日経新聞 開発『欧米「排ガス不正」次々と』=提携拡大 疑惑も連鎖=

2017年07月14日 05時32分39秒 | 開発
日経新聞 2017年7月13日(木) P.13 企業総合面
『欧米「排ガス不正」次々と』=提携拡大 疑惑も連鎖=

『次世代車開発に課題』

 欧州に端を発したディーゼル車の不正疑惑の連鎖が止まらない。

欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が排ガス規制を逃れるため違法ソフトウエアを搭載していたとの疑いは、提携相手のスズキにも飛び火した。

疑惑が提携相手に波及する構図は、電動化や自動運転など次世代技術でも同じ落とし穴がありそうだ。


 「ディーゼル不正問題が確実に繰り返されないよう自動車メーカーの不正を厳しく対処する」。

米環境保護局(EPA)のスコット・ブルイット長官は10日、ロイター通信の取材で再発防止を徹底する姿勢を強調した。

 ディーゼル車の不正疑惑が最初に発覚したのは2015年。

独フォルクスワーゲン(VW)が違法ソフトを使って排ガス量を実態より少なくして試験を通していた。

その後、仏ルノーや独ダイムラーでも同様の疑惑が取りざたされるなど世界でディーゼル車に対する逆風が一気に強くなった。

 FCAのセルジオ・マルキオーネ最高経営責任者(CEO)は「(VWが)井戸に毒を入れたとは言わないが、規制当局の姿勢は厳しくなる」と警戒感を示していたが、自社にも疑惑が及んだ。

 自動車業界の再編論者として知られるマルキオーネ氏は伊フィアットと米クライスラーの統合を主導。

日系メーカーとも提携を広げてきた。
スズキとの提携は03年にディーゼルエンジンの供給を開始したことに遡(さかのぼ)る。

 今回、オランダ検察当局の調査対象になったスズキの多目的スポーツ車「ビターラ(日本名エスクード)」のほか、「SX4 Sクロス」もFCAのディーゼルエンジンを搭載している。

疑惑の連鎖は連携を通じて他社に広がるリスクがある。

 スズキは「FCAを信頼するしかない」(幹部)と情報収集に努めており、調査対象となった車種の生産をハンガリーで当面継続する。

ただ、オランダ当局の判断は今後の提携戦略に影を落とす可能性もある。

 欧州では、VWの排ガス不正を契機にディーゼル車人気が低迷。

野村証券は欧州でのディーゼル車比率は15年の52%から20年には37%になると予測する。

フランス政府が40年までに国内のガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する方針を発表。

ディーゼル車離れは避けられそうにない。

 これまで技術開発の提携はエンジンが多かったが、EVや人工知能(AI)など次世代を担う先端技術でも合従連衡の新たな波が押し寄せる。

「トヨタ自動車でも単独では生き残れない」(自動車メーカー首脳)時代を迎え、FCAも自動運転分野で米グーグルと提携した。

 100年に1度といわれる自動車産業の大転換時代に対応するには、異業種も含めた合従連衡(がっしょうれんこう)は避けて通れない。

提携相手の技術動向にも一層目を光らせなければならなくなる。

▼ディーゼル車の排ガス不正疑惑は欧米で広がっている

【2015年9月】
 独VWが違法ソフトを使い排ガス量を実際より少なくみせていたことが発覚

【17年1月】
 フランス検察当局が仏ルノーが排ガスに含まれる汚染物質の量を不正に操作していた疑いがあるとして捜査

【同年5月】
・独ダイムラーが排ガス不正の疑いで、検察当局の家宅捜査を受けていると発表
・米司法省がFCAが排ガスの値を違法に操作したとして米連邦地裁に提訴

【同年7月】
 オランダ検察当局がFCAの調査に乗り出す

(花井悠希記者、杜師康佑記者)


●関連日経記事:2015年9月23日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 法務・犯罪「VW、不正車種販売停止」=米で排ガス規制逃れ=』(2015年9月22日付)

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