日経新聞 自己啓発「③ 誰かが見ていてくれる」=「人間発見」 資生堂社長 魚谷 雅彦さん=

2017年04月06日 01時42分41秒 | 自己啓発
日経新聞 2017年4月5日(水) P.30 くらし面
連載『人間発見』=資生堂社長 魚谷 雅彦(うおたに・まさひこ)さん=

『③ 誰かが見ていてくれる』=留学夢見て就職、営業配属=落胆救う「まず働け」の助言=


 就活中の1976年は就職氷河期だった。

 世界を股に掛ける仕事がしたくて総合商社に問い合わせると「文学部の学生は採用していません」とけんもほろろ。

石油危機による景気低迷で採用意欲が冷え込んでいました。

大学の就職支援の部署で留学制度や海外勤務のある会社を目を皿のようにして探し、その中にお世話になるライオンがあったのです。

社是(しゃぜ)が「愛の精神の実践」で、キリスト教精神に基づく同志社大に通じるところもあり「聖書を持って仕事をする感じやな」とイメージが浮かびました。

 就職試験が英語だけというのも魅力です。
数度の面接では「留学したら頑張ります」の一点張り。

幸い入社を許され77年4月1日の入社式を迎えます。

なれない東京生活で社員寮から本社まで予想外に時間がかかり、到着したのが式開始直前の8時30分前。

1階は始業時間と重なり大混雑で、あわてて12階講堂まで階段を猛ダッシュ。
息を切らせて講堂に入ると社員寮を一緒に出た我々3人が最後。

「すみません」と頭を下げたのが社会人としての第一歩でした。


 配属は大阪だった。

 医薬品の営業部隊に配属になり「(製薬会社が集まる)道修町(どしょうまち)のある大阪は薬の街。 ここで研さんできるのはこの上ない喜びです」と抱負を述べた覚えがありますが、現実は厳しかったですね。

午後6時半に退社して英会話学校に通っていると先輩から「留学は7、8年実績を上げてからや。 それも東京のエリートが行くもんや」。

ショックでした。
歯科医院を訪問して歯ブラシや歯磨きを売る仕事も力が入りません。

 そんな時、早世した友人のお父さんから「ライオンの顧問を知っているから」と連絡があり、お会いする機会を得ました。

「留学できると思ったのですが」と(転職の=)悩みを打ち明けると屈強な体格の紳士は「提案がある。 君は仕事の本質をまだ知らないはずだ。 1年間ガムシャラに働いてまだ今のような気持ち(=退社・転職の気持ち)だったら、そこで考えたらいい」。

同じ時期に阪急電鉄の創業者、小林一三(こばやし・いちぞう)さんの若い人に贈る言葉「志(こころざし)を高く持ちながら、日々のことをしっかりやり遂げることが、その志に到達する近道である」にも救われました。

 仕事も工夫を凝(こ)らすようになり、問屋(とんや)と同伴営業や虫歯に関するライオンの研究事例を紹介する資料を作成して各地の歯科医師会で説明会を開きました。

先方が必要とする情報を提供すると結果的に製品も売れました。
「頑張っているね」。

問屋の社長さんから励まされ、英会話学校に行くのを煙たがっていた先輩も「早くいかんと遅刻するで」と。

そして人事部からも社内留学試験の申請書類が届きました。


●関連日経記事
:2014年4月16日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 自己啓発「小林一三にみる自己啓発の方法」』(2014年4月9日付)

●関連日経記事:2017年2月21日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 人物紹介「起業への執念、立志伝で学ぶ」=ユーグレナ社長 出雲 充氏=』(2月19日付)


ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 日経新聞 健康「若者の耳に... | トップ | 日経新聞 経済「広がる悪魔... »

コメントを投稿

自己啓発」カテゴリの最新記事