日経新聞 書籍紹介「米工作員の裏切り 克明に」=『スパイの血脈』 ブライアン・デンソン著

2017年07月01日 05時25分58秒 | 書籍紹介
日経新聞 2017年6月24日(土) P.29 読書面
『米工作員の裏切り 克明に』=『スパイの血脈』 ブライアン・ベンソン著=

 ロシアとの不透明な関係を巡り、トランプ米政権が揺れている。
政権幹部がロシア高官と何らかの秘密取引を交わしていたのではないかという疑惑だ。

この真偽はともかく、そうしたスパイ映画のような話が実在することを、本書は教えてくれる。

 主人公は米中央情報局(CIA)のすご腕の工作員。
祖国を裏切り、ロシア側のスパイとして活動した半生を克明に描いたノンフィクションだ。

彼が1990年代半ばに逮捕されてからの話だ。

刑務所に入っても彼はスパイ活動をやめず、息子を使い、約9年間にわたって獄中から機密情報を流し続ける。

やがて息子も摘発され、裁判にかけられる。

 徹底した取材に基づき、2人のスパイ活動に関する細部が克明に描写されている。
どのようにして、この親子がロシアのスパイと連絡を取り合い、接触したか。

さらには機密情報を手渡す際の会話についても、生々しく再現される。

 米国の機密情報を入手しようとする、ロシアの尋常ではない執念も浮かび上がる。

元CIA工作員が「堀の中」に入った後も、ロシア側は息子を通じ、彼のスパイ活動がなぜ摘発されたのか、その経緯や尋問の様子まで、調べようとする。

国際政治になじみがない人にも一読の価値がある。
国弘喜美代訳。

(早川書房・2000円)


●関連日経記事
:2017年2月21日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 人物紹介「起業への執念、立志伝で学ぶ」=ユーグレナ社長 出雲 充氏=』(2月19日付)

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