日経新聞 国際「米利上げでもマネー流入」=新興国「株」「通貨」「債券」トリプル高=

2017年05月15日 08時51分06秒 | 国際
日経新聞 2017年5月14日(日) P.7 総合4面
『新興国 株・通貨・債券トリプル高』=米利上げでもマネー流入=

 新興国への投資熱が高まっている。

インドやトルコの株価が今月に史上最高値まで上昇するなど株と通貨、債券が同時に買われる「トリプル高」の様相だ。

資源バブルの調整が進んで景気が持ち直し、米国が利上げを進めるなかでも投資マネーを集めている。

2007年以来となる新興国ブームとの見方も出始めたが、中国経済の減速などリスクもくすぶる。


 「市場原理に基づいた経済政策が奏功する」。
UBSアセット・マネジメントが有望と見るのはアルゼンチンの債券だ。

16年4月、01年の債務不履行(デフォルト)以来となる国債を国際金融市場で発行した。

通貨規制の撤廃や安すぎた公共料金の見直しなどの改革で景気を押し上げてきた。

 今年に入り新興国株は全体として12%上昇した。
新興国全体の債券と通貨はともに5%高となっている。

国際金融協会(IIF)によると非居住者による運用目的の資金流入は4月まで5カ月連続で流入超となった。

 背景にはいくつかの原因がある。
まずは景気の回復だ。

中国の財政出動や資源価格の上昇が原動力で、国際通貨基金(IMF)によるとブラジルは今年、3年ぶりに景気後退から脱する。

新興国全体の今年の国内総生産(GDP)成長率は4.5%と予想され、2%の先進国と差が開く。

 資金流出の影響を受けやすいとされたインドやトルコなどの経常収支も改善してきた。

「米国が利上げを続けても影響は限定的になる」(英系運用会社アッシュモアジャパンの清水直樹社長)との見方が広がる。

 投資家は新興国市場の出遅れにも着目する。

株価が利益の何倍まで買われているかを示すPER(株価収益率)は新興国全体では12倍程度だ。

先進国全体の16倍強に比べて割安感は強い。

 最高値が相次ぐ世界の株式市場の中で、日本株の上昇率は低い。

日経平均株価は2万円台をうかがうが、好調な企業決算などを材料に投資家がようやく資金を振り向け始めたのが実情だ。

 最も新興国のトリプル高が持続するかは見方がが分かれている。
年間の成長率は新興国への投資熱が高まった00~07年の6~8%前後に比べると低い。

中国はインフラ投資など財政政策を維持しつつ金融引き締めにも動く。
北朝鮮問題をはじめとした地政学リスクも懸念材料だ。


『新興国通貨上昇続く』=米運用会社幹部=
 新興国ブームは再燃するのか。

新興国投資の第一人者で、米大手運用会社フランクリン・テンプルトン・インベストメンツの新興国投資チームの会長を務めるマーク・モビアス氏に聞いた。。

 --米利上げはの不安はありませんか。

 「新興国通貨は対ドルで上昇し続けて『ドル安』になるだろう。
過去を振り返っても米国が利上げをすると新興国株が下がるといった相関はない」

 「新興国には誤解がある。
企業のドル建て債務は輸出入で必要な部分にとどまっている。

民間債務は先進国に比べ小さく自国通貨建てが主体だ。

株式の資源セクターの比率は10年前の30%から15%に低下し資源価格の影響も低下している」

(聞き手は 編集委員 松崎雄典)


●関連日経記事
:2014年8月2日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 国際「アルゼンチン 視界不良」=交渉決裂で一部債務不履行=』(2014年8月1日付)

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