ。

日本では電磁パルス攻撃についてこれまでほとんど知られず、対策も進んでいない。
電気事業連合会会長の勝野哲さんは「関係省庁と連携して対策を検討していく」と話す。

 電磁パルスから通信や電力網を守るには、施設を金属製のシールドで多い過大な電圧や電流を制限する装置を要所に設置するのが効果があるとされる。

ただ、誰も経験したことがない攻撃に防護がどこまで有効かは未知数だ。

 全国くまなく備えを厚くするには大きなコストと時間がかかる。
費用をかけるだけのリスクが本当に存在するのかとの議論もあるだろう。

「優先順位を決め、重要な場所から対策を講じるべきだ」と元陸上自衛隊化学学校長の鬼塚隆志さんは話す。

 国民が電磁パルス攻撃のリスクを知り、インフラ企業などが施設が壊れた場合に速やかに復旧する体制を整えることも社会的混乱を最小限に抑えることになる。

 最良の手段は電磁パルスを生み出す兵器を使わせないことだ。

核兵器の拡散を抑え核実験を禁止する国際的な仕組みを強め、国際社会が秩序に反する国や組織に対し厳しく対応することが必要だ。

▲電磁パルス攻撃な3つの衝撃からなる

【第1波】1~数ナノ(ナノは10億分の1)秒の非常に短い電磁波による衝撃が瞬時に地上に届き、コンピューターや携帯電話など電子機器の機能を奪う

【第2波】第1波につづく強い電磁波で、避雷装置があれば装置の破壊は防げるが、第1波で避雷装置が壊されていた場合、被害をもたらす

【第3波】第1、2波に比べゆっくり到達し、電線や通信ケーブルに大電流を生み出す

▲キーワード:『電磁波対策』
 パソコン、携帯電話などの電子機器は電磁波を出す一方、他から強い電磁波を受けると誤作動を起こしたり通信が途切れたりする。

こうしたことを防ぐため、電磁波を出す回路を金属製の遮蔽物で覆うなどの対策が施されている。

 他の機器を妨害する電磁波を出したり、電磁波で故障したりしないための対策は「電磁両立性(EMC)」と呼ばれる。

国際的な規格・基準も決まっていて通常の電磁波で障害が起きることは少ない。
しかし電磁パルス攻撃の電磁波は強力で、通常のEMC対策では防げない。

(編集委員 滝順一)


●関連日経記事
:2017年9月13日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 安心・安全「北朝鮮による電磁パルス攻撃、何が怖い」=大停電・交通混乱も=』(9月12日付)

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日経新聞 経済「不動産投資 迫る天井」=地価上昇 潜む危うさ (下)=

