日経新聞 開発「AIと生む究極の個の空間」=AI搭載スピーカー=

2017年03月13日 05時17分22秒 | 開発
日経新聞 2017年3月12日(日) P.21 The STYLE/Fevorite面
『AIと生む究極の個の空間』

 未来の音楽と消費者の関わり方はどう変わるのだろう。
恐らく人工知能(AI)を抜きに語ることはできない。

新しい音楽の消費法として、AIを使って音声に自動応答するスピーカーが米国で急速に普及し始めている。

一昨年に米アマゾン・ドット・コムがAI搭載スピーカーを発売し、昨秋には米グーグルも追随した。

最も使われる用途が音楽だ。
聞きたい曲を呼びかけると再生し、過去の利用履歴から曲を推薦したりもする。

手軽さを武器に音楽消費を伸ばす端末によってアマゾンは今や音楽業界にとって無視できない存在になってきた。

 「我々は『スタートレック』の空想科学を現実のものにしつつある」とアマゾンのスティーブ・ラブチン副社長は語る。

スピーカー、ヘッドホンなどあらゆる音楽端末で、通信を通じて使えるようになるAIが将来推薦するのは単なる完成された曲だけではないだろう。

好みを学習させたAIが、状況や気分に合わせて消費者が好きそうな曲を一定の質を保ちながら自動で作ったり、加工したりすることが可能になりつつある。

 自動作曲AIを開発する英ベンチャー・ジュークデックは動画のBGMを自動生成するサービスを始めている。

曲の構成はまだ単純だが、主題やジャンルを設定すれば素材に合わせた曲が生成される。

今後、別のジャンルの曲を一定割合混ぜるなど、不規則さも織り込めばより複雑な作曲も可能になるだろう。

18世紀に欧州で流行した、サイコロを振って曲のパターンを決める「サイコロ作曲ゲーム」をAIで進化させた現代版だ。

 音楽の特徴を抽出するAIの能力が飛躍的に上がり、ヒット曲の構成要素の分析も進んでいる。

どの曲を発売するか、といった音学レーベルのマーケティングには既にAIが活躍している。

作曲家の作風は丸裸にされ始めた。

利用者が楽譜を読めず、AIの仕組みすら分からなくても、条件を決めれば簡単な操作で新たなが曲を生産できる未来はそう遠くない。

 かって中国で携帯音楽プレーヤーが普及した時、それで音楽を聞くことは大衆文化を規制する政治の圧力から逃れる「個人の自由」を意味した。

雑音排除機能付きヘッドホンの進化で、今や消費者は目を閉じればどこででも世界から隔離された個の空間に没入できる。

その極端な形として、AI普及時代に消費者は好みに合わせて生成された自分だけの楽曲を高性能ヘッドホンでバラバラに聞くのだろうか。

 もちろん同じ音を同時に一緒に楽しみたいという原始社会から変わらぬ人間の欲望は残るだろう。

多くの人は集団と一体化する別種の没入感を求め音楽イベントにも参加し続けるはずだ。

だが、その一体感すらもバラバラに自宅の仮想現実(VR)端末で得ようとするようになるのかもしれない。

それこそがVRベンチャーを買収したフェイスブックが描く世界だ。

新たな音楽の楽しみ方としてネットの巨人が狙うのは集団の熱狂すらも融合した究極の個の市場だ。

(兼松雄一朗記者)


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『疲れ癒やす時も 集中したい時も』

 ソニーが世界で初めてデジタル方式の雑音排除(ノイズキャンセリング)機能付きヘッドホンを開発したのが2008年。

以来、外界から遮断された個の空間に籠(こも)って音楽を聞くができるこのガジェット(gadget、=気の利いた小物、道具、仕掛け)は、着々と進化を遂げてきた。

リラックスした快適な時間を作り出すためにこれらを愛用している二人の話を聞いた。


 クリエーティブディレクターの梶原由景さんが海外出張に携帯するのは、ボーズのノイズキャンセリングイヤホン、クワイアットコントロール30。

飛行機内の雑音が気にならないだけでなく、移動による疲労感までが和らぐという。

ワイヤレスだからコードが絡まるストレスもなく、「つけたまま飛行機の座席で寝ていてもずれないのもいい」。


 ガジェット情報のウェブメディア「エンガジェット日本版」シニアエディターの津田啓夢(ひろむ)さんは外出先で原稿を書くとき、音楽はかけずにヘッドホンのノイズキャンセリング機能だけを使うこともある。

「周りの音が気にならなくなり執筆に集中できる」。
そんな津田さんが今いちばん欲しいのは、ソニーのヘッドホン、MDR-1000X。

ワイヤレスでもハイレゾリューション音源の音質がほぼ落ちないという。

(写真・加藤純平カメラマン)


●関連日経記事
:2017年3月10日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「音声、サービスの窓口に」=アマゾンの端末、米銀で広がり=』(3月9日付)

●関連日経記事:2017年3月2日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 海外メディア「働くロボットへの課税 恩恵は?」=英エコノミスト誌 2月25日号=』(2月28日付)

●関連日経記事:2017年1月31日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 開発「AIと競い共に働く」=AIと世界=』(1月30日付)

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