日経新聞 人物紹介「相場予測”独眼流” 石井久さん死去」=立花証券元社長 「スターリン暴落」を予想=

2016年04月30日 10時42分43秒 | 人物紹介
日経新聞 2014年4月28日(木) P.43 社会面
『石井久氏死去』=92歳、相場予測「独眼流」=

 立花証券の実質的な創業者で同社の社長、会長を務めた石井久(いしい・ひさし)氏が22日、肺炎のため死去した。

92歳だった。
連絡先は同社の総務部。

お別れの会を行うが日取りなどは未定。
喪主は妻、愛子さん。

 1923年、福岡県大野村(現大野城市)生まれ。
鉄工所勤務や警察官などを経て、東京・日本橋兜町で証券外務員(=外回り営業マン)に。

同時期に「独眼流」の筆名で書き始めた株式新聞(=業界専門紙)の記事で名声を得た。

 53年に江戸橋証券を設立し、57年に経営不振だった立花証券を買収して同社社長に就任。

独自の相場予測で多くのファンを生んだ。

 93年9月、日本経済新聞に「私の履歴書」を連載した。


●関連日経記事:2014年1月3日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 『日経新聞 人物紹介「伝説の相場師・立花証券元社長 石井 久氏」=独眼流:桐一葉、落ちて天下の秋を知る=』(2014年1月3日付)

◆父さんコメント:
 小学校卒の学歴ながら、自己啓発を続け、遂には証券業界で注目された「独眼流」の経済・市場分析は定評があった。

日経新聞に掲載された石井久氏の「私の履歴書」は面白く、人生を生きる上での示唆に富んだ伝記との記憶がある。

機会があればぜひ手にしてほしい一冊だ。

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日経新聞 国際「新興国通貨、底堅さ増す」=米利上げ見送り観測で=

2016年04月30日 10時22分23秒 | 国際
日経新聞 2016年4月29日(金) P.19 マーケット総合2面
『新興国通貨、底堅さ増す』=米利上げ見送り観測で=

 外国為替市場で新興国通貨の対ドル相場が底堅さを増してきた。

原油価格の持ち直しで投資家心理が改善していることに加え、米連邦準備理事会(FRB)の利上げが当面見送られるとの見方が強まったためだ。

ブラジルレアルやトルコリラは年初来の高値圏で取引されており、今後のインフレ懸念を和らげる可能性がある。


 高金利の新興国通貨はリスク通貨とみなされやすい。

ブラジルレアルは28日の東京市場で1ドル=3.5レアル台前半と昨年8月以来の高値圏で推移。

トルコリラが1ドル=2.8リラ台、南アフリカランドも1ドル=14ランド台と上昇傾向が続いている。

 背景にあるのは原油価格の持ち直しだ。

米原油先物市場で指標になるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)が27日、約5カ月ぶりの高値を回復。

原油安で新興国市場に流入するオイルマネーが縮むという過度の悲観論が後退し、投資家心理の改善につながっている。

 FRBが27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送ったことで「当面はドル高が進みにくい」との見方が広がったことも新興国通貨の下支え要因になっている。

6月まで日米欧の主要中央銀行による金融政策会合がないため、目先は新興国の経済動向に関心が向かいやすい。

 新興国固有の要因もある。
ブラジルでは3月の経常収支が8億ドル強の赤字と2009年8月以来の水準に縮んだ。

輸出持ち直しなどによる収支改善で、レアルの過度の先安観が後退。

政局混迷で5月にもルセフ大統領の職務が停止される可能性が高いが、逆に失職によって政治が安定するとの期待から足元のレアル買いを誘っている。

 トルコでは中央銀行が20日に主要な政策金利である翌日物貸出金利を0.5%下げて10%にした。


●関連日経記事:2016年4月24日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 『日経新聞 経済「金、ドル高修正で高止まり」=ファンドなど買い膨らむ=』(4月23日付)

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日経新聞 開発『「ガチャ」過ぎたるは…』=ガンホー・森下社長=

