日経新聞 経営「食の宅配 両雄激突」=セブン:配達員がご用聞き=アマゾン:自社網使い生鮮品=

2017年04月24日 02時13分11秒 | 経営
日経新聞 2017年4月22日(土) P.15 企業2面
連載コラム『ビジネスTODAY』

『食の宅配 両雄激突』=セブン:配達員がご用聞き=アマゾン:自社網使い生鮮品=
「人手不足 思わぬ逆風」


 日本の食卓を巡る新たな争奪戦が始まった。

21日、セブンーイレブン・ジャパンは弁当などの宅配事業を強化するためセイノーホールディングス(HD)と提携すると発表し、アマゾンジャパン(東京・目黒)は生鮮食品の配送サービスに参入した。

コンビニエンスストアとネット通販の最大手が激突する構図だ。


 「一つ一つの店舗が地域にとって一段と近くて便利になる」。
セブンの古屋一樹社長は同日、東京・四谷の本部前で開いた式典で提携の意義を語った。

セイノー側が派遣した配達員がセブンのロゴで彩られた軽ワゴンに乗り込み、会場から走り去った。

 提携はセブンが2000年に始めた食品の宅配サービス「セブンミール」の強化が狙いだ。

セイノーHD子会社がセブンの加盟店に派遣した配達員は商品を届けながら、新たな注文も聞いていく。

加盟店の店員が手がける従来の手法では限界があった。

 広島県など1都7県の約150店で試行を始めており、19年2月末までに全国3000店に広げる。

コンビニの国内店舗数は5万5千店を超え、飽和感が強まる。

既存店客数は3月まで13カ月連続で下回り、コンビニ最強のセブンも今後の成長に不安を抱える。

 セブンの説明では、宅配を含む食品通販の市場規模は20年度に4兆円弱と5年間で1割以上増える。

現代版「ご用聞き」でこの成長を取り込むが、手ごわいライバルが早速(さっそく)現れた。

「セブンでは毎週60~70の新商品が出る。 色々な組み合わせで買える」。
古屋社長が式典で違いを強調した相手はアマゾンだった。

 「緑の取っ手の袋に冷蔵、白の袋に冷凍の商品が入っています」。
21日、アマゾンの配達員が生鮮食品を東京都内の家庭に届け始めた。

「アマゾンフレッシュ」と呼ぶサービスだ。
野菜や果物、鮮魚を専用の袋で温度管理し、新鮮な状態で手渡しする。

 米アマゾングループがこのサービスを手がけるのは英米に続き3カ国目。
日本で生鮮食品の本格的なネット通販は初めてだ。

既存の配送網を使って東京23区のうち6区でサービスを始め、大阪市、横浜市が拡大の候補とみられる。

 アマゾンは「豊富な品ぞろえ、買い物しやすい価格、迅速で便利な配送サービスを同時に提供する」(ジャスパー・チャン社長)を経営理念とする。

ネット通販最大手として磨いた自前の配送網を生かし、セブンとは全く別の論理で食卓に攻め込む。

 胃袋を狙うサービスを同じ日に始めた両社だが、共通の敵がいる。
一つは人手不足だ。

宅配最大手のヤマト運輸は人手不足でネット通販の増加に対応しきれず、運賃引き上げなどを迫られる。

両社ともサービス対象地域を広げるなら、この逆風は避けがたい。

 もう一つは別のライバルだ。

食品配送には食品スーパーのほか、配車アプリのウーバーテクノロジーズなど違う業態のIT(情報技術)企業も参入。

都市部に限れば類似のサービスは増え始めてきた。
コンビニとネット通販の雄にとっても楽な市場ではない。

▼食卓を狙うサービスが増えている
(サービス名、提供企業):(サービス内容)
セブンミール(セブンーイレブン・ジャパン):コンビニの商品約2000品目を注文できる

アマゾンフレッシュ(アマゾンジャパン):野菜や果物、鮮魚を都内で配送する
ウーバーイーツ(ウーバーテクノロジーズ):東京・銀座などでレストランの料理を宅配

楽びん(楽天):飲食店の料理や日用品をアプリで購入

(川上尚志記者、諸富聡記者)


●関連日経記事:2017年4月15日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 経済「ヤマトに映るアマゾン膨張」=米企業が流通、データ、起業を抑えている現実=』(4月14日付)

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