2017年09月24日 08時09分37秒 | 経済
日経新聞 2017年に9月22日(金) P.5 経済面
特集連載『地価上昇 潜む危うさ (下)』

『不動産投資 迫る天井』=緩和マネー 海外に向かう=

 「買える物件が見つからない」。
東京都内に拠点を置く不動産投資信託(REIT)の運用会社の幹部は話す。

REITに組み入れる物件は主に入札で競(せ)り落としていくが、今年にに入り応札を見送ることが多くなった。

想定以上に物件価格が高すぎるためだ。

 2017年の基準地価は商業地が全国ベースで前年比0.5%上がり、東京銀座2丁目の価格はバブル期をしのぐ。

日銀の大規模金融緩和であふれたマネーは地価を押し上げ、本来ならREITにとっても追い風になる。

だがいま感じるのは「上がり過ぎの弊害」だ。

 不動産サービス大手のCBRE(東京・千代田)によると、東京・大手町のオフィスビルの想定利回りは7月時点で3.55%まで低下。

03年の調査開始以来の最低水準にある。
満足のいく利回りは確保できず、管理しやすい大型物件だけでは採算はとれない。

東急リアル・エステート投資法人の柏崎和義社長は「小規模物件まで探す範囲を広げなければ、物件取得が難しい」と語る。

 大和証券の試算では、国内の上場REITによる17年4~9月の購入総額は、今月15日時点で4432億円にとどまる。

16年の同じ時期と比べ半分になった。

 ブームは一巡したーー。
官営者が口をそろえるのは、REITだけでなく、賃貸アパート経営向けの融資も同じだ。

 建設会社幹部が「顧客の警戒感が強い」と話すように、アパートローンは急速に陰る。
アパートを建てれば更地の時より評価額が下がる。

相続税対策をうたい文句に都市・地方の地主に営業をかけてきたが、もはや供給過剰。
空室も目立つ。

「収益が思うように上がらないリスクが意識され、売る側も買う側もみな二の足を踏んでいる」。

 国土交通省によると、7月の貸家の着工戸数は前年同月比3.7%減と2カ月連続で前年割れ。

4~6月の金融機関による個人向けアパートローンの新規貸出額も前年同期比15%減った。

地価がいくらか上がっただけでは、投資妙味は増さない。

 国内で吸収しきれなくなった投資マネー。
次なる目線は海外に向く。

三菱地所は6月、アジア・オーストラリア地域のオフィスビルや商業施設に投資する不動産ファドの運用を開始した。

「運用難に悩む国内の生命保険や年金基金などに対し、海外不動産投資という選択肢を提供する」と有森鉄次専務は語る。

 ラサール不動産投資顧問の高野靖央チーフストラテジストは「日本の不動産価格の上昇は終わりに近づいている」と警告する。

日本不動産研究所(東京・港)がこの春に実施した投資家調査でも7割近くが「ピークに達している」と回答した。

東京五輪が3年後に迫るが、すでに地価と不動産投資の世界では、「上値」と「天井」がちらついている。


●関連日経記事:2017年9月23日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 ことば「基準地価」=都市計画の区域外も対象=』(9月20日付)

●関連日経記事:2017年9月3日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経済「販売用不動産2年ぶり減」=大手5社保有高 用地確保難しく=』(9月1日付)

●関連日経記事:2016年2月22日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経済「不動産融資 26年ぶり最高」=緩和マネー動く=』(2016年2月21日付)

●関連日経記事:2016年10月1日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 自己啓発「空室率悪化、アパート建設で泣くオーナー」=業者の「家賃保証契約」に落とし穴=』(2016年9月30日付)

●関連日経記事
:2017年7月26日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経済「やまぬ音楽 踊るマネー」=金融の蛇口を締めるのは容易ではない!=』(7月24日付)

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日経新聞 開発「直接買いませんか」=ビットコイン狂騒曲 ④=