2016年04月30日 09時52分09秒 | 開発
日経新聞 2016年4月29日(金) P.15 投資情報1面
連載『決算トーク』

『「ガチャ」過ぎたるは・・・』

 「キャンプファイア方式はダメだ」とガンホー・オンライン・エンターテイメントの森下一喜社長は話す。

 ゲーム各社の主な収益源は、利用者が有料なくじ引きでアイテムを当てる「ガチャ」だ。

他社ではゲームの利用者が減ると単価を上げる例が目立つが「利用者がより安く新しいゲームに逃げるきっかけになる」。

その様子は「寒いと思ってまきを大量に入れたキャンプファイアが一気に燃え上がり、暑さに耐えられない人が去っていくのと同じだ」。

 人気スマートフォンゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の利用者数の減少で、2016年1~3月期の連結純利益は前年同期比4割減った。

森下社長は「目先の収益より長期の安定成長が大切。 単価を抑えて既存ゲームの利用者をより多く引き止める」と話していた。


●関連日経記事:2016年2月4日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 『日経新聞 開発「スマホゲーム 寒風」=先駆者ガンホー、前期3割減益=』(2月3日付)

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日経新聞 インターネット「独が先行のIoT、トヨタなど日本勢も追走」=ハノーバーメッセ=

2016年04月30日 09時16分29秒 | インターネット
日経新聞 2016年4月29日(金) P.11 企業総合面
『IoT使う生産 日本勢独を追う』=独産業見本市=

『トヨタ、新設備に全面採用』=富士通、マイクロソフトと提携=

 日本の製造業がIoT(モノのインターネット化)を活用したものづくりの高度化で巻き返しに向けて動き始めた。

29日まで開催する独産業見本市「ハノーバーメッセ」でトヨタ自動車が新規の生産設備にIoTを全面採用すると表明。

富士通は米マイクロソフト(MS)と協力し、工場向けにIoTシステムを提供できる体制を整える。

ネットを活用したデータ収集、分析で先んじるドイツに対抗する。


 2000年代の日本の製造業は円高局面でも国内にものづくりを残そうと生産の効率化に取り組んだ。

ロボットや制御機器による自動化で世界に先駆ける一方、新技術のIoTで出遅れた。

ここ2~3年で生産設備をネットワーク監視する手法が日本でも広がり始め「投資に対する効果を考え、実践する企業が増えてきた段階」(富士通の須賀高明IoTビジネス推進室長)にある。

 トヨタ自動車は今後新設する世界の工場で、すべての生産設備をネットワークでつなぎ、ラインの稼働率向上につなげる。

既存工場の更新も対象とし、設備監視で故障を予知し、生産量を柔軟に調整する取り組みを強めるとみられる。

 富士通はMSと提携し、世界に拠点を持つ製造業向けに、全工場の現在の状態を可視化するシステムの構築事業に乗り出す。

富士通のソフトを使ってMSのクラウドにデータを蓄積。
工場の全体図に問題点を表示するなど見やすいシステムの提供を目指す。

コニカミノルタは工場の作業者がかけた眼鏡型ディスプレーに作業指示を映すシステムを発表した。

 日独両政府は28日、製造業でIoTを活用するための国際標準化やルール作りで協力する覚書を交わした。

ドイツは5年前から国をあげてIoTを推進。
製造各社の取り組みは日本の先を走る。

 ドイツの製造業は自らができない技術を補完するため他社と協力する仲間作りが得意で、大手だけでなく中堅までIoTのシステム開発に乗り出す企業が目立つ。

「カイゼン」「カンバン」「セル生産」など製品や部品を作り込む日本企業の生産技術は世界に知られる。

ネットを使って管理の質を引き上げ、製造業の仕組みを作りかえる次のステージでの競争が始まった。

(ハノーバー=竹井智久記者、ウォルフスブルク=加藤貴行記者)


●関連日経記事:2015年6月20日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 『日経新聞 国際「台湾企業、中国資本受け入れ一旦中止」=政権交代で当局の方針 様子見=』(2015年4月17日付)

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日経新聞 国際「台湾企業、中国資本受け入れ一旦中止」=政権交代で当局の方針 様子見=

