日経新聞 自己啓発「投信の主役は運用会社だ」=「フィデューシャリー・デューティー」の視点から=

2017年07月12日 22時05分30秒 | 自己啓発
日経新聞 2017年7月11日(火) P.19 マーケット総合2面
連載コラム『大機小機』

『主役は運用会社だ』

 少子高齢化社会の到来を迎え、個人型確定拠出年金(iDeCo)も導入されるなど、老後に向けた資産形成に国民の関心が高まっている。

資産形成の重要なインフラである投資信託の社会的使命は一段と重くなった。

 老後の資産形成という超長期投資では、利益率のわずかな違いが最終的な投資収益に大差となって表れる。

投資家は投信の費用負担について十分な関心を払うことが肝心だ。

 投信手数料は買い付け時に販売会社(=主に銀行や証券会社)に支払う販売手数料と、保有期間を通じてファンドから払われる運用管理費用(信託報酬)とが太宗を占めている。

 資産残高トップテンのファンドの目論見書(もくろみしょ)によれば、上限に設定された販売手数料(税込み)は平均3.19%であった。

ただし、実際に適用される料率は各販売会社マチマチである。

 一方の運用管理費用は残高に対して平均1.58%(税込み)であるが、運用(委託)会社、販売会社、受託会社の3社に配分される。

運用会社は資金運用サービス、販売会社は購入後の情報提供・運用報告書送付等のサービス、受託会社(=資産管理専門銀行)は運用財産の保管・管理サービスの対価だと説明されている。

 販売手数料は主に購入時のアドバイスや情報提供などの対価だから、サービス内容が投資家の満足を得られることが前提となる。

一方の運用管理費は、ファンドごとにばらつきはあるが、9割強を運用会社と販売会社とでおおむね折半し、残る1割弱が受託会社(=資産管理専門銀行)の取り分である。

 トップテンファンドの運用管理費用には注目すべき実態がある。

半数の5ファンドで販売額が増加すれば販売会社の配分比率が上昇し、その分だけ運用会社の配分比率が下がっている。

 ちなみに、これらの運用会社はすべて国内大手金融グループに属している。

一方、残る5ファンドは販売会社と運用会社の配分比率は一定だが、1ファンドの除いて外資系である。

 販売会社の立場が強い業界のあり方論はさておき、課題は社会ニーズを組んだ投信ビジネスの推進だ。

人材をはじめ経営資源を投入し、長期投資にふさわしい高品質で低コストの運用サービスを実現することが運用会社の使命である。

運用会社が主役の時代だ。


●関連日経記事
:2017年7月10日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 経済『REIT「官製相場」第2幕』=REITの特徴: 増資と物件取得を繰り返して業績拡大=』(7月8日付)


●関連日経記事
:2017年6月29日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 自己啓発「カブコムや三菱UFJ国際」=投信コスト 見える化=』(6月28日付)

●関連日経記事:2013年7月12日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 ことば「投資信託の手数料」=運用成績よりも、高い手数料の投信を優先販売する傾向が強い=』(2013年7月11日付)

●関連日経記事:2017年7月10日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経済学『「資産管理専門銀行」 投信管理、価格算出まで』=金融業務の舞台裏 (下)=』(7月7日付)

●関連日経記事
:2017年2月5日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 自己啓発「老後資金は確定拠出を優先」=投資の非課税制度どう使い分け?=』(2月4日付)

●関連日経記事:2017年4月9日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経済学『「複利」を投資の味方に』=投信、毎月分配型は利点生かせず=』(4月9日付)

●関連日経記事
:2017年5月13日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 人物紹介『リスクとは「危険」ではなく、「不確実性」のこと ⑤』=投資教育家 岡本 和久さん=』(5月12日付)

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