2017年09月24日 07時01分11秒 | 開発
日経新聞 2017年9月22日(金) P.2 総合1面
特集連載『迫真』

『ビットコイン狂騒曲 ④』=直接買いませんか=

 「ビットコインがない生活なんて想像できない」。

レストラン、映画鑑賞券、新幹線のチケット……。
都内に住む女性会社員(31)は買い物の大半をビットコインで済ませる。

購入した600万円分は3千万円以上に値上がりした。

スマートフォン(スマホ)をかざして直接払うだけでなく、ビットコインを入金して使うデビットカードも活用。

「ビットコインが使えない店で初めて現金を出します」

 家電量販店のビックカメラが全店で支払いに対応するなど国内で使える店は1万カ所を超えた。

他の投資商品にはない決済手段として使える魅力が個人をひきつける。
ビットコインの国内保有者は70万人を突破した。

 独自の経済圏を築きつつあるビットコインだが、別の問題も浮上している。
課税の問題だ。

  「ビットコインを使用することで生じた利益は所得税の課税対象となります」。
8月下旬、国税庁のホームページ上にこんな一文が掲載された。

仮想通貨の売却益や決済時の値上がり益への課税方針を明確化。
所得分は雑所得にあたるとし「税逃れを防ぐ」(国税庁)という。

 「税金をどう抑えるのか」。
34歳の男性は税理士事務所に駆け込んだ。

3年前に800万円で購入した仮想通貨が3億円に値上がりしたからだ。
値崩れ前に円に換えようと考えたが、所得税と住民税で最大55%の税率が課せられる。

資産管理会社を設立して仮想通貨の一部を移し、少しずつ売却することにした。
 
 抜け穴も少なくない。

海外取引所を利用している場合やスマホアプリやソフト版ウォレット(電子財布)など足のつかない方法で管理している人をどこまで調べられるかは未知数だ。

 「ビットコインを直接買いませんか」。
ネットの専門サイト上でこんなやり取りが交わされる。

課税を逃れたい利用者同士が連絡を取り合ったうえで直接あってビットコインと現金を交換する。

9日までの1週間で世界で過去最高の5300万ドル(57億円)が相対(あいたい)で売買された。

日本でも関係者の間で有名な「密会スポット」が存在する。

 相続税上の扱いも問題だ。 

亡くなった人がビットコインを持っていても、口座の暗証番号を本人しか知らなければ引き出すことができない。 

利用拡大に課税制度が追いつかず、常に「脱税」の2文字が見え隠れする。

「金融商品にある法定調書のような報告の仕組みが必要だ」。
PwC税理士法人の中村賢次(46)は指摘する。

●関連日経記事:2017年9月22日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「埋まったカネ掘り起こせ」=ビットコイン狂騒曲 ②=』(9月20日付)

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日経新聞 国際「資産縮小 FRBが先行」=脱・金融危機対応へ一歩=

2017年09月24日 06時34分30秒 | 国際
日経新聞 2017年9月22日(金) P.1
『資産縮小 FRBが先行』=脱・金融危機対応へ一歩=

『低インフレ 懸念残る』

 世界の金融政策が危機対応からの脱却へ一歩を踏み出した。

米連邦準備理事会(FRB)は20日、2008年の金融危機後の量的緩和策を完全に終え、膨らんだ保有資産を10月から縮小すると正式決定した。

欧州も追随する構えだ。

だが世界経済の成長の勢いはなお鈍く、過大な債務といった重いツケも残る。

(本文略)

『日本、出口戦略に遅れ』
▲世界の量的金融緩和

 各国の中央銀行は金融市場の安定や景気刺激を狙って市場に大量のお金を流し込んできた。

2008年のリーマン・ショック後、米英などが大規模に長期国債を買い入れる量的緩和に乗り出した。

日銀は13年4月に、欧州中央銀行(ECB)も15年9月に導入した。

 10月から保有する資産を縮小すると決めた米国では雇用情勢が底堅く、株価も最高値を更新するなど経済が底堅い。

欧州も緩和縮小を決断するタイミングに入った。

日本は、日銀が掲げる物価上昇率2%の目標の達成が見通せず、量的緩和は当面継続する見通しだ。

(ワシントン=河浪武史記者)


●関連日経記事:2017年9月21日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 国際「米FRB、資産縮小決定」=段階実施で波紋抑える=』(9月19日付)

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日経新聞 雑学「1964年4月、個人の海外渡航が解禁」=「私の履歴書 ⑳」 音楽評論家・作詞家 湯川れい子=

2017年09月24日 06時03分26秒 | 雑学
日経新聞 2017年9月21日(木) P.40 文化面
連載『私の履歴書 ⑳』=音楽評論家・作詞家 湯川れい子=

『ハワイの星空 心震える』=エルヴィスの国 胸いっぱい=
「初の渡米」


 1964(昭和39)年4月1日を期して、個人の海外旅行が解禁された。

年に1回、持ち出し外貨は500ドル(1ドル=360円の時代、もちろんクレジットカードなどは全く普及していない貧しい時代。 =最大でも18万円相当のドル)までという制限はあったけれど、お金と時間があれば誰でも憧れの外国に行けるのだ。