2016年04月30日 08時21分36秒 | 国際
日経新聞 2016年4月29日(金) P.9 アジアBiz面
『出資受け入れ一旦中止』=台湾硅品精密=

『中国資本に当局慎重』

 台湾の半導体封止・検査大手、硅(=当て字)品精密工業(SPIL)は28日、中国の半導体大手、紫光集団からの出資受け入れを一旦中止すると発表した。

台湾では5月に台湾独立志向を持つ民進党の蔡英文氏が総統に就任する。

中国資本から出資を受ける際に必要な台湾当局の審議が慎重になっており、手続きが契約期間内に間に合わないと判断した。

 「新政権の政策を見極めてから進めたい」。
28日の決算説明会で林文伯董事長は強調した。

台湾当局は安全保障や技術保護のため、半導体産業への中国資本の出資に規制を設けている。

影響力を強める中国に対し台湾住民の警戒感が高まるなか、投資審議委員会が出資を承認するかは大きな関心事だ。

政権交代を控え審議期間は長引く傾向で、SPILは今回出資案の提出を見送った。

 SPILは昨年12月に紫光から約25%、568億台湾ドル(約1900億円)の出資を受け入れると発表した。

同業最大手、日月光半導体製造(ASE)からTOB(株式公開買い付け)による買収を仕掛けられており、防衛策として紫光の支援を仰いだ格好だ。

紫光は中国政府の支援をバックに、台湾の半導体技術や人材の取り込みを狙っているとされる。

 紫光は台湾半導体大手の力成科技、南茂科技ともそれぞれ25%主資する契約を結んでおり、今後本格審議に入る。

結論が出るのは5月の政権交代後になるとの見方が多い。

対中警戒感を背景に1月の総統選挙で大勝した蔡氏は、中国からの出資承認に慎重とみられる。

(台北=井原健作記者)


●関連日経記事:
2015年5月5日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 『日経新聞 人物紹介「『中台統一』 リー氏の予言」=対話演出、枠組みは今も=』(2015年5月3日付)

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日経新聞 海外メディア「中国、経済改革に苦闘」=余剰マネー、商品市場に投機熱=

2016年04月30日 07時40分37秒 | 海外メディア
日経新聞 2016年4月29日(金) P.6 国際1面
連載『英フィナンシャル・タイムズ特約』=4月28日付、社説=

『中国、経済改革に苦闘』=刺激策、商品市場に投機熱=

 中国商品市場での取引が急拡大している。

だぶつくマネーで投機熱が高まる最新の現象だ。

当局はシャドーバンキング(影の銀行)の興隆から不動産バブル、そして2015年8月の株価暴落まで、借り入れをテコとした成長策が招いた過剰な現象を抑え込もうとしてきた。

経済の急激な減速阻止に1~3月期に6兆元を超える記録的な信用拡大に踏み切り、その後、金属市場(=商品先物市場)に資金が流入している。

 国際市場はこうした動きに懸念を強めている。
だが、魅力的な代替案を示すことは容易ではない。

 巨額の債務がもたらすリスクは明らかだ。

負債総額は国内総生産(GDP)の約240%に相当し、大半の新興国の比率をはるかに上回る。

赤字の国有企業がかなりの債務を抱えているため、この数字が長期的に持続可能であるはずがない。

さらに懸念されるのは債務増加の速度である。

 もっとも、現在では深刻な金融危機のリスクは限定的だろう。

閉ざされた資本市場、高い家計貯蓄率、潜在的経済成長力を考えると、中国の全体的な負債水準は警戒レベルを下回るだろう。

また、政府には企業債務(実際には国有企業や地方政府関連が多い)を国庫のバランスシートに移し替える余裕がある。

政府の財務内容は依然、巨額の公的準備に裏付けられ、健全である。

 だが、不良債権処理の包括計画をまとめないうちは、問題の先送りにすぎない。

国際通貨基金(IMF)が警告したように政治的に微妙な分野を含めて産業の再編に取り組まなければ、(債務の株式化や証券化を通じて処理する)現政府案は逆効果ともなりかねない。

中国経済のリバランス(消費主導型への再均衡化)は極めて難題で、当局は予見しうる将来、刺激策を続けなければなるまい。

 これまではゾンビ企業にあまりにも肩入れしてきた。

重要なことは保健、教育、都市の住宅、輸送、大規模な環境浄化など、より社会的に有益な分野に支出することだ。

 もっとも衝撃の小さいシナリオでも、債務負担の軽減にまだ10年近くはかかるだろう。

その間、世界各国は中国の改革の遅れのあおりを覚悟することになる。


●関連日経記事:2016年4月29日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 『日経新聞 経済「中国で膨らむ先物バブル」=商品高が支える株価の危うさ=』(4月28日付)

