日経新聞 ことば「ミレニアル世代」=1980年以降生まれの20~30歳代半ば=

2017年11月16日 03時48分25秒 | ことば
日経新聞 2017年11月9日(木) P.10 未来学面
特集連載『ポスト平成の未来学』=第1部 若者たちの新地平=

『広がり無限、シェア経済』=持たない豊かさ満喫=


(前段略)

『私有の概念問い直す』
 シェアリングエコノミーは使っていないモノや場所、技能、時間を有償で互いに貸し借り・売買する。

これまでレンタルや中古品販売などはあったが、1987年にスイスで自動車を共同で所有し、互いに使用し合うサービスを提供する協同組合ができた。

これがカーシェアリングの始まりとされる。
2009年にライドシェア(相乗り)の米ウーバー・テクノロジーズも誕生した。

 最近は空間・場所では民泊のほか空き駐車場もシェア可能。
自家用車や衣服、バッグ、玩具などのシェアもある。

お墓のシェアも現れた。
家事や育児、観光案内など無形のスキル・時間のシェアも広がる。

情報通信総合研究所(東京・中央)の試算では昨年国内シェアサービス提供者が得た収入は約1兆1800億円。

2兆6300億円に拡大するとみる。

 日本にも「おすそわけ」や醤油の貸し借り、入会地(いりあいち)、頼母子講(たのもしこう)などの慣習があったが、企業が積極的に参入することでシェアリングは文化からビジネスに変化した。

IT(情報技術)の進化で仲介業者がサイトやアプリで個人も双方向で直接つなげられるようになったこともシェアリングサービスの拡大に火をつけた。

 資本主義の基本原理のひとつは「所有」。

明治以降に所有権が明確になり公有や私有が進んだ。
大量生産・大量消費社会で所有欲が消費を喚起し、経済発展をけん引した。

ところがシェア経済は既成の新品を占有せず共有する。

 千葉商科大の伊藤宏一教授は「資本主義は環境悪化や貧富の差など限界がある。 私有が前提でない循環・分散で持続可能な新たな資本主義への転換期の象徴がシェア経済だ」と話す。

「財政難で行政サービスを削られるなか、シェアで支え合えわないともたない面もある」と話す。

 市場が健全に成長するカギは安全性と品質を確保し信頼を得ること。
多くの仲介業者は提供者と利用者の身元を確認し、相互評価する仕組みを持つ。

悪質な人物を排除する努力に加えルールも不可欠。
民泊は住宅宿泊事業法が18年に施行。

自家用車で送迎するライドシェアは日本では違法だが過疎地で試行中だ。

 利用者の中心であるミレニアル世代は1980年以降に生まれ、2000年代に社会に出た20~30代半ば。

「物質的に困った経験がなくモノで満たされないので所有に執着しない」とシェアリングエコノミー協会(東京・千代田)の石山アンジュ氏(28)はみる。

バブル崩壊後の低成長期に育ち将来不安から合理的で家は賃貸志向、車離れも進む。
一方で「希薄になった人とのつながりを求めシェアサービスを使う人も多い」。

シェアエコノミーの進展と所有にこだわらないミレニアル世代の出現で、新車や高価なブランド物も売れなくなり従来型の経済の縮小は不可避だろう。

しかし、新たなサービスや個人の活躍の場は広がる可能性を大いに秘めている。

▼シェアエコノミーの裾野は広がっている
(シェアする分野)【スペース】:(市場規模)6783億円
 (サービス例)民泊などホームシェアや駐車場、会議室、農地のシェア

【モノ】: 2197億円
 不用品を売買するフリーマーケットやレンタルのサービス

【移動】: 1181億円
 カーシェア、ライドシェア(相乗り)

【スキル】: 751億円
 ネットで仕事を受発注するクラウドソーシング、家事代行、介護、育児のシェア

【お金】: 900億円
 ネット上で小口資金を募るクラウドファンディング

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計 1兆1812億円

(注)情報通信総合研究所調べ。 市場は2016年の提供者の収入ベース

(大林広樹記者、清水孝輔記者)

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●関連日経記事:2017年11月8日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「ラクサス・テクノロジーズ: ブランドバッグ貸し出し」=会員同士でシェアも=』(11月6日付)

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