日経新聞 開発「ソニーに転職 アイデア試す/AR原型がプレステに採用」=東京大学教授 暦本純一さん=

2017年05月19日 07時50分55秒 | 開発
日経新聞 2017年5月18日(木) P.25 くらし面
連載『人間発見』

『未来は頭の中に ④』=東京大学教授 暦本純一さん=
『ソニーに転職 アイデア試す』=AR原型がプレステに採用=


 1993年に帰国。
留学中からバブル崩壊後の不況を耳にし、帰りたくない気分だった。

帰ってみると「社内はどよーんとした雰囲気」。
そこへ先輩の北野宏明からソニーへの転職の誘いが来た。


 留学中から温めてきたアイデアがありましたが、NECは拡張現実(AR、Augmented Reality)の研究に取り組める雰囲気ではありませんでした。

一方、ソニーコンピュータサイエンス研究所(CSL)は88年に慶應義塾大学から所真理雄さんを迎えて発足したばかり。

大学のような自由な雰囲気があっていいなあと思いました。

 転職は即決でした。
不安もありましたが、それ以上にやってみたいアイデアがたくさんありました。

会社に話したら「留学から帰って半年で辞めるとは」としかられました。
CSLだったから移ったのです。

ソニー本体なら転職しなかったと思います。

CSLに入ってアイデアを所さんや北野さんに話したら「面白そうだ。 やってみたら」と。

 アイデアとは(人間の能力拡張を実感させた)歌舞伎座のイヤホンガイド的なインターフェースを現実の生活で使えるようにするもので、画面をみると現実の画像に重ねて関連情報が見えてくる携帯端末です。

「ポケモンGO」でおなじみになったARのようなシステムです。
当時はカメラ付携帯電話はまだありません。

ビデオカメラと液晶テレビをつなぎ手作りでしたが、後に「ナビカム」の名で実用化され「プレイステーション」のゲームに採用されました。


 当時の研究の先進性を示す一例が「スマートスキン」。
複数の指の動きを認識し、画像をめくったり拡大したりする技術だ。

今ではマルチタッチとして知られ、多くの人が日常的にスマートフォン(スマホ)の操作で用いている。


 ある日、突然、英語の電話が入りました。

最初は何のことか分かりませんでしたが、どうやら特許紛争の話でスマートフォンが関わるようでした。

ソニーの知財部門を紹介しました。

 後から聞くと、アップルが、スマホ「iPhone」の競合相手である「アンドロイド」端末を製造する企業を訴えていました。

指の動きによる操作法がアップルの特許を侵害しているとの主張でした。

電話をかけてきた(アンドロイド端末を製造する被告=)企業は手法が既知の技術であると証明するため文献を探して、スマートスキンを見つけたようでした。


 スマートスキンがスマホの覇権争いの重要な鍵に浮上。

 ソニーは同じアンドロイド陣営の企業に協力し、スマートスキンの実験ノートやソースコード(プログラム)を提供しました。

両陣営の争いは痛み分けに終わったようです。


●関連日経記事
:2017年5月18日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「NECに就職しソフト開発/転属かなわずカナダ留学」=東京大学教授 暦本純一さん=』(5月17日付)

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