●関連日経記事:2016年1月20日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 『日経新聞 海外メディア「人民元巡る習氏のジレンマ」=英エコノミスト誌から=』(1月19日付)

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日経新聞 法務・犯罪「秘密主義の芽 スイスで再び」=衝撃 パナマ文書=

2016年04月30日 06時13分19秒 | 法務・犯罪
日経新聞 2016年4月29日(金) P.7 国際2面
特集連載『衝撃 パナマ文書 The Panama Papers』

『秘密主義の芽 スイスで再び』=改憲巡る国民投票 浮上=

 「パナマ文書」の発覚で租税回避地(タックスヘイブン)のパナマは税の透明性を高めると世界に約束した。

すでに脱「秘密主義」を決めたスイスの銀行は他国との口座情報交換や検察当局の捜査に協力的になった。

当初懸念された資金流出も起きなかった。
だが、ここにきて秘密主義に回帰するよう求める動きが出てきた。

 「銀行は捜査によく協力している」。
スイスのラウバー検事総長が自国の銀行をこう評価したのは昨夏。

国際サッカー連盟(FIFA)の汚職事件で金融機関から疑わしい取引など100件を超える情報提供を受けた。

かってのスイスでは考えにくい出来事だった。

 約300年にわたったスイス銀行の厳格な秘密主義の伝統は2013年に終わった。

米当局が脱税ほう助の疑いでスイス最古のプライベートバンクを追求し、廃業に追い込んだのが発端だった。

米国との妥協を模索する政府と反発する議会の攻防を経て、金融界が方針転換を受け入れた

 
 非居住者に税制面で優遇する国・地域に資金を回すオフショア市場でスイス銀行の地位が揺らぐとの見方もあった。

だがボストン・コンサルティング・グループの15年調査によると、スイスはなお世界のオフショア資産の25%を預かり、断トツだ。

チューリヒ大学のプライベートバンキングの研究でも資金の流入と流出の差は10年以降、1千億~2千億スイスフランのプラスが続く。

 変化が見られない理由はいくつか考えられる。

一つはパナマのように秘密主義を維持した国・地域のペーパーカンパニーを通じてスイスに資産を預ける手口があまり減らなかったことだ。

 パナマ文書で発覚した事例では、ロシアのプーチン大統領の友人が当てはまる。

「モサック・フォンセカ」が設立を手助けした会社を経由して「ガスプロムバンク」のチューリヒ支店にお金を入れていたと報じられた(=プーチンから預かったカネを友人がロシアからパナマのペーパーカンパニーに移す→そのカネをロシア系銀行のスイス支店のプーチンの口座に戻す などのマネーロンダリング手法)。