 アメリカの音楽を日本人に紹介する仕事をしてきた。
中でもエルヴィス・プレスリーのことを何回書いただろうか。

なのに、エルヴィスがいるアメリカを私は知らない。

アメリカをこの目で見たいという思いが膨らむだけ膨らんだところに海外渡航への扉が開かれた。

 でも航空券代だけでいまの価値に換算すると400万円近い。
お金をかき集め、旅行会社とは月賦で支払い契約を結んで何とか算段した。

(後段略)

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日経新聞 教育「時間配分や解く順番学ぶ」=「魔王席」で試験テク=

2017年09月24日 05時34分15秒 | 教育
日経新聞 2017年9月18日(月) P.18 教育面
連載『挑む』

『「魔王席」で試験テク』=時間配分や解く順番学ぶ=

 6年生の夏期講習からは全科目・全分野の総復習が始まり、理解度を確認するための確認テストや再テストを実施する回数も増えてくる。

 こうしたテストは単に理解度をチェックするだけでなく、時間配分や問題の取捨選択、問題用紙と解答用紙の使い方を指導する貴重な機会でもある。

 しかし25人前後の子供がいると、机間巡視ではなかなか細かな指導はできない。
そこで教卓の横にテーブルと椅子を3つ置くことにした。

人呼んで「魔王席」。

テストごとに2人ずつ指名して、魔王様(私)の両側に座らせ、「監視+指導」をするのだ。

 毎回15分ほどの時間だが、じっと見ていると鉛筆運びの癖など、いろいろなことが見えてくる。

例えば左利きの子は自分の手が計算式を隠す形になり、長い計算問題を解くときにミスをしやすい。

問題式の下に計算用紙を置いて計算するように指導した。

 「その問題は後回し」「問題の指示を読み飛ばしているぞ」「それは分数に直して計算する」などと、いきなり魔王様のお小言が飛んでくるので、指名された瞬間から緊張して半泣きになる子もいる。

むやみにビビらせても逆効果なので、優しい言葉をかけると、目に涙を浮かべて素敵な笑顔を返してくれる。

 「魔王様のヒントでパット解き方がわかることがあるからすごくいい席なんだよ!」と母親に自慢した子もいた。

母親は「『それって成績が悪いから指名されるんでしょ? 喜んでちゃダメじゃない』といったんですが、娘は魔王席に呼ばれるのがとってもうれしいみたいで」とあきれていたが、半泣きになった子も、指名を大喜びした子も、講習明けのテストでは好成績をとった。

 集団授業はどうしても一対多数の一方向的講義になってしまうことが多い。

せいぜい週に1回程度しか順番は回ってこないが、魔王様の横でテストを受けるわずかな時間が、緊張感や授業のメリハリを生み出しているのかもしれない。

(後)


●関連日経記事:2017年5月17日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 教育「正解より大切なこと」=高校2年では、応用につながる思考力を=』(5月16日付)

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日経新聞 開発『進化する「顔認証」』=まず羽田、関空も導入へ=

