日経新聞 開発「エリジオン:3次元設計支援ソフト」=地域発 世界へ=

2017年01月10日 06時58分27秒 | 開発
日経新聞 2017年1月9日(月) P.11 新興・中小企業面
『地域発 世界へ』

『エリジオン: 3次元設計支援ソフト』=世界一 狙える分野に照準=

 平均年収が1660万円(平均年齢37歳)で、約70人の社員の半数近くが東大卒ーー。

ソフト開発のエリジオン(浜松市)は「技術者の理想卿」を掲げる異色のベンチャー企業だ。
3次元の設計支援ソフトで高い世界シェアを持ち、海外展開を加速している。

 1日、エリジオンは独フランクフルト近郊に支店を開設した。

16年12月には「インダストリー4.0」の研究で知られる名門、ダルムシュタット工科大と共同研究を開始。

これまで米国とパリに現地法人を構えていたが、ドイツでも足場作りを急ぐ。

 14年に「公式プロバイダー」の認定を受けた独ダイムラー向けのビジネスを支えることが狙いの一つだ。

エリジオンは3次元CAD(コンピューターによる設計)のデータを変換するソフトで4割近い世界シェアを持つ。

トヨタ自動車など国内外に約3千社の顧客を持つが、足元で最大の顧客の一つが「ダイムラーと取引先の部品メーカー」(小寺敏正会長)だ。

 エリジオンはヤマハ発動機の技術者出身で、ソフト会社の幹部だった小寺会長が1999年に設立した。

3次元CADソフトは仏ダッソー・システムズなどメーカーごとにデータ処理が違うため、自動車メーカーと部品メーカーで異なるCADを使っているとデータをやり取りできない問題点があった。

エリジオンのソフトはこれを橋渡しする。

 設立時に約30人だった社員は約70人に増え、工場内の配管などを3次元データで再現できるソフトなどに事業分野も広がったが、企業向けの高付加価値ソフトに絞って展開している。

技術者には成果給で手厚く遇して、世界一を狙える分野を展開する。

 「就職活動の時に当社を思い出してください」。
昨年12月中旬、東京都立日比谷高校でエリジオンの技術者が数学の出前授業をした。

採用試験にも使う難問を出題し、30人超の高校生に数学の重要性を説いた。

 東大33人、慶大7人、京大6人ーー。

社員の出身大学は地方の中小企業としては他に例がないほど高学歴だが、「ソフト開発で重要な創造性の元になる数学の力で選んだ結果」(小寺会長)だ。

 エリジオンの16年6月期の売上高は24億円で、米欧の子会社を合わせると約30億円だ。

小寺会長は「日本と海外で半分ずつ稼ぎ、合計で50億円規模にする」と成長イメージを語る。

社名のエリジオンはギリシャ語で理想郷という意味だ。
集まった技術者たちの世界への挑戦は続く。

▼エリジオン

 1999年11月設立。

3次元CADデータの変換ソフトに強みを持つ。
2016年6月期の売上高は24億3200万円、営業利益は5億5500万円。

社員は約70人。
米デトロイトやロサンゼルスなど海外拠点を含め約90人。

(浜松支局長 剣持康宏)


●関連日経記事:2015年1月6日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「エアコン保護部品、世界首位」=生方製作所=』(2015年1月5日付)

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