パナマは法人設立の手続きで稼ぎ、資産運用で一日の長があるしスイスが資産を預かる構図が浮かび上がる。

 もう一つは地政学上のリスク。

「顧客がシンガポールに流れるとの見方もあったが、南シナ海での中国の動きをみると不安になるようだ」。

スイス大手銀行の関係者はこう言う。

 スイス銀行の秘密主義は元をたどれば、貴族や富裕層が内乱などで資産を失うことがないように培(つちか)われた経緯がある。

各地の軍事的な緊張を受け、永世中立が見直された可能性もある。


 運用ノウハウなどで強みを出そうとするスイスの銀行を不安にしているのが、秘密主義への回帰を求める運動だ。

右派政党の一部議員が原則として口座情報の提供を禁じる憲法改正案を示し、すでに国民投票に必要な署名を集めた。

可決されれば逆戻りだ。

 「銀行の責任が重くなり過ぎる」。
スイス銀行家協会はこの憲法改正案に反対した。

国内法に従い他国への情報提供を拒んだ結果、海外の支店が罪に問われ、営業できなくなる恐れがある。

直接民主制が浸透したスイスでは国民投票の決定がすべて。
これが新たな波乱要因になりかねない。

▲スイス金融の秘密主義を巡る動き
【2009年】
 大手銀行UBSが米国人の顧客情報を米当局に提供、罰金を払う

【13年1月】
 米当局に脱税ほう助の罪を認めたスイス最古のプライベートバンクが廃業

【同年9月】
 スイス銀行家協会が脱税ほう助の罪を認め、米国や他の国との情報交換に応じると表明

【14年5月】
 大手銀行クレディ・スイスが米当局に約2860億円の罰金を払うことで合意

【15年3月】
 銀行が情報提供と罰金支払いの見返りに起訴を免れる米・スイス合意の第1号案件。 16年1月末までに合計78件にのぼる。

【16年1月】
 日本とスイスが口座情報の自動交換を確認する共同声明

【同年4月】
 パナマ文書が発覚

(ジュネーブ=原克彦記者)


●関連日経記事:2015年8月9日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 国際「スイス金融、『秘密主義』を転換」=米に脱税情報提供し起訴回避=』(2015年8月8日付)

●関連日経記事:2016年4月29日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 法務・犯罪「独裁者の不正蓄財も暴露」=シリア・アサド氏親戚 米の制裁すり抜け=』(4月28日付)

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日経新聞 経済「生保マネー 外債投資を積極化」=運用益増へ「脱国債」=