2017年09月24日 04時22分51秒 | 開発
日経新聞 2017年9月19日(火) P.31 社会面
『進化する「顔認証」』=まず羽田、関空も導入へ=

『50年後の姿や変装 識別』

 顔を撮影し、登録画像と照合して本人確認する「顔認証システム」の運用が国内の主要空港で始まる。

羽田に10月から先行導入し、関西、中部などに広げる予定。

審査を効率化し、増加する外国人入国者への対応を強化する狙いがあるが、本人が知らぬ間に他人に行動を把握される懸念もある。

スマートフォン(スマホ)のロック解除など用途が広がる中、プライバシー保護が今後の課題となりそうだ。

『エラー率0.3%』

 東京都港区のNEC本社の会議室。

カメラで男性社員を撮影すると、データベースに登録してあったこの男性の30年前の写真を瞬時に選んだ。

別の男性がサングラスで変装した場合も、難なく同一人物と特定した。

 同社顔認証技術開発センター川瀬伸明(38)は「目、鼻、口の位置関係は化粧しても年をとっても変わらない」と力説する。

 同社の技術は、画像から瞳や鼻翼(鼻の左右両端)、口角などの特徴点を検出し、位置関係から同一人物か見分ける。

顔表面の色の濃淡などを照合することで精度を高めており、米政府機関主催のコンテストでエラー率0.3%だった。

登録したのが成人の写真なら、50年後の顔でも本人か見分けられるという。

 顔認証はここ数年で急速に普及してきた。

スマホのロック解除やテーマパークの入場チェックのほか、業務用パソコンにログインする際の本人確認や会員制飲食店の入店チェックなど用途は広がる。

指紋認証に比べ精度は落ちるが、川瀬氏は「顔を撮影するだけなので利用者の心理的抵抗は少ない」と話す。

 法務省入国管理局は10月、羽田空港に別のメーカーの「顔認証ゲート」3台を導入する。

帰国する日本人が対象で、ゲートで撮影した顔写真をパスポートのICチップに記録されている画像と照合する。

 来年度以降対象を出国手続きに広げるほか、関西、中部、成田の3空港にも拡大する予定で、関係経費として16億円を来年度の概算要求に盛り込んだ。

『課題は情報保護』
 犯罪捜査や防犯対策の分野ではすでに、動画を分析してデータベースに登録した人物がいないか自動で検出する技術の活用が進む。

米国の一部の州などで防犯カメラと組み合わせて使われているほか、日本でも現場の防犯カメラの映像と過去の事件の容疑者を照合するシステムを一部警察が導入している。

 一方、プライバシー面の課題も浮上している。

経済産業省によると、来店者を撮影し、性別や年齢、どの売り場に立ち寄ったかなどを分析している企業もある。

経産省は今年1月、顔認証で情報を取得していると張り紙で明示するなど、企業の配慮事項をまとめた。

 5月施行の改正個人情報保護法では、顔データは個人情報に該当するとして厳重な管理を求めている。

国立情報学研究所の越前功教授は「事業者側は個人情報を収集していると自覚すべきだ」と指摘している。


◆父さんコメント:
 人工知能(AI)の開発が急速に進むにつれ、膨大なデータの中から目的の画像情報を検索する精度とスピードが急速に上昇している。

デモや暴動などを撮影取材するのは報道陣だけでなく公安当局も撮影陣を各所に配置して動画を収集する。

後日の犯罪捜査などに活用するためだ。

 高速道路でも監視カメラが各所に配置されていることから、走行履歴のデータとして動画が収集されていると想像できる。

スピード違反の証拠写真として運転手、助手席の人物の顔写真と車のナンバーが映された写真が当人に送付される現状は当局により動画が収集されている証拠でもある。

 公安当局による動画収集世界一の英国では、犯罪防止と捜査を目的に監視カメラが駅、空港、港湾だけでなく主要都市の街中にある信号、電柱など至る所に設置され、テロ捜査にも活用されている。

●関連日経記事
:2017年9月22日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「おびえる強権 全てを監視」=「習近平の支配」 いざ党大会 ④=』(9月21日付)


●関連日経記事
:2017年9月14日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 海外メディア「顔認証の進化、光と影生む」=英エコノミスト誌=』(9月13日付)

●関連日経記事:2017年9月21日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 開発「NEC、まず画像認識提供」=GEのIoTに独自技術=』(9月18日付)

●関連日経記事:2017年4月15日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経営『「歩留まり率」に悩む航空会社・私立大学』=米ユナイテッド航空のオーバーブッキング騒動から見える…=』(4月14日付)

●関連日経記事
:2015年1月30日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 一般常識「被災者向け『個人版私的整理』」=怖いブラックリストの存在(2011年7月16日付)』

●関連日経記事:2015年7月28日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 開発「『深層学習』で自ら賢く」=人工知能の実力 (中)=』(2015年7月27日付)

●関連日経記事:2013年12月25日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「データは誰のものか (下)」=漂流する個人情報=国境超えた保護に限界=』(2013年12月24日付)

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日経新聞 開発「患者との会話 自動翻訳」=名札型、クリップ留め / 富士通=

