日経新聞 法務・犯罪「個人情報売買 闇ウェブ暗躍」=発信元の特定困難、犯罪の温床=

2017年04月20日 03時46分45秒 | 法務・犯罪
日経新聞 2017年4月17日(火) P.35 社会面
『個人情報売買 闇ウェブ暗躍』=発信元の特定困難、犯罪の温床=

『10万人分流出』

 通常の検索エンジン経由ではたどり着けず、発信元の特定が困難な「ダークウェブ」と呼ばれるインターネット上のサイトで、日本のクレジットカード会社の利用者約10万人分の個人情報が売買されていることが17日、海外のセキュリティー会社の調査で分かった。

サイバー攻撃を受けた企業などから流出し、違法性の高い取引に利用されているとみられる。


 ダークウェブは近年急速に拡大しているとされるが、開設者が誰かやどのくらいのサイトが存在するかなど実体はよく分かっていない。

通常のインターネット利用者でも特殊なソフトをダウンロードすれば接続は可能だが、個人情報を盗まれたりウイルスに感染したりする危険がある。

捜査当局の目も届きにくく、犯罪の温床になっているとされる。


 調査はイスラエルのセキュリティー会社「テロジェンス」が実施し、今年3月時点の状況を調べた。

2015年の調査で個人情報の売買が確認されたカード情報は約1万1千人で、不正に売買される情報の規模はこの1年余で10倍近くに膨らんだことになる。

 同社などによると、売買の対象となっているカードの情報はインターネット通販などを手掛ける企業がサイバー攻撃を受けて流出した可能性が高い。

情報を入手した人物やグループは即座にダークウェブに出品。

利用者の身元を秘匿(ひとく)できるソフトを使ってアクセスした人らがこれらの情報を購入し、本人になりすましてネット通販で商品を買う犯罪などに悪用してる。

 売買されている情報は日本に本社があるカード会社の利用者約10万人の氏名、カード番号、有効期限など。




価格は1人あたり平均12ドル。
取引には匿名性が高い仮想通貨ビットコインなどが使われることが多いとされる。

 日本クレジット協会によると、国内企業が発行したカードを不正使用した被害は急増しており、16年は前年比17%増の140億9000万円に達した。

 ダークウェブ上でのカード情報の売買について、ある日本の大手カード会社は「国内外でサイバー攻撃が相次いでおり、流出している可能性はある。 今後も監視体制を強化して不正使用の兆候をつかみたい」と話す。

別の会社は「不正と確認されれば、利用者に連絡して効力を停止するなどの措置を取る」としている。

テロジェンスは、元イスラエル軍のサイバー部隊に所属していたハッカーらで04年に設立した。


▼ダークウェブ

 利用者の発信元を隠すソフト「Tor(トーア、The Onion Router)」などを使わないと接続できないインターネットサイトの総称。

2010年代初めから海外で開設が進んだ。
個人情報のほか、違法薬物や銃器類、コンピューターウイルスなどが売買されている。

参加者が情報交換をする掲示板もある。

 ネット上の住所にあたるIPアドレスを記録しない複数のサーバーを経由してダークウェブに接続することから、発信元を追跡することが困難とされる。

 犯罪行為に悪用されるだけでなくTorはネット規制が厳しい国では内部告発者の保護などにも利用されている。


●関連日経記事:2017年3月2日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 安心・安全「スマホを紛失したら?」=運営会社に停止手続きを=』(3月1日付)

●関連日経記事
:2014年7月2日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 国際「イスラエル:ベンチャー 軍官民が育む」=人材・資金でタッグ=』(2014年7月1日付)

●関連日経記事:2017年4月20日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 法務・犯罪「カード情報 1人1万円」=特集連載「ダークウェブ」  (上)=』(4月19日付)

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