2016年04月29日 09時37分27秒 | 経済
日経新聞 2016年4月28日(木) P.5 経済面
『生損保マネー 海外へ』=運用益増へ「脱国債」=

『主要14社 外債投資5兆円超』=今年度計画=

 生命保険会社や損害保険会社が「脱国債」を進め、外国債券などへの投資を積極化する。

27日に出そろった主要14社の2016年度の運用計画で、外国債券への投資額が計5兆円を超えることが分かった。

日銀のマイナス金利政策で10年物国債の利回りがマイナス圏で定着するなか、少しでも運用益を高める狙いがある。


 かんぽ生命を含む生保10社と損保4社の今年度の運用計画を日本経済新聞社が調べた。
全社が外債投資を15年度から積み増す。

投資額は計5兆2千億円程度になる見通しだ。
保険料などで得る収入の見込み額は計12兆円前後で、約4割が外債投資に向かう。

一方、運用の主軸を担ってきた国債投資は現在の金利水準が続けば1000億円程度の純減になる。

 日本生命保険は15年度に続いて外債投資を大幅に積み増す。

「(契約者に約束した)予定利率を上回り、安定的に投資収益を得られるのは外債などに限られている」(佐藤和夫・財務企画部長)ためだ。

住友生命保険は海外の社債投資に15年夏から取り組み始め、16年度は数千億円を積み増す。

東京海上日動火災保険は社債投資に強みを持つ米子会社に500億円の運用を委託する。

 一方、14社中8社が国債投資を減らす計画を立てた。
3社は投資残高を増やさず、償還を迎える国債の再投資にとどめる。

国債投資を続けるだけでは予定利率に届かない「逆ざや」になりかねないためだ。

ただ3社は引き続き純増となる。

 15年度は14社の合計で国債投資を1兆円以上積み増したとみられる。

16年度は必要に迫られて一定額の国債を購入せざるを得なくても、プラスの利回りを確保できる20年債などの超長期債に資金を振り向ける。

第一生命保険では、日銀がマイナス金利政策を発表してから新たな国債の購入を控えているという。

 各社は日銀の緩和的な政策が長期化するとみており、運用の多様化に力を注いでいる。

 27日に計画を発表したかんぽ生命保険は、運用資産のうち外債や株式などリスク性資産の割合を17年度までに10%へ高める目標を掲げる。

足元の金利水準を受けてリスク性資産への投資を増やす結果、「目標は16年度中に前倒しで実現できそうだ」(運用企画部)。
 
 三井住友海上火災保険は子会社の三井住友海上キャピタルを通じて50億円の投資ファンドを組成。

金融とIT(情報技術)が融合した「フィンテック」で有望な技術を持つベンチャー企業に資金供給する。

10%程度の利回りが期待できるという。
太陽生命保険と大同生命保険は中小企業の未公開株投資ファンドに近く計60億円を投じる。

▲運用の工夫で利回りを底上げする
・生保
【日本生命】
 インフラファンドを設立、2~3年で 400億円の投資枠

【第一生命】
 約200億円の航空機ファイナンスを2~3年で1000億円程度に

【明治安田生命】
 農業の6次産業化を後押しする融資を本格化

【住友生命】
 米国を中心に社債投資を本格化。 今年度は数千億円

【かんぽ生命】
 第一生命と成長分野への共同投融資、まず数千億円

・損保
【東京海上日動】
 社債投資に強い米子会社へ 500億円を運用委託

【損保ジャパン日本興亜】
 海外インフラなど成長分野に 450億円程度

【三井住友海上】
 ベンチャーキャピタルを通じて成長企業に50億円

【あいおいニッセイ同和損保】
 未公開株に投資するファンドへ拠出


●関連日経記事:2016年4月21日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 保険・年金・税金「学資・年金保険料上げ」=マイナス金利、運用難で生保、来春にも=』(4月20日付)


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日経新聞 法務・犯罪「独裁者の不正蓄財も暴露」=シリア・アサド氏親戚 米の制裁すり抜け=

2016年04月29日 08時54分30秒 | 法務・犯罪
日経新聞 2016年4月28日(木) P.7 国際2面
特集連載『衝撃 パナマ文書 The Panama Papers』

『独裁者の不正蓄財も暴露』=アサド氏親戚 制裁すり抜け=

 各国の首脳や富裕層によるタックスヘイブン(租税回避地)の利用の実態を暴いた「パナマ文書」には、国際的な経済制裁で資金の国外への送金などを制限されているはずの人物の名前もあった。

タックスヘイブンが、資金を隠したり、不正な洗浄(マネーロンダリング)をしたりするための国際金融の抜け穴となっていた実態が分かってきた。


 シリアのバッシャール・アサド大統領のいとこのラミ・マクルーフ氏(46)。

政権との密接な関係を利用して不正に蓄財したとして、アサド政権と敵対する米政府が制裁対象とした人物だ。

 「マクルーフの不正蓄財だって? シリア人なら誰でも知っているさ」

 内戦が続くシリアを逃れ隣国レバノンの首都ベイルートに暮らすビジネスマンの男性(45)は、マクルーフ氏の国際金融ネットワークを使った取引の一端が明らかになったことに「何の驚きもない」と繰り返しつつ、怒りを隠せずにいた。

 マクルーフ氏の推定資産は50億ドル(約5500億円)。

シリアの国内総生産(GDP)は内戦が起きる直前の2010年で600億ドルだったことをみれば、その財力の異様さがわかる。

 マクルーフ氏の名が知られるようになったのは、機密文書公開サイト「ウィキリークス」がきっかけだった。

大統領とのコネを使いライバル企業の事業を妨害するなどして不正に利益を得ていると報告する米国の外交文書が公開された。

不動産、通信、建設、石油、貿易、空港運営など幅広い分野にわたってシリア経済を牛耳っていたとされる。

 パナマ文書によると、舞台になったパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」はマクルーフ氏の家族が汚職にかかわった疑いを把握していた。

タックスヘイブンの英領バージン諸島当局から、同氏の関連会社が資金洗浄をしてる可能性も指摘されていたという。

 シリア内戦の引き金は11年に中東に広がった民主化運動「アラブの春」に対する政権の激しい弾圧だ。

民衆の怒りの背景には政権関係者や親族、官僚に富が集中する社会の構造があった。

 現大統領の父親のハフェズ・アサド前大統領が1990年代から着手した民営化などの経済改革は、特定の企業家だけを優遇した。

政権に近い人々が「インサイダー」としての利益を手にする一方、補助金の削減などで貧困層や農家が大きな打撃を受けたのだ。

 パナマ文書で独裁政権の不正な蓄財があぶり出されたもう一つの国がアゼルバイジャン。

親子2代で大統領職を継いだアリエフ氏の娘らが金鉱山の権益を握っていることが暴露された。

 資源価格の急落で通過の大幅切り下げを余儀なくされる(=輸入物価の高騰で経済はインフレが蔓延)など政府の経済運営に国民の不満は高まっている。

しかし、アリエフ氏は3選禁止の憲法規定を削減して「終身大統領」に道を開き、国民の口をふさぐ。

 さらに独立を求めるナゴルノカラバフ自治州に対して軍事攻勢を強め、地域は不安定なままだ。

ロイター通信によると、27日にも銃撃で死者が出た。

 中東などでは非民主的体制の指導者が暴走したり富を独占したりして、紛争やテロの遠因となってきた。

独裁政権の関係者が不正な資金取引や蓄財の抜け道としてタックスヘイブンを使えないよう阻止することも地域安定のカギとなる。

(カイロ=岐部秀光記者)