2017年09月24日 04時03分59秒 | 開発
日経新聞 2017年9月19日(火) P.9 企業面
『患者との会話 自動翻訳』=富士通、医療機関向け=

『名札型、クリップ留め』

 富士通は医療機関向けに小型の自動翻訳機を開発した。

胸元につけたままで翻訳できるため、医師が問診しながら外国人の患者と会話できる。
日本国内では、外国語で対応できる医療機関はまだ少ない。

2020年の東京五輪を控えて訪日外国人客が増え続ける中、医療現場での需要取り込みを目指す。

 翻訳機は約65グラムの名札型でクリップで留めて使う。
まずは英語と中国語、日本語に対応する。

11月から東大病院など全国約20の医療機関に端末を試験導入する。
実証実験を経て2018年度の製品化を見込む。

 端末からWi-Fi(ワイファイ)で院内にあるサーバーに音声データを送って解析し、翻訳する。

「何科を受診すればいいですか」「頭がずきずきする」といった内容であれば2秒以内に翻訳できる。

声が出ている方向を判断したり、雑音を排除して正確に音声データに変換できるようにする。

日本語と英語の翻訳は、80%の精度という。

 翻訳エンジンは情報通信研究機構(NICT)が開発した翻訳アプリ「ボイストラ」を応用する。

専門用語を蓄積し、医療現場でよく使う会話に対応していく。


●関連日経記事:2017年9月23日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「Wi-Fi機で自動翻訳」=百度、まず中国人旅行者に=(9月20日付)

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日経新聞 開発「色の関係、使いながら学べる絵の具セット」=「キャンパス発 この一品」 横浜国立大=

2017年09月24日 03時20分37秒 | 開発
日経新聞 2017年9月20日(水) P.29 大学面
連載『キャンパス発 この一品』

『色の関係、使いながら学べる』=絵の具セット --横浜国立大=

 子供時代に学校で使う絵の具セット。

円筒形チューブの並びは横一列が普通だが、横浜国立大学が開発した「アルテオ」は色相環の形をしている。 

この形こそが、色彩のつながりを学ぶために、考え抜かれたデザインだ。

 「いつの間にかピアノで和音を引けるのと同じように、色の調和が自然と分かるようになる」。

開発者の渡辺邦夫同大教授が語る。
東京芸術大学出身の美術教育(デザイン)の専門家だ。

 開発のきっかけは「子供たちが色のつながりを理解していない」と悩んでいた教え子の声だった。

そこで横一列ではなく丸い配置にすれば、色のつながりを理解できると考えた。

 絵具のチューブに工夫がある。
転がらず、取り出しやすく、蓋(ふた)は四角く指の感触で開閉を確認できる。

平面でできた三角の透明の容器は見える色がそのまま出るため「色見本」として使える。

 製品化ではニッカー絵具(東京・練馬)の協力を得た。
アニメ制作用で圧倒的なシェアを持つ同社の絵具は、スタジオジブリも使用する。

水溶性アクリルガッシュを採用。

紙や木や石など多くの素材に定着がよく、薄めれば霧状に吹き付けるエアーブラシも使用可能、水彩画風にも描けるなど万能だ。

 2011年に発売されると、美術の授業で活用されるようになった。
これまでに横浜国大や同大付属中学校のほか、和光大、福井工業大などが採用している。

 一般向けにはネットで販売しており、価格は12色で4200円(税別)から。
渡辺教授は「多くに人が色彩のすばらしさに目覚めてほしい」といっている。


●関連日経記事:2016年11月25日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 自己啓発「日常で目的意識高める」=茨城大教育学部が開発 「5W1H手帳」=』(11月16日付)

◆父さんコメント:
 父さんが大好きな100円ショップの「ダイソー」。

この間、文具関係を見ていたら、アクリル絵の具を売っていたのを見てうれしくなった。
色数は少ないが、アクリル絵の具を初めて試してみるにはうって付けだ。

日曜大工用には十分だ!

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