●関連日経記事:2016年4月28日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 法務・犯罪「プーチン政権 透ける動揺」=衝撃 パナマ文書=』(4月27日付)

●関連日経記事:2013年6月17日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「通信監視と情報流出が問うもの」=米情報機関NSAのテロ対策を理由に=』(2013年6月16日付)

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日経新聞 国際「用船料 マイナス頻発」=極東ー欧州間のバラ積み船=

2016年04月29日 07時16分29秒 | 国際
日経新聞 2016年4月28日(木) P.21 マーケット商品面
『用船料 マイナス頻発』=極東ー欧州間のバラ積み船=

『行きは満載、帰りは空荷』

 資源を運ぶ「ばら積み船」で、用船料がマイナスとなる状況が一部航路で頻発している。
通常とは逆に、船主が荷主に料金を払って船舶を使ってもらう契約だ。

船舶の需給緩和が激しい極東発欧州域航路の用船料は一時、1日あたりマイナス3000ドルを超えた。

現在の海運市場の混迷を象徴している。

 極東発欧州行き航路の用船料は「ケープサイズ」(載荷重量約17万トン)と呼ぶ大型ばら積み船で26日、1591ドル前後。

4月中旬に、それまで5カ月間続いたマイナス圏を脱したが、英バルチック海運取引所の会員で大手海運ブローカー、山水海運の秦野晶専務は「今後も再びマイナス圏に陥る可能性は払拭できない」と警戒する。

 背景に、市場の低迷と極東―欧州航路の往路と復路が抱える船腹需給の構造的な不均衡がある。

 極東―欧州間の航路は往路でブラジルから中国まで鉄鉱石を輸送し、復路でオーストラリアの石炭を積んで欧州に運ぶ主力航路の一つ。

往路の輸送量は中国の経済成長鈍化で伸びがやや鈍っているとはいえ、過去5年間で4割増えた。

 一方、復路の極東発欧州行きの需要は、欧州の石炭需要の鈍化や南米コロンビアが豪州に変わって石炭産地として台頭してきたことに伴い、往路ほど伸びていない。


折からの船舶供給の増加を、輸送需要が伸びる往路はある程度吸収できるが、復路は消化しきれないという需給の不均衡が際立っている。

 船主には極東発欧州行きの復路で積み荷を空にして帰る選択肢もあるが、この場合は用船料とは別に1日8000ドル近くかかる燃料代を全額自己負担しなければならない。

船を荷主に貸せば燃料代は荷主負担だ。

ほかの航路の市況低迷もあり「たとえ金を払ってでも荷主に船を使ってもらった方がコスト削減になる」との判断がマイナスの用船料を生んでいる。

 マイナスの用船料は海運市況全体が低迷した2012年ごろから目立ち始めたという。

ただマイナスでは実際の成約はほとんどなく、海運ブローカーが気配値としてバルチック海運取引所に報告するケースが大半だ。

極東ー欧州航路以外の主要航路でも「運賃から逆算して用船料を計算するとマイナスになっている場合が散見される」(海運調査会社のトランプデータサービス)。

 歴史的な安値圏にある海運市況はばら積み船の総合指数であるバルチック海運指数が2月の過去最低から2.4倍の水準まで回復した。

だが「(市況回復で)船舶のスクラップが鈍る可能性もある」(シンガポール取引所)。

抜本的な船舶過剰の解消には時間がかかり、再び用船料がマイナスになりかねない環境が続きそうだ。

▲ばら積み船の需要は往路と復路で差がある
【往路】
・欧州→ブラジル(鉄鉱石を積載)→中国へ  鉄鉱石:1億7300万トン

【帰路】
・中国→オーストラリア(石炭を積載)→欧州へ  原料炭:1500万トン

(注)2014年、日本郵船調査グループ資料から 



●関連日経記事:
2016年4月12日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 『日経新聞 国際「ばら積み船、広がる運休」=海運漂流 (上)=』(4月8日付)

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